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79点。今回は04〜06年、3年分の芥川賞と直木賞話が中心。07年以降もこのシリーズしばらく続いてたんだね。
選評、選考委員を斬りまくるテンションは相変わらず。今回は渡辺淳一(ジュンちゃん)がツボです。
大体この二人の、作品の好みがわかってきてしまって選評の選評としてのパターン化マンネリズム感は否めない。
今回は芥川賞落選六回の世界記録を保持する文壇の貴公子、島田雅彦をゲストに迎え「忌憚のないご意見」を頂戴している。
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文学とは何やら小難しくよくわからないものでありますけれど、文壇はおもしろい! 声を出してわらいました。
山田詠美と池澤夏樹が、なんか、すごく、かわいいんですよね。
文学を盛り上げるための手立てのひとつとして文壇のエンタメ化はとても効果的だと思う。「いしだしまだ」とかどんどんやっていってほしいね。
読後に、小説を読みたいなあ、という気持ちにさせてくれるのは、流石としか。
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文学賞の裏側ってこんなだったのか、と知ると文学賞を見る目が変わってくる。「文学賞はすぐれた作品に与えられるもの」なんて幻想は持っていなかったが、それにしても面白すぎる。
また毒舌のための毒舌ではなく、本を愛するが故の毒舌だというのがなんとなく伝わってくるところがよい。
巻末の独自作品評は本を選ぶのに便利。
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前作は、各文学賞の立ち位置を説明しながら、それぞれの賞に対する評価がなされる内容で、とても興味深いものだったけど、本作は芥川・直木両賞に的が絞られている。でも相変わらずの切り口で織りなされる対談は、十分にスリリングなものだった。巻末の採点集も面白いし、各賞を受賞した作品そのものより、ここで高評価されているものを読んでいった方が楽しそう。そんなブックガイドとしての役割も果たす、一石何鳥みたいな美味しい本でした。