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僕自身は公務員でなく、企業で安定した生活を送っているが、ちょうど、この本を読んだ時期は、会社を辞めていく優秀な人材をみるにつけ、何をきっかけに彼らは踏ん切りをつけるのだろうか?と思い巡らし、自分自身の現状に満足しない気持ちが強くなってきていた時でもあった。
著者は、この本を書いた意図について以下のように述べている。
『公務員向けの本のように見えるかもしれませんが、本当のターゲットは、「公務員を辞める奴なんて、どうせ使えない奴ばかりだろ」と考えている民間人の貴方です。拙著を読めば、そんな見方がきっと変わるはずです。』
まさに、著者の意図は伝わったと思う。
この本を読みながら、公務員をしている大学時代の友人が、自分の仕事のことをしきりに”会社”と呼び、公務員であることを公表したくないと言っていたことを思い出した。友人の彼は非常に優秀な奴であるが・・・、今、かつての良さが消えつつある。
公務員という言葉でイメージする対象は非常に広く、消防士や警察官、地方の事務職公務員や省庁勤務の国家公務員にわたるまですべてを「公務員」という言葉でまとめてしまうことには無理がある。しかし、著者はそこを踏まえたうえで、「公務員でも民間会社へ勤務する者でも、必要とされる心構えやスキルは共通である」ことに気がつかせてくれる。この意味で、本書は幅広い対象読者層に薦められると思う。
しかし、最もお勧めすべき対象読者は、やはり公務員であり、また、「おぼろげに転身を考え始めた人」ではないだろうか?
本書は、公務員を辞めようとしたときにどのような転身方法があるかについて、経験を交えながら具体的に書かれているため、転身への最初の一歩(もしくは最後の一歩)を踏み出そうかどうか迷っている人を後押しする一冊である。
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やめないけど。
著者のサイトの宣伝かな、とも思ったけどそうでもなかった。
人生、オチのつけ方を意識して生きていこうと思った。右の感想はあまり本書と関係ない。
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ごく一部の優秀な人達を除いて、公務員は民間企業に転職して使えるのかという疑問を持っていたので読んでみました。実際に私は公務員になるわけではないですが、彼らのことを知るのにいい勉強になったと思います。
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実際に日々、公務員の転職相談やコンサルタントを行っているだけあって、内容はきわめて具体的かつリアルであり、転職の難しさ、厳しさとともに、面白さ(というと語弊があるかもしれないが、自分というものが社会の中で総合的に試される転職という行為は、しっかりした覚悟と見通しさえあれば、実にエキサイティングで面白いと思う)を感じ取れるものとなっている。
http://d.hatena.ne.jp/hachiro86/20070205#p1
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今の日本中の公務員が気にしているのではないでしょうか?
そんな一冊を読みました。
内容は基本的に「キャリアチェンジのすすめ」という一言で表せると思います。
民間に比べて実際のところどうなのかということを詳しく述べています。
もちろん収入面で言えばアップする人、ダウンする人様々ですが一概に転職を勧めているのではなく、もしする人は現実はこうなのだからよくみなさいよと安易な転職は
リスクが高いと言っています。
ですが、著者をはじめキャリアチェンジは民間のみのものではなく、公務員も官僚のみの特権ではないから公務員だってやりたいと思えばしていいんだよって言ってる様に思えます。
そんな人達を応援できるように社会がもっともっと受け皿を作っていけばいいと感じました。
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もし自分が本当に公務員で、これから転職をするなら目を通しておいた方が良い本かもしれません。
そもそも何で辞めたの、という所から職務経歴書のアドバイスまで、割合としっかりしています。
地方公務員でインターン斡旋会社を使って、海外留学した人もいるそうな。
出ても、また戻ってくる人も多いんだって。ソニー、その他の会社もそういう制度があると書いてあった。
公務員バッシングは依然厳しく、以前のような将来の保証も無いが、やはり根強い人気もあるとの事。
仕事自体は、情報を集め、案を作り、説明(根回し)をして回る物だそうな。
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私も公務員で、辞めたい、辞めたいが口癖になっている。でも、辞めて別な仕事につけるほどスキルは無い。だから今年は資格を取ろうと思っている。取ったところで、再就職先があるかどうかは分からないし、今の仕事とあまり変わらない内容になるんだろうけれど。
役所の内情として著者が書いている内容は国家公務員のものだが、私の勤務先も同様の状況だ。2,3年で異動、異動、また異動、というのはやっぱりおかしい。職員は全然育たなくてベテランは退職していなくなるし、管理職の在籍は平均2年で、調整ごとしかやれないし、業務の中身が分かって責任もってさばける職員なんて、ごく少ししかいない。国家公務員と違って、経験者採用の枠を広げているからまだましかもしれないけれど。
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公務員と民間を経験している筆者の考え方は貴重である。
ただ、本書の趣旨である「転職」について真剣に考えている人にとっては物足りない内容。
新書だから仕方のないことだが、キッカケ作り程度のボリューム。
転職を考えている公務員よりは、公務員は全員「9時5時」だと思ってる人、なんのためらいもなく一口に「公務員は・・・」と言えてしまうような人向けの公務員実態紹介本と考えた方が良いだろう。
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[ 内容 ]
公務員だって転職したい!?
お役所勤めは決して楽ではないし、世間の目も厳しい。
公務員制度改革によるリストラもささやかれている。
もはや、「役人天国」の時代は終わったのだ。
ならば、民間会社で、あるいは起業することで、自分のやりたい仕事に挑戦してみてはどうか?
そのための転職支援サイト「役人廃業.com」を主宰する著者は、旧文部省のキャリア組出身。
現在は人材スカウト業に従事し、本書で多くの転職知識や事例を紹介する。
全国四〇〇万人の公務員に問いかける、キャリアチェンジのすすめ。
[ 目次 ]
第1章 公務員社会の現状はどうなっているのか
第2章 私の「役人廃業」体験
第3章 それぞれの「役人廃業」-転職者五〇人の声
第4章 公務員からの転身術-民間企業転職編
第5章 公務員からの転身術-起業編
第6章 公務員の転職をめぐる重点問題-「天下り」「留学後早期退職」
第7章 「役人廃業」であなたは変わる、社会も変わる
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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役人廃業.comを運営している、元文部省官僚山本氏の本。思わずググりたくなるサイト名だなと思う。http://www.yakuninhaigyo.com/
公務員をやめたくなったときに読めば、冷静にもなれるし、いい本だと思いました。ただ、特にそんなことを思っていないときにこの本を持っていると疑われそうだと思いました(笑)。あと、ほかの活動にもいえるいいことを言ってると思ったんですが、連休で忘れてしまいました。やっぱり感想は読んだ直後に書くのがいいですね。
2011/5
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公務員のキャリアチェンジとそれを取り巻く現状について書かれた本。
著者は中央大学大学院を卒業後、文部省に入庁。6年間務めたあと、人材紹介会社に転職した。
2007年に書かれた本なので、少し古いところがあったが、公務員について考える上で参考になるところもあった。
しかし、著者がこの本を書いた動機の核心は何だろうか。
転職したいと思いながら転職に踏み切れない公務員の背中を押すことか。著者自身に、そういう人の背中を押す力があることのアピールか。
やりがいをもって働ける役所に変わるための提言だろうか。やりがいをもって働けなかった過去の清算か。
全体の底に何か、引っかかるものを感じる一冊だった。
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おそらく、著者が公務員を辞めて民間に移った経験から、公務員の中には民間に出たいと思っている人が少なからずいて、そうした人向けに民間への転職の仕方を説いている。
転職の理由として、「やりたいことが見つかった」とか「閉塞感」とか「専門性が身につかない」とか「頑張りが報われない」場合にというのを挙げている。
まあこれは民間にも言えること。
あと、公務員も楽ではなくなるという点。行政の赤字による給料カットも今後はある。
将来はわからない(いまはまだ安定?)、自殺者が増えている(らしい)、辞職率2%(民間に比べて少なくね?)
んー、感想だから本に書かれている内容に対抗するデータは持ってないけどやっぱり公務員は待遇的にはいい仕事だと思うのです。とくに本を書いてまで煽ることかなあ。ほんとにやりたいことがある人は自分で動いてるし。
で、官だからとか民だからとか関係なくて、その人の今までの経験が生きないキャリアチェンジだったら、転職はどれも同じ難しさだと思う。あとコスト意識とかもその人次第だと思うし。
民でも相当な理由がない限り企業都合で辞めさせられないし。
まあ倒産っていう可能性はあるけど。安定はどっちもどっちかな。
天下り。民間が高い給料を払ってまで必要する人材なら天下りもいいんじゃないって思ってる。天下る人の人脈とか、調整力とか企画力とか企業はお金を出しても欲しい人材やし。でもそれが談合とかになるなら別だなってところ。事実を知らないからなにもわからへんけど。
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(注:別に今仕事を辞めようとしているわけではありません)著者は元キャリア官僚であり、公務員やパブリックセクターで働くことやそれらのキャリアを客観視し見直すためには有意義な本。
いずれせよ組織に依存せず、仕事の成果は厳しく追及していかなければならないと改めて危機感を持った(安定に甘んじてしまうリスクは常につきまとうのだから)
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公務員から民間企業へ転職する際、本書を参考としました。
公務の性質から考えれば当然ではありますが、前半部分の公務員の実態については現在でもさほど状況は変わっておらず、退職を検討する理由についても、現在のそれと乖離がないように思いました。
中盤の転職者の声では、50人のインタビューをもとに書かれたようで、単なる民間企業への転職事例だけでなく、「海外転出型」や「一芸一能型」、「超難関資格型」、「その他資格の開業型」など、ある程度網羅的にカテゴリー分けして事例が書かれています。
その上で、人材コンサルタントの経歴を持つ筆者から、公務員から民間転職に特化したアプローチ方法を(どういった業界を目指すか、職務経歴書はなんて書くかなど)具体的に説明しています。
公務員から退職を考えている人にとっては、どのような行き先が考えられるか、またどういうステップを踏めば、転職ができそうか、といったイメージを持つための材料になると思いました。さらにいえば、転職するための家族の説得方法なども書かれており、まさに公務員に特化した内容と言えると思います。
とはいえ、筆者が国家公務員1種という経歴であることや、紹介事例がポジティブな転職により過ぎているところから、初級公務員だったり、後ろ向きな転職活動には活かしづらい印象です。
民間転職時の失敗事例や、失敗した後再度転職して成功した事例などがあれば、より公平な内容となったのではないかと。