紙の本
老人の頭脳に若者の身体だが
2007/03/10 19:57
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イヌヤマ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ブリンの知性化シリーズあるいは、ジャック・ヴァンスの
異質ではあるが(何とか)理解可能な異性知性体たちが
うじゃうじゃ出てくるというのが好きな方、買いです。
私もこの手の(いささか手垢にまみれた)設定は大好きです。
たぶん顕微鏡下で見るミクロな連中の生態に
つうじるモノがあるからでしょう。
ただ、この本の世界では地球人類は何故か絶品の食材らしく、
植民地獲得競争云々よりも、
調理の危機にさらされているようですが。
気になった点は主人公は(75歳♂)とある方法で、
20代の肉体を得るわけですが、
よく言われる老人の頭脳に若者の身体、
その後の行動パターンが、
おーいアナタの75年の経験はぁ??
どこへ?ってぐらい身体に合いすぎ。
いくら地球の常識が通用しないからって、
再教育されるとはいえ、肝心要の
75歳未満お断りの兵役志願制度の意味は何なんだ?
心は身体との相互作用で変化するということか、
それともアメリカのご老人の精神はこんなに柔軟なのか?
自分が75歳で20代の身体を得て異星人との戦場に
駆り出されたら、過去の経験で行動するだろうなぁ。
そしてエイリアンの食卓へ。
(でも75→20の志願者は不味いらしい)
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読みやすい。スラスラ読める。
ゴースト部隊が全然ゴーストでもなくて、まあ、サイボーグ009のゴースト団レベル。と言うか、ブレードランナーのアンドロイドレベル。
助けて、無防備マン!
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75歳以上の者の入隊しか認めない防衛軍に入隊した主人公の活躍、という面白い設定。じいさんばあさんがどうやって戦うのか、とか、なぜじいさんばあさんしか入隊できないのか、というわけはネタバレになるから書きませんが、一気に読めて楽しめます。
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おぉぉ我が人生で何年ぶりかに海外モノのSF作品読みましたよ!!!
……ラヴクラフトはSFに入りますか。入りませんか。そうか。
元は立ち読みした『このSFがすごい!』で知ったんですが、設定にちょっと惹かれました。
主人公は妻を亡くした直後に軍隊に入隊し、強烈な訓練キャンプでの訓練を経て異星人との激烈な戦闘に身を投じていく……という、ハインラインの『宇宙の戦士』(これも何十回読んだことやら)を踏襲したものではありますが。
その主人公の入隊先が『75歳以上の老人しか入隊を認めないコロニー防衛軍』って。
主人公の年齢が75歳という、『すでに一つ人生を終えようとしている』物であるために、若者ではありえない余裕や諧謔がそこかしこに見受けられるのが面白いです。
元々の人生で積んだキャリアや知識が自らを助けることもあれば、そのキャリアや知識が自分の命を奪うことも同じ。しかもこう、年寄りなモンだから頑固だったりしますしね。
そういう部分で、『単なるバカな若者(B級SF・ホラー映画の主要栄養分です)がバカな行動をカマしてバカに散る』という素敵極まるバカ展開にはならず、ややシンミリしてしまうところも多いんですよねー。
ただ、そんな物語も主人公の一人称で進むため、彼(75歳男性)の諧謔味が悲壮感を和らげているのが嬉しいところ。息詰まる感は少ないです。
あ、訓練キャンプでの鬼軍曹との対話シーンは傑作。コレはもう、本当に見事としかいえませんでした。オハイオ州万歳!!!(何
また、『宇宙の戦士』のようにド右でもないので拒否反応は出にくい、というのもポイント高いかもしれません。いや、昔友人にオススメしたら読後にすごい拒否反応が出てデスネ……面白いと思うんだけどなぁ、アレ。市民権についての考え方とか、特に。
あぁ、ただちょいと残念と言うか、メカ的な部分ではちょっと不満も。
出てくる兵器は基本的に多用途ライフルだけで、他のガジェットはほとんど描写なし。
降下艇や宇宙戦艦の描き込みも殆ど無いのは設定マニアには悲しいところです。
その分、出てくるエイリアン(6種族ぐらい出てくる)のパターンは豊富で面白いんですけどねー。
終盤のご都合主義的展開はちょっとどうかな?という箇所もありますが、全体的に見れば充分以上に『良作』あるいは『傑作』の範囲内。
海外SFだからと言って肩肘張らずに読める、非常に手頃な作品でした。ハヤカワSF文庫って時点で手頃じゃねえ、というツッコミは聞こえない。
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設定は面白い!前半はなかなか快調に読めたんだけど、後半になって延々と続く戦闘シーンは少しダラダラしちゃったし、「ちょっと甘いんじゃない?」と思わなくもないような。
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あ〜面白かった。難しいことはさておいて物語を楽しんでくれたまえ、という作者の思惑通り、すらすら読めて楽しめる。75歳以上の男女しか入隊できない軍隊という設定が、まず面白い。なぜ老人なのかということも、きちんと説明されていて、説得力がある。後半では、4歳から6歳といった“子ども”(見た目は違うが)の兵士が登場し、両者の絡みもまた一興。エイリアンもユニークなものが多く(戦わなくてはならないのだけれど)、飽きさせない。戦争なので、人がポロポロ死んでしまうが、短いながらも、その人となりが端的に描き出されているせいか、どの死も心に残る。地球を離れてから主人公と知り合った“おいぼれ団”の面々のその後は、特に。ごくわずかしか登場しないが、ビベロス分隊長も忘れ難い。全篇にわたってユーモアの味付けも、程よい感じ。
――Old Man's War by Jhon Scalzi
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もしかすると初めて読んだかもしれないSF小説。
面白かった・・・!
私的世界観のイメージは、映画の「スターシップ・トゥルー・マーズ」
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Old Man\'s War by John Scalzi:
ジョン・ペリー
ジェーン・セーガン
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ジョン・スコルジーという人はきっと
無類の SF 好きでありミリタリー好きなんだとおもう。
ハインラインの「宇宙の戦士」のオマージュ作品で
ある事は疑いもないが、装備/戦略について
明らかに現代から見た未来予測になっている。
訓練のシーンはより、ハインラインの方が泥臭くて
好みではあるけど、こちらは無駄がない冷徹な雰囲気が
伝わってくる。近代的な軍隊の匂いといったらわかりよいか。
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タイトルのあまりの秀逸さについ購入。
主人公が乙女だった。
乙女な爺、略して乙爺の時代の幕開けかと思った。
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65歳で夫婦揃って“志願”。だが妻はまもなく死亡。75歳の誕生日にひとり、ジョン・ペリーは“入隊”した。健康状態不問、入隊資格はただひとつ。75歳以上であること…の『コロニー防衛軍』に。
宇宙に進出し、他の惑星へと入植を開始した人類は、宇宙がすでに多くの異星種族によって支配され、激しい紛争が続いていることを知る。人類もまた、未知のエイリアンたちと宇宙での居住地(コロニー)を奪い合う、終わりなき戦闘へと突入していく。
コロニー防衛軍に入隊したペリーには新たな仲間と最長10年の兵役、そして様々なエイリアンたちとの苛烈な戦闘が待っていた――。
R75の最強の戦闘部隊。しかし、老人たちはどうやって“兵士”となるのか?
75歳にして志願して地球を離れ、宇宙へと旅立つ“新兵”。宇宙での対エイリアン戦争のなかで彼らが兵士として成長していく姿を描きだすミリタリーSF。
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この間図書館に行ったのでちょっと気になっていた本を色々借りてきました。文庫が置いてある図書館はあまりないので重宝しました。これからはリクエストして借りよう。うん。
タイトルを見るとヘミングウェイかな~と思ったのですが
ハインラインの宇宙の戦士の影響を強く受けているそうです。とは言え宇宙の戦士は読んでないんですが…
それにしても痛快娯楽読物、なのでしょうがいまだに他の惑星に行くとそこの生態環境を破壊し、地球化し、知的生命体を壊滅させるって…
大航海時代と何も変わらないじゃないか…と苦々しく思いました。
いまだに西洋だとそういうイメージなのかなあ…。
敵の異星人に殺される前に殺せ、って…まあ主人公も疑問に思っている時もありますが。
ちょっと前、同じSFと言うジャンルでコロンバスが南アメリカに到着した後、そこの文化を尊重できるようになれば、と言う本を読んだのでえらい対照的だと思いました。
アイディアは面白いし奥さんとのラブストーリーもあるし
読みものとしては面白いかもしれません。
その裏にある色々を考えなければ…。
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75 歳以上の老人しか入隊を認めないコロニー防衛軍。
B 級臭漂う設定だが、
面白く読める作品に仕上がっているスペースオペラ。
設定、展開に突込みどころもあるが、
サクサクイッキ読みさせてしまう、
ハインラインの「宇宙の戦士」へのオマージュ。
シリーズ物で続きがある、読んでみたい。
2006 年 ジョン・W・キャンベル新人賞受賞。
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久々にがっつりSFを読んだ……! 老人だけしか入隊できないという発想もさることながら、スマートブラッドやブレインパルなど作中に登場するアイデアが面白いです。あとは、向こうの作品らしいジョークに失笑したりとか(笑)
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老人のみが入隊できる部隊というのが、この作品の一番の特徴だろう。ミリタリー的には、もう少し主人公が才気煥発という感じで活躍してくれれば面白いと思うが、作者の意図はそこには無いようなので仕方が無い。後半ややだれ気味なのが惜しい。