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偏屈な資産家のスクルージが、精霊たちと出会い、お金よりも人間にとって大切なものを気づいていく物語。
ハーッピーエンドは素直に気持ちがよい。
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ディケンズ「クリスマス・キャロル」
1843年、ディケンズが31歳の時に書いた小説。
150年前に書かれた小説っていうのにもビックリしたんだけど、それ以上に驚いたのが、欧米諸国でのキリスト教の浸透具合だね。単に宗教っていうよりも哲学というか、生活スタイルになってる。クリスマスも日本で言うところの「お正月」とか「お盆」に近いイメージかな。親戚同士で集まって先祖に感謝するみたいな。
p38
・「人はみな」亡霊は答えて言った。「隣人、同胞と進んで広く交わって、心を通わせなくてはいけない。そのためには、遠路をいとわずどこへでも出かけるようでなくては駄目だ。生きている間にそれをしないと、死んでから重荷を負って歩く事になる。あちらこちらをと彷徨って、悲しいかな、出る幕が無い事を思い知らされるはめになるのだよ。本当なら、世の人々とてを携えて、幸せを実現出来たかもしれない場面に行き逢いながら、指をくわえていなくてはならないんだ」
↑
生きている時の罪が鎖になるんだね。そしてそれが繋がると。
p50
・ベッドのカーテンが左右に割れた。重ねていう。ベッドのカーテンが開いた。
↑
「重ねて」の使い方が面白いな。
p86
・毎年毎年「クリスマスの霊」が生まれる。
p122
・「親を逃れて俺にすがっている。男の子は「無知」、女の子は「貧困」だ。二人に心せよ。同じ階層の者みなすべてに注意を向けなくてはならないが、中でも男の子には用心しろ。俺にはわかっている。まだ消されずに残っているなら、額に「破壊」の文字が読めるはずだ。(以下略)」
p168
・世の中、何事も、初めは人からさんざん笑われずには済まない事を知っていたためである。おまけに、人を笑うのは理解の不足であって、自分の無知を棚に上げて笑う事の方が見苦しい事を思えば、何と言われようと痛くも痒くもない。
p176
・ゴッホはディケンズの「クリスマス・ブック」を何度も繰り返し読むに値する奥行きのある作品と言っている。
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2010.2
内容は知っているものの、ちゃんと読むのははじめて。ディズニーの「スクルージおじさん」の姿が頭をぐるぐるまわった。
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昔、公文やっていたころに部分的に読んだことがあった。昨年のクリスマスシーズンに映画の宣伝もあったし、少しはクリスマスの気分に浸ろうとか思って読んだ。少しでも読んだことがあるというのは、今一度読もうという時の抵抗を和らげてくれる。やっててよかった公文式。別にぼくは公文式のまわしものじゃないよ。
読んで思ったのだけど、この手の作品を読むときは、作品が書かれた時代背景を多少なりとも知っていたほうがより楽しめるということ。翻訳者のあとがきが良かった。
全体的に読みやすかった。時代をこえた作品の素晴らしさがよくわかる。
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読み終わった後じわっときました。
体中から邪気が放たれる感じ。
久々だー。
そして今ディズニー映画のキッドをふと思い出しています。
過去の自分と向き合い新しい人生を始めるには、結局は自分自身の力で変えてゆく他ない。
またはスクルージのように精霊の力を借りるか‥。うーん。
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子供の頃はディズニー、大人になってからは文学で楽しんでます。クリスマスシーズンに思い出してほっこりするお話。
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スクルージ、なんとも憎めないキャラクターでした。そして笑顔の結末。クリスマスがより好きになりました。
新訳ということですが、所々わかりにくい表現があって残念。
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誰もが知っているクリスマス話。
どうしても、現代の亡霊の個所で泣いてしまう。
誰もがあの息子を救いたいって思うでしょう。
それがスクルージおじさんにも届いたことはこの物語のひとつの救いなのかと...。
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狷介にして吝嗇家であるスクルージが、3人の精霊との出会いによって
未来を帰る可能性のあるものとして捉えるに至る過程を描いた作品である。
この作品は、キリスト教文化においてクリスマスという一日が持つ重要性―それは日本人がカップルで過ごすような恋人の日という捉え方ではなく、自分の身の回りの人全てに対する「愛」を確認し、表現するという日だという意味を持つと考えられるが―を改めて確認できる機会であった。
この作品を読んだのは35℃をこえるような真夏であったが、心のなかに暖かな涼しさを感じた、そんな作品でした。自分の大切にしたいと思うものであれば、とことん大切にする、そんな気持ちで本を閉じました。
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クリスマスという題材もあって、煌びやかであったり、家族の貧しいながらも温かく祝う、というイメージが読んでいて頭の中をくるくると回りました。
映像にしたくなる気持ちがわかるなぁ。
最初は「改心するのが早いな!」と思ってましたが、そもそも根っからの悪人という人ではなく、ケチさは長年積み重ねてきた自分を守るための頑なさ故。
最後に童心に帰って慈愛を表に出すことができるようになってくれたのが、読んでいてこちらも嬉しくなりました。
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読んでいそうで、実は読んでいない名作を読んでみようシリーズ。
クリスマス時期なので読んでみた。
長年読まれている作品という事で、多少期待をしていたのだが、そこまでの魅力は感じなかった。
自分はキリスト教徒でなく、クリスマスの過ごし方に特別思い入れも無いからなのかも。
ストーリーは、他の人のレビューにある様にシンプル。
シンプルなストーリーの裏に隠された深いメッセージがあるのかも知れないが、自分には読み取れなかった。
大人になって、アメリカ人とイギリス人のパーソナリティの違いが分かるようになったのだが、イギリス人てなんか変で面白い。
小説やロックの世界でも変わった事をやるのがイギリス人ってイメージ。私だけ?
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並外れた守銭奴で情け知らずの主人公が、クリスマスの夜、
出会った3人の亡霊とともに、自分と周囲の人達の過去・現在
・未来を見つめることで、改心していく様を描いたストーリー。
この本を通じて、私が感じたこと。
自分自身の思考や行動を客観的に見つめる(メタ認知)ことで、
新しい気付きが得られる。それは、主人公が亡霊との対話を
通じて得たように、外部からのフィードバックをうけて、内省
することから生まれるもの。
言い回しが、やや判りにくいのですが、その分、表現が深い。
古典名作と言われるだけあって、よい本でした。
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何度読んでも、「あ~よかったなぁ」
と、心から思える。
スクルージさんの過去を眺めている様子、クラチット家の様子など
胸詰まります。
クリスマス時期でなくても読むのオススメ!!
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9月の22冊目。今年の164冊目。
イギリス人作家の古典作品。産業革命期以降のイギリスのクリスマスのあり方について、疑問を呈し、この本が生まれた、と解釈。良い話だなーと思いつつも、あれ、「ここどういう意味かよくわからん!」という文もちらほら。多分訳すのが難しかったんだと思いますが・・・。特に精霊の2体目がなんか最初は巨人って書かれていたけど、途中から精霊と呼ばれ、しかも巨人の設定は使っているから、そのせいで、「うーん、なんだかよく意味がわからん」ってなってしまいましたね。
全体的には「あークリスマスって良いなー」って思える心温まる作品だと思います。
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恥ずかしながら、初ディケンズ。古典級のひとですが、内容はとても面白く、つかみやすく、親しみやすいの三拍子揃った優しい古典。なにより、他と比較したことがないので正確なところは分かりませんが、読んでいて率直に翻訳が素晴らしいと感じた。古めかしい趣のある言葉の言い回しで物語としての雰囲気は確立されているのに、読みにくいことは決してない。現代の読者が非常に読みやすい文章なのに、真新しさや本の重みにそぐわない軽い翻訳というわけでもない。随分と素敵な翻訳だなあと思った。
内容については有名すぎるくらい有名なのであえて言及はしません。しかし、現代の私たちが読んでも十分に楽しめて、かつ教訓とも取れる温かみを感じることができる、良書だとおもいます。