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みんなのレビュー103件

みんなの評価3.6

評価内訳

101 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

極限の謎解きゲームに挑みたい人に贈りたい

2007/11/10 01:07

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けい - この投稿者のレビュー一覧を見る

 残虐な事件が起こるたびにむやみやたらと「心の闇」なんて言葉を使う有識者やコメンテーターの訳知り顔に、「なんだかなぁ」と思ってしまうのは私だけでしょうか。彼らをあまりよく思えないのは、彼らが人殺しを扱ったゲームや映画・小説の悪影響を挙げるからかもしれません。確かにいたずらに恐怖をあおるような表現や、無神経なほどにグロテスクさ、残酷さを求めるようなものには私も「なんだ、これ。創った奴の気がしれん」と思いますが……。
 推理小説も彼らによって槍玉にあげられるジャンル。ミステリの多くは「人の死」を扱います。その死の大半は他者による暴力です。ですが、ミステリの本質は人殺しを描くことではありません。ましてや、それをすすめるものではありません。推理小説の真髄は謎であり、事件という謎を解決し、秩序を取り戻すことにあります。人の死なない作品を読むと、謎と戯れることこそミステリの醍醐味とも感じます。
 本書はネット上で知り合ったメンバーによる推理クイズという体裁をとっています。今までの作品と大きく違うのは、出題される問題がメンバーの考えた小説ではなく、メンバーが実際に起こした事件ということ。犯人が出題者となった事件を推理する・させるという手法は小説のうえでとはいえ、モラルを突き抜けたところに触れていると感じてしまいます。
 そこは著者も承知のことで、はしがきには「このアイデアを思いついたのはずいぶん前だが、作品にして世に出すのをためらっていた」といったことが書かれています。世紀末を越えて今や、現実の世界で絵空事のようなことを行ってしまうほどモラルは崩壊し、現実の世界に生きている感覚は薄れがち。現実と作り事の世界の間隔は狭まってきています。「ふん、もう実際に起きたようなことをわざわざ小説に書いて、こんなもんに金と時間を使えるか」と読者が怒る(笑う?)日は近い(もう来ている?)のかもしれません。現実が架空を追い越さないように祈っているのは、読者とフィクションの紡ぎ手の双方のようです。
 この悪趣味なまでの設定は著者の狙い。古くからミステリ作家は極端なことを考え、読者の想像の範囲を飛び越えることで、驚きを提供してきました。モラルを飛び越えた極限の推理ゲームの先に用意された極限の驚き。新本格の書き手として作家生活を始め、『葉桜の季節に君を想うということ』で数々の賞を総なめにした歌野先生による計算しつくされた「驚き」と「謎解き」を楽しめる作品です。
 こんなトリックを現実に使う犯人はいない。奇想天外なトリックを扱ったミステリにしばしば浴びせられる声です。これはゲームである、としたことでそういった声を封じ、トリックを魅せ、純粋な推理を展開させる。とんでもない設定を生かした非常に技巧的な作品です。究極で禁断のゲームに手を出してしまった背徳の探偵(ときに犯人)たちの背後に見え隠れする悲哀も感じ取ってもらいたいです。ラストまでとんでもない、並みのミステリを突き破った衝撃の作品。

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2007/02/14 21:22

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2007/03/21 09:51

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2008/06/27 00:36

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