紙の本
晩酌のおともに・・・ホッと一息の一冊
2007/05/14 18:34
20人中、20人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:問悶 - この投稿者のレビュー一覧を見る
『この前から聞いていると,あなた,切迫感ないんですよ』
これは,あの有名な・・建築基準法違反,議院証言法違反,建築士法違反幇助の罪に問われた元一級建築士A氏に対する被告人質問で,A氏が「生活費に困ってやった」と証言したことに対する東京地裁・川口裁判長の言葉。
「生活費に困って・・・」といいながら実際は,遊行費や愛人への貢ぎ物に金を使っていたA氏・・・。全く関係のない私でもテレビの前で腹を立てていた・・・。こともあろうに,裁判所の中でも「生活費に困って・・・」を連発していたようだ。そのA氏に対して裁判長が言った言葉が,冒頭のものである。なんと人間味のある言葉でしょうか・・・。まさにその通りなんです。法を司る裁判所の裁判官といえば,お堅いイメージではあるが,彼らの口から出た言葉には人間味があふれている。
2ページ見開きごとに,言葉と裁判の内容が紹介されているため,とても読みやすい構成です。晩酌をしながら,ホッと一息つける一冊です。
印象に残った言葉をもう一つ・・・。
大麻取締法違反の罪に問われた元いいとも青年隊のタレントに対し,「24歳?大人じゃないですか。教育も受けて,それなりに人気のあるタレントをやってたわけでしょう」「あなた大丈夫?繰り返す人は刑務所に行ってもらいますからね」と説教が続いたあとの言葉・・・。
『多少厳しいことを言いましたが,私は,犯罪をやめさせるのが仕事ですから。』
やっぱり裁判官も人ですね!
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白か黒かの裁判判決・・・
結果はそうなのかもしれないけど気の利いた一言。。。
裁判官も人間ですね。
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族を抜けようとした少年をリンチで殺した暴走族に対して「犬のうんこですら肥料になるのに、君たちは何の役にも立たない産業廃棄物以下じゃないか。」と言ったり、巨額の脱税をした被告人に「少ない額でも、きちんと納税している人をバカにした行為だ」と発言したり。
裁判官の人としての一面が垣間見えて面白かったです。
裁判の傍聴に通い、これだけのものをまとめた著者には好感をもちましたが、裁判以外のウンチクはあまり信用しない方が良いかも!?
たとえば、名古屋地裁の佐藤學裁判長が「野球も人なり」ということばを説諭で用いたときの裁判の解説で、このことばは「彼も人なり、われも人なり」から派生した「文も人なり」「芸も人なり」のバリエーションだと書いています。
「彼も人なり〜」からの派生の真偽はわかりませんが、少なくとも「野球も人なり」は学生野球の父、飛田穂洲のことばだとわかっていますし、裁判長もそのつもりで引用しています。裁判長ご本人がwebでそうおっしゃってるので、ちょっと調べればわかるのになぁ・・・ということで、評価は★3つにしました。
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「爆笑」というタイトルには疑問。どちらかというと「グッと」くる言葉が多い。日常生活であればタダのお説教であったとしても、何を感じているか、どうあって欲しいか、なぜそう言うのか。また、感情とは別に、ルールのなか判断しなければならないところへ滲み出る感情。結果だけを語るのではなく「ひとこと」が加わると伝わり方が変わるだろう。少なくともこの本を読んだ限り。
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特に爆笑はしなかったけどw、裁判官も人間なんだよなあとすごく思った。全然知らなかった事件のこととかものってておもしろかった。
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頭の中で「感動するお言葉集」と残っていたので 本を見つけた瞬間は腰抜けしましたよ。やっぱり爆笑 とは言いがたい・・。
その罪の後ろにあった 本当に苦しかったこと 理解しがたいことを 裁判官は見抜いてくれていなければ 本当の判決はないと思うよ 主文とは違う本当の言葉が集められてると思う
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この本も売れてるみたいですね〜。今日も本屋で結構積まれてました。
右ページで裁判官の言葉とその言葉がでた事件の概要が。左ページでその判決に触れて著者の諧謔を弄した、時には皮肉まじりの解説が書かれています。
『爆笑お言葉集』とは言うものの、実際に発せられた裁判官の言葉自体が笑いを誘うというよりも、それについて解説する著者の言葉がおもしろかったりします(*´ー`)
軽くてさくさくっと読める。休日に午睡をまどろみながら読むのにもいいかもしれません
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あまりに内容とかけはなれた書名を付けた編集者には猛省を促したいが、内容はなかなかに面白い。人が人を裁くということの難しさに揺れる裁判官の心情の一端が感じられる。そして裁判員制度の開始が目前に迫った今、僕たちは被告人にどんな言葉をかけられるだろうか。それを考えながら読むと、この本の本当の意味がわかるはずだ。
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「爆笑」ってのはちょっと違う気がする...。裁判官にも人の血が通っていて、それがポロッと出てしまうところに興味がそそられた。事件を深く見つめて深く考えて出てきた言葉は深くてユニーク。
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爆笑どころか笑うとこは特にない。笑かすつもりで書かれたとも思えないのに、このタイトルは、違ったんじゃ。
内容は、裁判官の一言と、その裁判官について、その裁判の内容についてなどが、司法試験を受け続けていた筆者の言葉で書かれたもの。日々、日本で多くの人が、多くのことを抱えている。世の中いろんな事件があるんだと興味深く読めた。
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裁判官が公判などで実際に語った言葉を集めてある。法律で縛られた状況下で、一人間としての心情をどのように盛り込んだか、軽く読めるものの結構考えさせられる一冊。
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「さだまさしさんの『償い』という曲を知っていますか?」
5年位前の裁判で、罪を犯した少年に対して裁判官が言った言葉だ。
この曲は、交通事故で人を死なせてしまった人が、必死に働いて遺族に対して償いをするというもの。
犯した罪をしっかりと少年たちに受け止めさせるために、裁判官は引き合いに出したようだ。
裁判というものは、最終的に裁判官が判決を読み上げて終わる。
しかし、裁判官も人間なのだ。
受け持ちの事件が多ければサラリーマン的になる裁判官もいるだろう。
この本を読むと、そんな厳粛な裁判という場所においても、裁判官の人間性が垣間見れるようなこともあるのかと少々ビックリ。
多少脱線する人、詩人のように愛を語る人、懇々と思いを訴える人・・裁判官にもそれぞれ個性があるようだ。
しかし今後、もしも実際の裁判を傍聴する機会があったとしたら・・
淡々と判決文を読み上げるだけの裁判官には「なーんだ、それだけ。」なんて感じになるかも(笑)
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おもしろい・・・さすがです。最近(2006)の裁判のことも載っていて、なつかしいやら人間が人間を裁くっていうのは感情なしに語れない部分があるから、この発言か!と。
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裁判官というと、何かかたい言葉しか言いそうもないようだけど、そんなことはない、普通の人なんだということを気づかせてくれた本。特に法廷に傍聴席から被告人の赤ちゃんを呼び寄せて、覚せい剤を2度と使わないように諭す渡邉裁判官の項には涙が出た。「爆笑」という言葉がタイトルに入ってるのは、ちょっとどうかなぁと思う。
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普段全く見ない世界なので新鮮で面白かった。
あなたの思い込みではないですか、
は最高で最適の言葉だと思います。