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借り物。
興味深いんだけどやっぱりこういう本は
自分で買って、自分が読みたい時に読むべきだな。
書き込みもしたいし。
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白川静さんは、すごい学者と言われているが、初学者向けの本がなかなかないので勉強したかった。
職場の本屋で偶然みつけて読んでみた。
白川先生の漢字の意味の分析は、呪術とか戦争からの分析が多く、説得力あり。
特にすごい解釈
(1)道:切った首をもって道をいく姿。
異民族の首をきって、その呪術で外に通じる道の邪霊を払った。(p64)
(2)民:瞳を突き刺して視力を失わせる姿。
このようにして視力を失わせた人を神に仕える奉仕者として、民といった。(p99)
(3)眞:上のヒは、死者のこと、下の県は、首が逆さまになった姿。
不慮の死でなくなった人の死は、それ以上変化しないので、永遠なもの、真実なものという解釈になった(p154)
これら、結構有名な解釈だと思うけど、改めて古代殷時代の、呪術や死生観がわかるようで、おも・怖い。
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白川静が甲骨文字や金文から導き出した漢字の原義や各字の関連を説く。古代の祭祀の影響が強いことや、単に「形声文字」と捉えていた字にも音を表す部分に意味が含まれていることが興味深い。当用漢字を作る際に関係性が切られているのが残念。イラストも分かりやすいが、もう少し圧縮できそうな気もする。
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白川静氏の漢字に対する情熱にはいつも驚きますね。この本では、「正」が足を意味する「止」の上に城を意味する一(元は□)が乗っている文字で、城に向かって進軍し、征服する意味であったとは全く気がつきませんでした。そして度々登場する「口」がクチではなく、神への祈りの文である祝詞を入れる「器」だということを解明したところに白川氏の功績があるというのは素晴らしい発見だったわけですね。手、犬、目、臣、矢、其、衣、羊などがいずれも宗教的な意味を持っていたというのもおどろおどろしいものを感じました。「義」の意味がキリスト教に通じるものであることは前々から感じていたことですが、そのことについての言及がなく、それがむしろ世界的に常識であることは嬉しいことです。著者が何度か書いていたように、文字の興りを小学校で教えてくれれば、字も覚えやすいし、故事を知る機会にもなったと思います。変な字と思っていた多くの字がなーるほどと思えてきました。そして戦後、当用漢字にした際の簡略文字が訳が分からなくなったということもその通り、突・臭・戻・器は実は大ではなく犬、顔は立ではなく文でないと、また應は応では、雙が双では、本来の意味が分からないなども全く納得でした。
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白川静さんが亡くなった後、小山さんがこういう本を作って、遺髪を継いでいらっしゃる。「金儲けかよ」そんなふうに思っていたこともあったが、じつは大切なお仕事をなさっていると、今はおもう。
この本には、最初から読み続けて、読み終えて読書したという読み方は似合わないかもしれない。気になったら取り出して、気ままに読む。トイレとかに常備していつの間にか読む、そんな感じがいい。
小学生の子供たちに、「漢字の成り立ち」劇かなんかやってもらって、右手にお椀、左手に呪具かなんか持って、首を抱えて土饅頭の上にのせて、「さあ、いくつ漢字が出てきたでしょう?」とかやったら、面白い。そういうふうに、漢字を理解していく子供を育てる世の中になればいいのに。
みんな機械が覚えてくれてるんだから、成り立ちの意味くらい、面白がらせてあげないと、子供たちがかわいそうじゃないか、そうそう、円城塔の「文字渦」を読む前に、読んでおくのも、いいかも。漢字は、生き物かもしれないし。
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ブックオフで見つけた。立ち読みではじめにを読むと、「日本語は漢字と出会って初めて、さまざまな考えを概念化することができるようになったのです。」と書いてある。
これは、凄いことである。
漢字学の第一人者の白川静さんが、体系から教えてくれるのならば、読まなきゃなるまい。