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実際に殺人を起こし、チャット上で、その推理論を繰り広げる。
ただ、それだけの繰り返しで、最近警察物に慣れたしまった私には、ちょっとツカラッた。
でも、もう少し、グロテスクに終わってくれると思っていたんですが・・・
和気藹々で終わってしまったのが、唯一残念です。
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読後に、思わず天井見上げたの私だけ?
こわっ…。
ミステリとしては、もうちょい濃い目の味付けてもっと複雑で奇想天外でも楽しかったと思います。
でも、なんかぐいぐい読めてしまう勢いはある作品。
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五人はインターネット上でゲームをしている。といっても,いわゆるネットワークゲームではない。
(中略)
推理ゲームである。犯人担当の者が知恵を絞って不可思議な殺人を考え,披露し,探偵役の四人が知恵を絞って謎を解き明かす。山勘だけでの解答は認められず,答は手がかりをもとに理論的に導き出さなければならない。
(中略)
だが彼らが行っているゲームは,いま挙げた既存のミステリー・エンターテイメントとは,一つの,しかし決定的な違いがあった。
彼らは仮想の殺人事件を推理しているのではなかった。
ここで語られる殺人はすべて,現実に発生していた。彼らの手によって実行ずみなのである。
(本文p10-11)
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2009目mm3月27日読了。「このミステリーがすごい!」2008年度の第12位の作品。ネットの匿名チャットで語り合う5人は、現実の殺人を実行して自分が仕掛けた密室・アリバイなどのトリックを他の4人に当てさせようとするミステリマニアたちだった・・・。ひたすらトリッキーなギミックに凝ろうとする新本格派のうさんくささを、作品設定上の必然に取り込んでしまうこの荒業に拍手。自分のトリックに悦に入る出題者に、珍回答を連発する探偵役たち、というのも舞台を変えれば古典的ミステリにありがちなシーンか・・・。オチも意外感があり驚かされるが、登場人物たちには匿名のまま・互いを知らないままに物語を終えて欲しかった、というのは私の趣味だが無理な相談か?
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推理合戦的なお話で面白いです。
ただキャラがあんま好きじゃないっていうか、
何とも何とも…。
でも面白いよ。笑
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これが一冊の推理小説か?というほど、面白く引き込まれた。江戸川乱歩もエラリークーンも、異常な殺人者を取り上げた。点と線では人に焦点を置いて、いかに普通の人が、特別な理由を抱えながら殺人者になってしまうという、人間を中心に描いた。
この小説は、真っ向からぶつかって来る。犯人=密室殺人の問題の出題者という設定、頭狂人、044APD、aXe、ザンギャ君、伴道全教授、というニックネームを持つ5人がインターネット上で殺人推理ゲームを出題し合う、しかも出題者が実際に殺人を行うというトンでもない設定。今の世相に凄く合う内容で、まるで殺人をゲームのように楽しみ、別にたいしたことないですよと言わんがごとく。今って、こういう時代なんだ。誰しもバーチャルとリアルが交錯している。インターネットでモノを買い、インターネット上で会話して、ニュースをヤフーで知る。ミステリーを読んでいるのか、今の時代を読んでいるのか、一気に読み終えた後で不思議な読後感に襲われた。ネット上では殺人鬼でも、リアルでは普通の人、これは今だからこその良作。
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ずれた人々を書くのがほんとにうまいなあと思う。
読んでるこっちも倫理からモラルからずれていきそう
鼠の死骸をめぐったやりとりが割と好きだ
ミッシングリンクは勘でわかったので青酸カリで殺されても文句言えん
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インターネット上で行われる殺人推理ゲーム.このゲームが普通と違う点、それは出題される問題が出題者によって実際に行われた殺人事件であるということである.
彼らの動機は復讐や金銭などといった俗物的なものではない
「殺したい人間がいるから殺したのではなく、使いたいトリックがあるから殺してみた」
と言う台詞の様に、ただこのゲームの為だけに行われる殺人.
”殺人者”達による”探偵”ごっことはえらい皮肉である.
ありえないと思いつつも本当にこんな事が起こりそうである今の時代だからこそ,ただの荒唐無稽な話ではなく,狂気の中に妙なリアリティを感じさせる作品になっている
ウェブカムによるAVチャットを生かした伏線が随所に見られるのも面白い.
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歌野晶吾「葉桜~」の衝撃を忘れたか!?
叙述に次ぐ叙述。そして、出尽くしてしまったと思われる「意外な犯人」「意外なトリック」を「新しく魅せる」ための演出。
そして一気に読ませるスピード感。
とても面白かった…。
「頭凶人」「044APD」「aXe」「ザンギャ君」「判道全教授」というHNを使っている5人は、日々AVチャットで音声通信をしながら推理ゲームを行っている。
それはただの推理ゲームではなく、交互に「実際に」殺人を犯しながら、ソコに残された謎を解くという「リアル殺人ゲーム」だった。
連続殺人にかくされたミッシングリンクとは? 密室の謎とは? アリバイトリックは?
出される問題の性質上「犯人当て」は基本的に行うことが出来ない。
それぞれの問題自体も面白くはあるが、それほど斬新かといわれれば、そうではない。
しかし、この「リアル殺人ゲーム」という演出が、「リアル」に可能なトリックと、ミステリ小説の「謎」の絶妙なバランスの上に成り立っており、そのために受けてとしての印象が、ただのミステリ小説で出された時とは意味が違ってくる。
また、もちろんHNで呼び合うネット上の関係なのだから、意識的に多数の叙述トリックが仕掛けられている。
このカタストロフィー。
個人的には久々にミステリで面白いものに出会いました…。
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“頭狂人”“044APD”“aXe”“ザンギャ君”“伴道全教授”。奇妙なニックネームをもつ5人がインターネット上で殺人推理ゲームの出題をしあっている。密室、アリバイ崩し、ダイイングメッセージ、犯人当てなどなど。ただし、ここで語られる殺人はすべて、現実に発生していた。出題者の手で実行ずみなのである…。茫然自失のラストまでページをめくる手がとまらない、歌野本格の粋。 (「Book」データベースより)
年末でいろんなランキング本が出ているようです。その中で読んだことのなかった作家さんが何名もいて、今年も残り少し日々を新しい作家さん探しでもしてみようかな・・・・と思い読んでみました。
う~ん推理は面白いのかもしれないけど、ゲーム感覚で人殺しをしている・・・という内容にどうもなじめず・・・・・面白くない気分で読んでいたので・・・・・・正直私は次の本には手がのびないです。
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これぞ究極ミステリマニアの集まり、ですか。参加したくはないかなあ、と思いますが(笑)。
一番面白かったと思えるのは「求道者の密室」かな。「んなあほな!」と思ってしまうトリックではあるけれど、考えてみれば伏線はあったもんね。たしかに納得のいく答え。
しかしこのラスト……なんともいえない読後感だなあ。後味そんなに悪いと言うほどでもないけど、当然よくもないし。妙に残ります。
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殺人の必然性なんて気にせずに、ただトリックの凄さを競うために
本当に密室殺人を犯して、それを肴に推理談義をする。
結果、トリックの凝り方は常軌を逸し、読む側の想像なんて軽々と超えてゆく。
酷いなあと、思いながらもページをめくる手が止まらなくなる1冊でした。
電車に乗りながら読んだりすると、
何故だかとっても背徳を感じてしまいます。
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殺人というのはたいてい動機有って起きる訳ですが、この小説では少し違う。自分で考えたトリックや隠された殺人のルールを試したいがために殺人を起こし、それをネタに他のチャット仲間と推理合戦をする、という内容。
不謹慎極まりないないようだけど登場人物たちのキャラ立ちがほど良く、テンポよく読める。
そして歌野さんらしいオチ。確か最初にこれ読んでハマった。
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またまた歌野さん。
これは面白かった。あっと言う間に読んじゃった。
各話の謎解きも面白いけど、やっぱり歌野さんは会話が良いなあ。
人物設定が上手い。
最後の別荘のシーンが無ければ★5つでした。
ここを無視すれば、きちんと着地してくれてありがとうって感じです。
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設定が面白かった。実際に殺人を行なって、トリックの謎解きをインターネットを通じてする。実際にあったら…と思うとホントに怖い。
歌野作品はじめて読みましたが、続きも読んでみようと思います。