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哲学の歴史 11 論理・数学・言語 みんなのレビュー

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みんなのレビュー4件

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紙の本

末は博士か大臣か

2007/08/04 01:15

8人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Living Yellow - この投稿者のレビュー一覧を見る

そんな言葉を聞かなくなって久しい。理系の大学院生でさえ、大変なのに、ましてや文系、それも哲学などときたら。留学とかのコストや、バイト先(近年、難解な「小論文」入試問題は減少傾向にあり、少子化で予備校自体も経営が良くなる見込みはない)を探すのも難しいし、常勤への道は。  「諸君」2007年8月号で「ラバーソウルの弾み方」、「J-POP進化論」(共に平凡社・刊)の著者:元東大教授・佐藤良明氏は、「人文系の学問を志願したばかりに陥ってしまった日本の秀才君たちの吹きだまり的状況については、嘆く言葉も見つからない」と述べている。
 とはいえ哲学を志してしまった。そういう方。今の大学教官の多くは、未だにかなり、無責任に大学院への進学を勧めてくる。それに自分では学生しかやったことがない。多くの場合、自分の専門分野の事以外は知らない。進路の相談相手には全く適さない。
 とりあえず。この「哲学の歴史」を全巻読んでみて(まだ4冊しか出てないけれども)、検討してみるというのはどうだろうか。
 大昔、田中康夫氏が高校生に対して、珍しくストレートにまじめなことを言っていた。「世界史をやるなら、中公の「世界の歴史」全巻をざーっと読んでしまえ。覚えようとしなくいいから。流れをつかまえることの方が大事なんだ」というような意味のことだった。かつて「世界の名著」シリーズをベストセラーにした中央公論社、現在の中央公論新社は、一般向けの教養系全集には定評があり、今なおその流れを維持している数少ない出版社の一つである。本シリーズもその流れをくむ正統派である。
 本書を例にとると、まず主要人物の顔写真と生没年からはじまる。次に、これが重要なのだが、「ダイアグラム」と題された人物・学派相関図が見開きで、大きく掲載されている。修士くらいになれば、つっこめるかもしれないが、門外漢や学部生にとっては、大きな助けになるだろう。本書の本文は670頁で、飯田隆氏による総論に続いて、フレーゲ、ヴィトゲンシュタインからクーン、クワインに至るまでの言語哲学・論理学・科学哲学のビッグネーム・主要学派を網羅しているが、一章は平均60頁、丁寧なページ内の脚注、要点・キーワードをまとめた欄外小見出しなど、あきらかに受験参考書も意識した、親切・丁寧な作りである。短く簡潔で易しい文章でまとめられているので、食い足りない章も多々あるかもしれない。しかし、全部の章に不満を覚える人は、哲学専攻でも、学部には、そうはいないだろう。
 巻末には、丁寧な哲学史年表(世界史年表と並行して作られている)、クロノロジカル・チャート(誰が誰の同時代人かが、すぐ分かる)が付され、特筆すべきは、主要人物:学派別にまとめられた、原文・邦文の最新の原典・研究論文・一次資料・二次資料を網羅した参考文献リストである。これだけのためにでも、手に取る価値はある。
 半分以上わかんなくても、とにかく飛ばして読み進んでみて、読み終えることができるかどうか。どうしても、いつまでたっても手に取る気力がおきなかったら。とりあえず院はやめておいてほしい。教官にどんなに勧められても。できれば、専攻するのも。学問など自分一人で、できるときにやればいい。これからは、人文系の学問は、良い意味でも、「野生の学問」になるのだろうから。
 「月が笑う夜に 導師はいない」(1996年のアルバム 『ソウル・フラワー・ユニオン/エレクトロ・アジール・バップ』3曲目タイトルより)

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2012/04/28 23:55

投稿元:ブクログ

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2018/01/30 21:40

投稿元:ブクログ

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