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海の特攻兵器「回天」。その搭乗員の青春、そして戦争への覚悟の物語です。このような兵器を作り出す戦争の狂気、そして生きて帰ってくることが「恥」として蔑まされる、そんな時代があったと思うと恐ろしいです。一人の人間の覚悟に対する、戦争という現実は非常に冷酷なものに思えました。でも、だからこそその現実や思いを後世に伝えなければいけない、ということをこの本を読んで思いました。
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「戦争を知らない子供たち」という曲が流行ったころは、戦争を知らない世代が少なかったのだろう。
しかし、現在は戦争を知っている人の方が少なく、その割合は大きくなるばかりだ。
兵隊となり国を守るために命をかけ、そして敵を殺さなければならないこと・・・。
そして自分の命と共に、相手を壊滅させるという目的を持った「回天」や「神風特攻隊」。
過去の歴史の中にそんなことがあったことさえ、人々の中で風化していく。
だからこそ、こうして映画化され、人々の心に残ることは、いいことなのかもしれない。
今日は9月11日。
5年前に世界貿易センターに航空機が突っ込むという、米国無差別テロがおこなわれた日だ。
考えてみれば「回天」という人間魚雷は、自らを凶器とし命と引き換えに米国の船を壊滅させるという非情な最終兵器。
そしてある思想に捕らわれ、航空機を凶器とし、米国に大きな打撃をあたえるという最終目標を実行したアルカイダの戦士。
関係ない人達の命までも一瞬にして奪ったという罪は、当然許されるものではない。
しかし、自らの命を顧みず目的を達成すること・・
「死することが名誉」とされていることでは、どこかしらの共通点があるのかもしれない・・。
戦時中の日本の状況下の中では、「回天」に乗り込まなければならなかった多くの方々の不幸な運命は理解できる。
しかし「死することが名誉」だなんて・・
それは、やはり間違いだ。
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未来のために殉職するのだ、と言い切りその命を鉄の棺に納めた青年。水中の特攻兵器、“回天”の姿、学徒出陣でかき集められた大学生の苦悩を、余すところ無くこの手につかめたら。
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「魔球」が気になりすぎました。
戦争に特攻隊として行く者の気持ちを横山氏の深みのある描写で書かれているのが良かったです。
でも、やっぱり推理モノの方がしっくりきますね。
映画化されているので、機会があれば見にいきたい。
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主人公の並木が言う “俺はな、回天を伝えるために死のうと思う”
そう、美談としてではなく事実をきちんと伝えなくてはならない。
戦争の愚かさを。。。
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タイトル凄くいい。センスいいですね。
人間魚雷、回天。
こういうものが確かに存在して、それに乗り込んで玉砕していったのはやはり若者だったということを知った。
戦争小説って人物がかっこよく書かれすぎてて「本当かよ?」って思うことも多いけど、この小説に出てくる青年は結構等身大だった。心理描写がうまいんだと思う。
人間なんてそんなに違わないんだから弱くなったり情けなかったりしたはずじゃない、絶対。
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戦争っていったいなんなんだろう。
戦時中は”お国のため”と言って軽々と自分の命を投げ出していった。果たして自分はそんな気持ちになれるのか、もしくは当時の人たちと現代の人たちでは人間性がまったく違うのではないか?と考えていた。ただ違うのではないか。昔の人も人間性的には差がなく、思い悩んで苦しんで、特攻の中にも意味を見つけなくなっていったんではないか。そんなことを思い知らされた一冊。
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特攻隊として散っていくかっこいい男のお話です!心情を中心に描いているので読んでいて飽きません。泣けますよ〜。
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戦争って一体なんなのだろう... もしあの時代に生まれていたらどうなっていたのだろう 考えさせられました
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回天の話.
考えてしまうのは「もしじぶんだったら」、「今戦争が起こったら」などと考えさせられました...
一度入ってしまうと陸には二度と戻れない「出口のない海」考えさせられます。
(1/28完)
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太平洋戦争を描いた話。戦争といっても相手(米国)はほとんど登場せず、人間魚雷「回天」に乗り込む主人公の心のうちにおける死との戦いを壮絶に悲しく書いた作品。
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ただ ただ 切ない。 人が死ぬとは 戦争とは 人を殺すとは 自分が死ぬとは いったいどういうことなのか。
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甲子園で大活躍したピッチャー、並木。仲間達とボールを追う日々は、戦争の荒波に押し流されてしまう。やがて、日本軍が戦況を打開するために投じた最終兵器『回天』に、並木は自ら搭乗を志願する。その背景にある並木の思いとは…。
神風特攻隊に比べると、その事実に触れられる機会が少ない印象のある人間魚雷『回天』。戦争の歴史は、過不足なく語られなければならない。特攻の悲劇を語った傑作。特に、312ページで並木が沖田に語る言葉は、読後しばらくだった今でも頭から離れない。
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神風特攻隊は一般的に知られているけれど、回天の方はあまり知られていないと思う。実際泉も名前自体は知りませんでしたし。その名前を知らしめた所は今後のために凄く良いと思った……のですが、結局最後なんだったのさ?とは泉の読後の感想です。だって…普通は突っ込むと思うじゃない?突っ込まないのかよ!(うおう)回天自体を後世に残すのは良いと思うけど、ストーリー的にはちょっと駄目じゃないでしょうか?期待を裏切られた感が否めませんでした…。
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深海よりも濃い闇を紡ぐ戦争。
そして戦争を起こすのは人。
ただその闇を切り裂くのも、また人。