紙の本
バスをおりたら、妖怪の町でした。
2008/10/30 20:58
6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紅葉雪 - この投稿者のレビュー一覧を見る
以前より、この作者は『人間以外のモノ』を書いたら抜群で、さらには『人間』と『人間以外のモノ』の関係や、『人間』を描くのが上手いと感じていた。
今回のこの作品も同様である。
家庭の事情から下宿することになった高校生の太一。ところがその下宿先、カラクリ荘に向かう途中、何と妖怪の町へ……? カラクリ荘は『人間の世界』と『妖怪の世界』の接点に建てられていたのだ。
そこの大家を始め、住んでいるのも、一癖二癖どころか、三癖も四癖もあるつわものばかり。さらには人間だけでなく、人形の『付喪』(つくも)アカネを筆頭に、愛敬(?)たっぷりの妖怪たちも登場する。
他人と上手くコミュニケーションがとれない太一も次第にそのペースにまきこまれ、ついでに不思議な事件に巻き込まれ……。
と書くと、最近のYAに多くみられる何ともありふれた話のようだが、これはあくまで「あらすじ」を纏めている自分の力量が不足しているため。
話は申し分なく楽しめる。
一番の魅力は活き活きとした、個性的なキャラクターたちだろう。
一昔前の古き良き時代(?)の日本にあるような、決して他人を放っておかない、親密で世話好き、言い換えればお節介な人間や妖怪たちを描きながらも、作者はまた同時に不思議な距離も保っている。
強いて言うのであれば、誰もが心の底に持っている痛みや傷、他人には触れてほしくない所には登場人物たちにも触れさせず、でも放っておくのでもなく、少しだけ距離をとって気にかけている……そんな優しいスタンス。
この作者の本は、デビュー当時の絶版になってしまっているものを除き、ほぼ全て読破している。自分にとっては、中身やあらすじを確認しなくても、
「霜島ケイ」という名前だけで安心して本を購入できる、数少ない作家の一人でもある。
今年8月に、続編「カラクリ荘の異人たち2」
も出版されているので、この本を読んで気に入ったという方には、そちらもお勧めしたい。
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イラストと話の内容がマッチしているなぁと思った。
霜島作品は初めて読むし、ミステリーのイメージがあったが今回はファンタジーだった。
作品の世界観となる賽河原町は、その名の通り面白い所だし、主人公が下宿する空栗荘の住人も不思議な人ばかり。
知っているだけでも、後二巻はあるはずだから今後が楽しみ。
>それにしても、ミギーさんのイラストを久しぶりにみた。相変わらず独特。
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ミギーさんのイラストに惹かれて買った所、おもしろい作品に出会いました・・・!
続刊はまだ読めていませんが、時間があればこの巻だけでももう一回読もうかな・・・と考え中
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妖怪に話しかけられても、淡々と受け答えする主人公がイイ。ありがちなトラウマ話や人情(?)話はつい読み飛ばしてしまうけど、カラクリ荘の癖のある住人や懐こい妖怪たちが魅力的。
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○感想
金曜日に、
飲み会行きの電車の中で読んで泣きそうになった。
のらりくらり、昼行灯のような人になりたくなる。
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霜島ケイさんの作品は「封殺鬼シリーズ」は読んでたのですけど
この新シリーズを最近知ったのでつい買っちゃいました。
だって妖怪が出るいうから。妖怪モノ大好物なので。
とりあえず紹介的な始まりの1巻なので大家さんの謎とかこのカラクリ荘の秘密とかさわり程度でまて次号って感じでしょうか。
主人公君も何か秘密が明かされそうであやふやでしたし。
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何か、大事なものをすとんと忘れてきたよな主人公。
父親は再婚するし、主人公はそんなで家の中はぎすぎす。
親としては、妥協案も出したくなるもの、です。
感情がすっぽりどこかに抜け去っているおかげで
妖怪に会おうが何が起ころうが動じない。
ある意味いい事だとは思いますが、ないと困る場合も。
来た時は無表情無関心だったのに、やはり泣く子に勝てず?w
少しずつ、なじんでいくというよりは感情が出てきていて
立派な『お人好し』へと成長していっている気も。
人ではない世界と、人の世界。
全体的にほんわかしているのが、結構好きです。
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ジャケ買いと、妖怪モノだったので興味を持ち。
しかしいい話だった。
幼少の頃のトラウマで、他人に接することが苦手になってしまった主人公太一。
父親の勧めで、父の友人が営む下宿にしばらく世話になることになった太一が
目的の町のバス停で降りるとそこは
魚人や喋るカラスが闊歩する、妖怪の町だったーー!
主人公の性格が、何事にも冷めてて、つっけんどんで
対人に関して不器用な部分も含めて
至るところで自分の妹に似ていてちょっとイラッときた←
世界と自分を隔絶させてしまう主人公に、
なんとかこっち側に戻ってきて欲しい…そう思わせられる。
そんな主人公を包む作品全体の雰囲気はとにかく優しく、落ち着く。
賽河原町自体が妖怪の世界と繋がっているせいか、
昭和っぽい懐かしい空気を持っていて、胸が和む。お祭りとか素敵。
登場人物たちも、キャラが立っていて、なんだか古くから知ってる人のよう。
みんな好き。
心に空洞という名の傷を負った太一が今後どう変わっていくのか?
温かく見守ってあげましょう
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優しくてレトロな雰囲気が好きです。けっこう淡々とした語り口。ライトで読みやすい。異界とつながるカラクリ荘に下宿することになった少年が、過去のトラウマで心から失った何かを、妖怪たちとの交流を通して少しずつ取り戻していく。
続き、読みます。
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香月日輪の「妖怪アパート」シリーズにも似たYA。
でも文章や民俗学に関する造詣は封殺鬼の霜島ケイだけあって、こちらのが秀逸。
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かわいい~。ミギーさんのイラストが随所随所に散りばめられてるというだけでお値打ちものです(*´∀`*)
カラクリ荘の人たちもみんなかわいくてほのぼのしちゃいます。特にミヨシさんとレンさんと大家!
続編にも手を出してみようかな…
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妖怪たちの暮らすあちら側と、人の暮らすこちら側との話。キャラクターが魅力的。ちょっと切なくて、でも優しい雰囲気。
2013/03/16
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全4巻完結。第3巻のあとがきで番外短編があると言っているが、これは未読。
和泉がんばれっ!六花(第3巻登場)雪女でツンデレなんて素敵だ。
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以前ツイッターでオススメして頂いた作品ですが、妖怪が出てくるけど怖くなく、ほのぼのしていて、何となく懐かしく感じるものもあったり、不思議な感覚のお話でした。面白かったです。
http://lettura.blog86.fc2.com/blog-entry-340.html
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封殺鬼が好きなので、Kindleで見つけて買ったものの、表紙の絵柄と冒頭の主人公のナイーブさに食指が動かず、しばらく放っておいた本。
でも読んでみたら、やっぱり霜島ケイさんだけあって、全然面白かった。