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岩波写真文庫は、1950年から発刊されその時代の風景をのこしています。赤瀬川原平さんが1937年生まれで終戦時に小学校3年生、その頃の時代のものが断片的に切り取られ写真として残されていることにすごさを感じます。警官が交通整理をしている交差点、路面電車の走る東京、炭鉱で働く男たち、人の手で電話交換がなされているところ、今はもうなくなった戦後の風景が、たくさんの写真で紹介されています。
そして、紹介された風景と赤瀬川さん自身の思い出を重ねて、懐かしむ様子が窺えます。
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す、ずるい よ。
赤瀬川原平の名があれば、こんな本も許される の か?! と いった本。
本の紹介本。
しかも、この期に合わせて、氏の選んだ復刻本まで出ってる。
ただし、採題の「岩波写真文庫」が あまりにも良い本なので、どうしても良い本に なる。
しかも、当時青春を生きて たら、キャプションまで本物に なる。すごく悔しい。
しかも、ぼくがみたこと ない本まで紹介され てる。
我々で言えば、「レモンピープル あるいは 阿島俊の 時代」みたいな本を出す のに相当する か。
ずるい。
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岩波写真文庫の解説本(というのか?)。
写真文庫シリーズの中からいくつかピックアップして著者独自の解説や思い出を付けている。
写真文庫シリーズは意外なテーマ、構成のものが結構あり、見かけると読んでいる。もっと復刻版が出るといいけど。
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戦後に発行されていた岩波写真文庫を紹介し、語るエッセイ。
1950~1958年、1冊100円で286巻が発行された、岩波写真文庫。
テーマ別、モノクロ写真で撮影された小さな写真集には、
その時代に青春を過ごした著者の、思い出も詰まっています。
高額のカメラへの憧れと見出した写真の可能性への想い。
アメリカやソヴィエト連邦への夢と幻想。
鯨、石炭、馬や汽車、蛔虫が身近な存在だった頃。
電化製品の登場と進化は新時代の期待さえも夢想させる。
抜粋の写真に添えられるエッセイのリアル感。
読む自分の生まれる前の事なのに、ノスタルジーを感じてしまう。
今は無き場所やモノ、戦時中の人の姿もある。
戦後すぐの、夢と希望が存在した時代の記録としても、貴重です。
近くの図書館の書庫に、岩波写真文庫と復刻ワイド版があるので、
試しに読んでみようかな~。
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1950年代の日本の風景などを写した岩波写真文庫を赤瀬川源平がセレクトして紹介している。
戦後まもない頃の空気感を感じることができる日常風景の写真が良い。現代の生活では見かけないものや、現代ではあって当たり前のものが貴重品だったりと庶民の暮らしの変化を知ることができる。