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一日のなかには昼と夜があり
それと同じように
人の心にも昼の部分と夜の部分がある。
陰と陽、表と裏、男と女
すべてのことは二つで一つだ。
この物語はその夜の部分を指す方
陰であり裏である側(男と女ではどっちなんだろう)
そこをテーマにし
それは確実に存在しているものなんだ
ということをいいたいんじゃないかと僕は思う。
心の表の部分は自分で意識しなくても
それが自分の意識だと認識できるけど
心の裏の部分
心の闇の部分も間違いなく自分自身のものなんだと
そういうことなのだろうか。
さすがにすべてを理解することはできなかったけど
読んでいてついつい引き込まれてしまう
ちょっと不思議な小説でした。
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村上春樹の本の男の子はあまり好きじゃなかったけど、この本に出てくる子はちょっといい。内容は、なんだろう、続編とかありそうな終わり方って思った。つまり、よくわからない。
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夜の12時から明け方までの六時間のお話。読者からの視点を交えた映像のような描写が新しい、らしい。ほどほどに面白い。
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そろそろ日付が変わろうかという時間から早朝までの、一晩の物語。おもしろかった。今まで読んだ村上春樹の小説は大学生くらいの男の子が主人公だったけど、これは第三者の視点からいろいろな人の様子を見る感じ。この第三者の視点からという点も、一晩の物語という点もおもしろい。
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時刻を記した時計のアイコンがあるだけで、判り易く読みやすかった。1晩の不思議な話だけれども、人との繋がりが成り立ってこその話。でも、姉の今後がさっぱりわからず気になったまま終わった物語。
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初の春樹作品。
不思議な視点で語られていくお話。なんでこうなるの?と思いながらもグイグイ引き込まれました。
主人公の姉に対するコンプレックスがリアルで私も通じるものを感じて思わず涙が出ました。
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第三者の目で語られています。
独特な話の進め具合です。
私は、冒頭部のデニーズからはじまり、娼婦、サラリーマン、ホテルの従業員、携帯電話など、交換可能になってしまったものをふんだんに取り扱っているなぁと思いました。
昔のように、人(あるいはもの)同士の相互交渉の痕跡がなく、いつでも取り替えることの出来るものばかりです。
とても考えさせられました。
もっと長く続けてほしかったです。
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最後がすっきりしなくて練る前に考えていたら、2時間も寝付けず次の日寝坊してしまいました。エリの謎は私の中で完全に迷宮入りです・・・。
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深夜0時前のファミレスで、一人本を読んでいる浅井マリ。その前に立ち止まったトロンボーン吹きの男タカハシ。以前一度だけ会ったことのある二人は、タカハシが食事を終えるまで会話をかわす。その後タカハシに教えられたといってラブホのマネージャーをしているカオルがマリを訪ねて来る。カオルに連れられ『アルファヴィル』というラブホに行くと、男に殴られ血を流し、身ぐるみはがされた中国人娼婦がいた。ラブホの従業員コムギとコオロギに介抱されていた中国人娼婦は、マリに通訳してもらってやっと落ち着きを取り戻す。マリと同じ19歳の娼婦は、売春の元締めに電話し、迎えに来たバイクの男に連れられて帰る。
マリはその後カオルとバーに行き、別のファミレスに送ってもらい、そこにまたタカハシが来て、公園へ行って話す。別れた後にマリは再びアルファヴィルへ行き、従業員のコオロギと話す。少し眠った後、アルファヴィルに電話してきたタカハシと一緒に駅に向かい、家へ帰る。
マリの話がごく普通に時間を追って語られるのと平行して、姉の浅井エリの物語が交互に語られる。こちらは超自然的な春樹独特の不思議な世界だ。
エリは自分の部屋の自分のベッドで寝ているが、コンセントが抜けているテレビに映像が映る。イスに座った男がいるが、仮面をつけていて顔はわからない。だが男が見ているのはテレビの外の、ベッドで寝ているエリである。その後どういうわけかエリはテレビの中に入り込み、閉ざされた部屋のベッドの上に寝ている。目を覚まし、外に出ようとしても出口が見つからない。また目覚めたときには顔のない男は消えていた。やがて部屋に異変か起き、エリはなんとか抜け出そうとあがく。
この二つの話が、すべてを見通す神のような視点を語り手として交互に語られる。こうした別世界の話が交互に語られる手法は、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』に似ている。中国人娼婦を殴って身ぐるみはがしたサラリーマンや、カオルやタカハシの行動も時おり語られるが、これらは現実的なマリの世界に属するだろう。
そして最終的に二つの世界はつながっていく。これも『世界の〜』と同じだ。サラリーマンの話は結局完結しない。
マリの内面が、この一夜に出会った人達とその会話によって変化していく。美人で親に優遇されてきた姉のエリにも悩みがあり、彼女もまた救いを求めていたのだと認めるようになり、閉ざされた世界からエリを救い出そうとする。それを描いた小説だと解釈してしまったが、違うだろうか。
いつもながら、何かもっと深い意味があるのではないかと考えさせられる展開だ。そしてこれまたいつもながら、そこかしこに散りばめられた薀蓄やユーモアに感嘆させられる。それこそが春樹文学の真骨頂だろう。
私はまだ何も知らない。いつもそう思わされる。
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いままで読んだ村上作品の中ではもっとも短編だったので、いささか読みやすかったが、逆にあの短さでは彼の世界観は飲み込めない。
またもやある短い時間軸の中に現実世界と夜の闇の裏側に潜むもう一つの闇の世界が、結局不完全要素を残したままリンクして終わってしまった。。。
ただ、あるアイデンティティをもった、この物語に存在しない傍観者としての文章の構成の仕方にはとても興味を注がれた。
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最後のところで、お姉ちゃんとの距離が縮まる。私は考える。私と妹の距離が一番近かったのは、いつだろう。
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村上春樹の作品の中でめずらしく評価が低かった。(人それぞれだとは思うけれど)
率直な感想としては、物足りない。
村上春樹らしく、いくつかの時間軸を切りとり、客観的に、またカメラ視点で捕らえられている。
都会の雑踏という暗闇と、人間の心の暗闇が同時に描かれていくなかで、独特な人間の心理や行動が捉えられていたのかな。
現実味があるようでない作品。
うーん、村上春樹はこの作品で何を伝えたかったんだろう・・・。
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ハルキの最新作?(?)。うむー、海辺のカフカで結構好きになれたハルキだけど、これはあまり・・・という感じ。確かにハルキの片鱗はあるけど力抜いて書いた気がしてならねぇ・・・!!
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久々の村上春樹。なんだかいろいろな評価されてるみたいだけど、自分は嫌いじゃない。会話のやりとりとかがなんとも村上春樹。
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何だか奇妙な物語でした。
ある「視点」として描かれている文章の巧さも含めて。不思議な一夜の話です。