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慶應大学卒の高崎ケン氏。色白で少々ぽっちゃり系、決してイケメンとは言えず、背もそんなに高くない。ホストなど自分に無縁だと思っていたのに、酔っぱらって歌舞伎町を歩いているときにスカウトされます。興味は惹かれたものの、自分にはサラリーマンとして普通に職がある。即答できずにいると、スカウトしてきたミルクさんが「週1でもええから」と言う。んじゃやってみるかと飛び込んだホストの世界。
文体がしっかりしているので、軽めながら軽すぎず。ホストになる経緯いろいろ(スカウト、面接、紹介、その他)に始まり、以前からどうなっているんだろうと好奇心を抱いていたドンペリの値段や、客のタイプ一覧(冷血系、ノリノリ系、おばさん系、不思議ちゃん系、仲良し系、地味系)、タイプ別の接客難易度や押さえるべきツボに、客の種類(新規、フリー、枝、太客、エース)によるランク付け。ホストの給料や寮の実情、涙ぐましい営業努力に興味津々。
これだけ読んでいたら「大変だけど楽しそう」と思えたでしょうが、『東京難民』を観たあとは笑うことはできません。華やかに見える職業も辛いこといっぱい、やはり楽して稼ぐことなどできないのだなぁとしみじみ。