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第50回JCJ(日本ジャーナリスト会議)賞 受賞作品
みんなの評価4.2
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評価内訳
2018/10/17 18:30
投稿元:
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"雨宮処凜さんの本を初めて読んだ。ワーキング・プアといわれている現状を取材しまとめたのが本書。派遣、請負で働く若者達の現実を知ることができる。ここにかかれていることが全てではないにしても、読んでいて本当にこれが現実に起きていることなのかと愕然とする。 地道に働くことで生活ができる社会にしていかないと、この国は崩壊していくという危機感とともに、何かせずにはいられなくなる。 最低の賃金で働き、雇用調整があれば真っ先に解雇される。住む場所も追い出され、ネットカフェ難民になっていく仕組みがよくわかる。 こうした若者を支援する人たちも登場している。応援したくなるところもあるが、そうでない団体も登場する。社会に訴えかけるには、多くの人に共感を得ていくべきだと思っている。ただ、「俺たちは生活できない!」と叫んで、暴動や犯罪をけしかけているような人たちには賛同できない。 こうした若者達は半ばあきらめの心境で日々何とか暮らしているのが現状なのだろう。こうした若者達の声に政治家こそ声を傾けるべきだ。若者達も、政治に関心をもち投票していくことが世の中の仕組みを変えていく1歩ということを再認識してほしいと思った。 今日の新聞にトヨタ自動車の決算発表が記事になっていた。世界中に自動車を販売して20兆円の売り上げがある中、本業での利益 営業利益が4610億円の赤字。20兆円の売り上げに貢献した労働者にしっかり給料として支払われるような仕組みとして機能しなかったということになる。もちろん、実際は1年単位で給料を払いきったりしないので、給料がもらえないことはないけど、短期的に単純にみたらそういうことになる。 働くことで、人間らしい生活をおくることができるそんな社会を作っていかないといけない。そんなことを思ってしまった。こうした社会を作っていくには、年寄りではなく若者にも参加してもらわないといけない。社会全体を俯瞰して考えるのは難しいことだし、若いころは自分のことで精いっぱいだったりするから関心を持ってもらうのも難しいことなのでしょうがね。ただ、読書をしている人たちの中に必ずリーダーとなる若者がでてくると確信している。一緒に世界を変えていこう!という若者がきっといる。"
2008/11/20 00:00
ワーキングプアと呼ばれる環境について、細かな取材をもとに書かれた、ドキュメンタリー調の内容。 労働者をアジテートするような、扇動的な文章や表現がやたらと多いので、その点でかえって興醒めしてしまうところもあるのだけれど、それを除いて考えても、今の労働環境の過酷さはよく伝わってくる。 派遣や請負という勤務形態で働く労働者は、企業にとってはかなり便利な存在だけれど、当人にとっては何の保証も権利も与えられない、使い捨て労働力になってしまっている。 では、正社員なら、派遣や請負で仕事をしている人よりもマシかというと、それが全然そうでもない場合もある。 Y電器やニコンをモデルケースとして解説した、過労死に至るまでの経過を読むと、残業代もつかないまま長時間働かされ続けるという、正社員には正社員なりの過酷な状況があるということがわかる。 「自己責任だろう」とか「そんなにツラかったら辞めればいいだろう」という意見もあるだろうけれど、こんなヒドいところで働いてたら、それもムリだろう、と思う。 劣悪な就労環境におかれると、身体とあわせて精神にも失調をおこすようになる。新興宗教の洗脳と一緒で、まず判断力が低下させられているから、状況を改善しようというような心の余裕も、時間の余裕も与えられることはない。 この本を読んで思うのは、「知らない」ということは、信じられないほどの不公平な状況に追いやられたとしても、そうとは知らずに、それに抗うことも出来ない可能性が高い、ということだった。 この、「知らない」人をとことんまで利用して甘い汁を吸いつくす、人材派遣会社というシステムが持つズル賢さは、童話に出てくるキツネなんか目じゃない。どんな時代にも、構造の歪みを巧妙に利用して儲ける人がいる。その仕組みに乗せられないようにするには、やはり「知る」ことしかないのだと思った。 闘いのテーマは、ただたんに「生存」である。生きさせろ、ということである。生きていけるだけの金をよこせ。メシを食わせろ。人を馬鹿にした働かせ方をするな。俺は人間だ。 スローガンはたったこれだけだ。生存権を21世紀になってから求めなくてはいけないなんてあまりにも絶望的だが、だからこそ、この闘いは可能性に満ちている。「生きさせろ!」という言葉ほどに強い言葉を、私はほかに知らないからだ。(p.10) 本当に、こうして書いてみると不安定な立場で働く若者たちは、企業にとってはあまりにもおいしすぎる存在ではないか。低賃金で社会保険料までむしりとれるうえ、県から助成金をひっぱる道具にもなるのだ。(p.50) 貧乏やっちゃうと、安くても働きたいと思う。たとえば、今日はお茶漬けしか食えなかった。明日は牛丼食いたい。だったら本来だったら1000円もらわないと割が合わない仕事でも、700円、800円でやりますって。そういうのを社会がすごく利用している。(p.133) 3月7日、母親は、昨日が自分の誕生日だったので「昨日50歳になったよー」と勇士さんの留守電に入れた。しかし、相変わらず勇士さんからの連絡はない。心配になった母親は3月10日、ネクスターに連絡。その日、アパートを訪���たネクスターの社員によって、首を吊って亡くなっている勇士さんが発見された。 部屋のホワイトボードには「無駄な時間を過ごした」と書かれていた。死亡推定日時は、3月5日とされた。母親が誕生日を知らせる留守電を入れたときには、すでに勇士さんは息絶えていたことになる。(p.166) 子どもが亡くなったときには、『ああ、もう怖いものはなくなった』と思いました。自分より先に子どもが、しかもあんなふうに腐敗した姿で亡くなっていると、それ以上怖くてつらいことは考えられなくなりました。しばらくは、人の笑い声を聞くと腹が立ちました。何がそんなに嬉しいのよと腹を立てながら、大粒の涙がぼろぼろ出てきて本当に困りました。夕方、買い物とかに行きますよね。夕方って人の顔がはっきりわからないのでシルエットが浮かぶ。そうすると、23歳の骨格がわかるんです。なぜかわかる。そうなるといつまでもそのシルエットの人物を目で追ってしまうので、苦しくなってくる。これは一生続くことなんです。(p.182) ILO(国際労働機関)は間接雇用を禁止していますが、労務供給というのは、むかしはヤクザの仕事でもあったわけです。(p.242)
2022/10/31 01:50
約10年前の本。 10年前の人物たちは皆2~30代だった(命を絶たされた人もいるが)。今はどうしているんだろう。大企業と派遣会社、そして政府の壮絶な貧困生産事業に読むのが辛くなり、これがノンフィクションの日本であることに暗くなった。彼らのような世代の人々が今40、50代になる。
2022/12/17 13:35
自己責任の名のもとに私たちを使い捨てる社会に、企業に、反撃を開始する!この国の生きづらさの根源を「働くこと」から解き明かす宣戦布告の書。 フリーター、パート、派遣、請負・・・・不安定化する若者たちの労働現場。そのナマの姿を、自身も長年フリーターとしてサバイブしてきた著者が取材した渾身のルポルタージュ。この国の生きづらさの根源を「働くこと」から解き明かす宣戦布告の書!! 闘いのテーマは、ただたんに「生存」である。生きさせろ、ということである。生きていけるだけの金をよこせ。メシを食わせろ。人を馬鹿にした働かせ方をするな。俺は人間だ。スローガンはたったこれだけだ。生存権を二一世紀になってから求めなくてはいけないなんてあまりにも絶望的だが、だからこそ、この闘いは可能性に満ちている。「生きさせろ!」という言葉ほどに強い言葉を、私はほかに知らないからだ。 (「はじめに」より) 自らのフリーター時代の経験やフリーターの実態についてのインタビューやNPO法人もやいの湯浅誠さんのインタビューや偽装請負、ホワイトカラーディセンプションの問題や不安定化した原因についての考察、プレカリアート運動など、低賃金で使い捨て利益を上げながら、人々を追い詰める企業や言説、政治に対して反撃するための情報が満載の読む武器としての優れたルポルタージュです。