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一般的な解釈では和宮は降嫁されたってことで同情を注いでもらえる存在。
篤姫の視点から見るとこうも違うのか。
歴史は一点から見てしまいがちだから。
思い込まないよう気をつけないと。
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賢君島津斉彬の策略によって13代将軍家定の時に御台所となり、動乱の幕末期において、島津家、徳川家、大奥の統率者、妻、母、姑など様々な立場での役割を背負い、激動の人生を送った篤姫。薩長土の志士達を切り口にした幕末小説が多い中、政治の場から遠い大奥に焦点を当てた稀有な小説です。徳川をめぐる佐幕・攘夷といった政治的な流れと共に、一人の女性としての心情が描かれていて、今まで読んだ幕末小説とは違った感覚で楽しめました。この人が徳川家や妻としての意識を持たず、斉彬からの命を果たしていたら、歴史は変わってたのかなーと思います。
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大奥3千人の徳川家の長、将軍家茂の養母、皇女和宮の姑としての立場は、付け人達の公家・武家関係でもあった。徳川と島津の関係が官軍と賊軍になっても、信念を貫き、徳川の賢母として、思慮に富み情に厚く、幕末から明治初期をこの様に過ごしたかかと思う時、庶民それと比して感慨深いものがある
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大奥や篤姫の性格について、和宮との嫁姑確執問題の描写が多くて、結局篤姫が無血開城にどう貢献したのか、明確ではない。歴史「小説」だから仕方ないのだろうか。ただし、篤姫の正室入りが、幕末という背景にどう関わっているのかという部分はとても興味深かった。幕末の歴史に興味がある読者にしては、物足りないと思う。
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将軍家定の急死、継嗣をめぐる幕府内の対立、養父斉彬の死。篤姫は、家定との結婚が斉彬の遠大な野望であったことを知り慄然とする。天璋院となったのちも総帥として大奥を統べ、皇妹和宮の降嫁、大政奉還等、激動の幕末を徳川家の人間として徳川宗家のために生き抜いた篤姫の偉大な生涯を描いた歴史長編。2008年大河ドラマ原作。篤姫の苦労が読者にも伝わってくる
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ハリスに通商条約を迫られる中、夫・家定の急死。それも将軍の死はしばらく伏せられる習慣で看病に行く事すら出来なかった無念。
次の将軍となった家茂は母上と立ててくれるが、和宮降嫁で女中達が対立、大奥を揺るがす騒動となります。
和宮は4年の結婚生活で同居は2年6ヶ月、これでも篤姫よりは少し長いんですね。
江戸城を明け渡しに際して力を合わせて奔走、晩年は共に江戸の町見物もしたという微笑ましいエピソードも。
国政の大変動期を内側から描いて迫力があり、面白かったです。
一大名となり後には公爵となった徳川家の跡取りを江戸屋敷で育て上げた後半生はけっこう充実していたでしょう。ほっとしました。
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4/6 物語が転がりだしてからは一気に読めた。おもしろかったけど文章の力というよりは物語の力かも。そういう形にまとめたということはすごいと思うけど「宮尾登美子が好き」というのとは違うかも。
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やはり、最後まで一気に読んでしまう面白さがあった。
女性を政略結婚の手段に使うなど当たり前の時代にあって、自分の考えをしっかり持ち、思慮深い行動をする
人物として描かれていた。本当に面白かった。
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帯に「江戸城無血開城に貢献」とあったのでそのあたりの話を楽しみにしていたけれど、大奥の特殊な習しのために特に期待したような場面はなかったです。
ですが、人の上に立つ者・嫁として・妻として・姑として、の家庭の中で女性がなる立場を聡明な篤姫が対峙していく様は非常に感じ入るところがありました。私も嫁いだらこうでありたいです。でも篤姫のように孤独な立場は女性として不憫です。
ずっと少女の体で死を迎えたのでしょうか。このお話とは別に彼女にも恋を経験していて欲しいと願ってしまいました。
ところでTVでは宮崎あおいちゃんが演じてますが、原作を先に読んでしまったのであんまり主人公のイメージではないです。どちらかというと町娘のように見えます(^−^;
物語の架橋になる年齢が30才になるあたりまでなので若い方を選ばれたのでしょうが・・・
嫁・姑の関係がでるといってもお嫁さんもすごく若いんですよね。
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毎週娘が心待ちに見ている大河ドラマ「篤姫」、ついつい私も引き込まれて見るように。原作は大学生のときに読んだ・・・と思ったのだけど、すっかり忘れてました。久しぶりに宮尾先生の重厚な文章を堪能いたしました。小説を読むと、ドラマの篤姫にはちょっと違和感を覚える・・・。これはこれで「ドラマ」としてこれからは楽しむことにします。
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おわたり途絶えてもう二ヵ月以上、あの四月末の夜、遺言めいた言葉を残したままなので篤姫はいたく気になり、ここに来てほとんど毎日のように年寄たちを表につかわしているが、「ご不例にましますよしにて」とだけ、いつも要領を得ずに戻ってくる。(略)やがて奥の会見の間に戻って来た肥後守は、「まことに申上げ難き儀なれど、将軍すでにご他界遊ばされし由」と報告、篤姫は聞くなり体中の血が頭に上り(p22-23)
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下巻は、未亡人になったり、大奥を統べる立場としての
自覚や、次の将軍となった家茂の元に降嫁した皇女和宮との
嫁姑とか、戊辰戦争等、篤姫にとって大変な事ばかりで、
上巻では余り感情移入出来なかったけど、下巻では
結構感情移入して読んでしまいました。
政略の道具として嫁がされ、責任のある立場なのに
自分の意見は思うように通らず、それでも頑張ったものの
時代の大きな波に逆らえなくて、最後には江戸城を
追われる事になったんですね。
この人に限らず、こういう人生を歩んだ女性は多いんでしょうね。
江戸城から離れ、大奥と言うシステムから解放されて以後の
篤姫が、やっと肩の荷が降りた感じで暮らしている辺りは
何となく胸を打たれました。
嫌々読み始めたのですが、読んでよかったです。
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一気に読んでしまいました。
篤姫もさることながら、それを取り巻く大奥のお局様方の素晴らしさに感動でした。
上に立つものの苦しみもあり、それを受け入れる下のものの苦しみもあり。
違う時代に生まれていれば、また大いに違う人生になっていただろうに。
それでも、その運命を受け入れて、人生を全うした生き様には、ただただ拍手です。
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嫁姑バトルしちゃいます!
でもだんだんとだんなさん(家定)ともお嫁さんとも(和宮)ともこころを通わせるようになります。
でも、国内の情勢は悪化。
篤姫は幕府と朝廷の間に挟まれ、さらに自分は薩摩出身。
そんなときに、家定さんなくなっちゃう。薩摩のパパも死んでしまった。
それでも気丈にふるまう篤姫。
“女がいったん嫁したからには、その嫁ぎ先の家が即ち終焉の地であって、たとえ実家と婚家先が戦火を交えるごときことに相成ろうとも、この儀は未来永劫変わりはせぬ。これが真の女の道であることはいまさら申すまでもないことじゃ。”
かっこいいいいい!
ほーんとうにこんなに板挟みの状態を生き抜いて、明治まで生き抜いたのかと思うと、
そしてこのひとが江戸城が攻撃されてしまうことを阻止する一役買ってたのかと思うと、
すごいと思う。
それにしても、宮尾さん、文章が綺麗すぎて。
私は篤姫の着物の柄までもが目に浮かびますわ。
んーでも、和宮からしたら、こわい姑でしかないかしらw
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大政奉還はいつの間に!?
もっとそのへんの前後関係を理解して読んだら
また違った感想だっただろうな。
幕末を体系的に読んでいきたいです。