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男の理想ってある意味これなのかなぁと思う。身勝手で許せない女性もいるだろうと最後の対談で秋元さんが載せていた。男でもこんなにうまくいっていいの?って憤慨する人もいるし。私は読んだ後”こかれもありかな”とも思った。「魂萌え」とは対照的。墓場まで持っていけないなら、この本みたいに潔く(?)さらけ出しちゃうのもいいのかな。といっても実際この奥さん美和子さんの立場になったら・・・どうだろね。
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48歳で余命半年を宣告された男のお話。男は延命治療をやめ、これまでかかわりを持った人に会ったりしながら人生のゴールに向けて準備を進めるって話。いやー、そりゃ、身勝手だと言われても仕方ないわなー。この世に愛する人を残して逝くのはそりゃつらいとは思うけど、じゃあ愛する人を傷つけて自分だけすっきりして死ねばいいってことか?何と言っても、愛人と嫁を会わせるのはいかんだろー。何のためにって感じ。まあでも、あたしが嫁だったとしても、最後のわがままは許すかなあ。残して逝く方の死に方としては理想的なんじゃなかろうか。
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余命半年を告知されたら・・さぁ、何をすべきか?!誰もが一度は考えたであろう、死を間近にした自分の姿。いずれ迎えるだろう死を、正面から見つめられる作品。今までの人生、家族、生き方を、主人公と共に振り返ってしまった。何よりも、男の子持っている主人公が、ちょっと羨ましかったな。涙はめちゃくちゃ出ます!
夫婦関係も、我が家とは全く別世界で、それはそれで、楽しめた・・ね。
2007.11
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内容に深さがないとか、主人公の男の身勝手さが評されている。けれど、そこにこの書物のテーマの中心が有るのではないように思う。いろんな読み方がある、感じ方があるそれでいいとは思う。ただ、現実に余命を宣告され生きる立場になってはじめて、この淡々とした文脈の中に深みを感じることができ、人間の身勝手さ、貪欲さが実はこの自分にもあることに気づくのかもしれない。
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主人公が私同い年で私と同じ一男一女の父親。
優しい妻がいて長い付き合いの気心知れた女性が居る。
恐れ多くもそんな主人公を自分に置き換えながら読んでしまった。
息子に正直に告白する場面。
悦子が「あなたの骨が欲しい」と叫ぶ場面。
ここのふたつに一番涙が流れた。
次は是非DVDを観てみたい。
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何の予備知識もなく、
「秋元康」だから、シャラい小説だろ?
↑かなり失礼
くらいに思っていた
で、週末の夜中
なんとなく外の音が気になって眠れないから
手にとって・・・
涙でぐしゃぐしゃの顔で時計を見たら
朝の6時半でした
ストーリーは
流行り物?くらいの感じでPET検査を受けた
不動産会社に勤める48歳の男性
結果を聞くと、末期の肺がんで・・・
彼は、延命治療はしないと決めて
残された6ヶ月、どのように生きるかを考える
妻と息子・娘、愛人、兄弟、友人・・・
みんなに遺言を残そうと、
疎遠になっていた人たちを探して会い始める
そして、ついにホスピスへ入院し最期を迎える
まとめるとそんな感じ。
作詞家だから当然かもしれないけど
文章がうまいので引き込まれましたよ
それにしてもさー
昔のオンナがみんな「俺」のこと忘れられずに
「一番愛したオトコ」だと思ってる・・・
みたいなのはあり得ないから
で、愛人があんな良くできた女だったりとか
それはもう、願望ってヤツでしょ?
そこらあたり、やっぱり「秋元康」だと思った
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男性の夢と理想がつまった本。死期の迫った男性が、複数の女性と関係を持ったり、過去を懺悔したり、音信不通になっていた友人に会いに行ったりする。愛人と妻の両方に許されているあたり、ムカムカしたものを感じるのに、読んでいると泣けてくる。恐らく、普段の話し言葉に近い文体で書かれているためだと思う。この本のすごいところは、内容ではなく、悲しくないのに涙が零れることだと思う。
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医師から肺がんで余命半年と宣告されてからの死に逝くまでの話です!
死に逝く前の人の言葉にはやさしさと素直に聞き入れられる力があります!
もし自分が死んでしまった時に、お金や物以外になにが残せるだろうかと考えてしまいます!
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久しぶりに泣いた・・・
泣けて泣けて嗚咽がとまらなかった。
自分は余命を宣告されたら、残された命どう向き合っていくだろう。
はっきりしているのは、私も延命治療は受けないということ。
主人公は初恋の人や、口を利かぬまま別れてしまった旧友に会いに行ったりと自分の過去と向き合うけれど。
私は限られた日々をどう過ごすだろう・・・
主人公が最初に自分の余命を告白するのが長男だ・・
この息子との関係がすごくいい。
男同士とはこういうものなのか。
自分の元亭主と息子達のことを思った。
愛人との関係・・
似たような思いをした。
似たような場面もあった。
そして女房として同じような考えだった・・
それでも、こういう最期だったら私はやはり最期まで看取るだろうと思った、
ある意味うらやましくもあった。
いろんな思いが読んでいてフツフツとわいて来た。
どうしても自分との過去を思い出すものだったし、またこれから向き合う死というものについて、常々思い巡らせていることでもあった。
叶うならこの主人公のように、満足して静かに終りたい・・
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主人公の男性、気持ちはわからないでも無いがわがままだって思いました。女の私には分からない部分がいっぱいあったかも。
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この本を読んで めちゃめちゃ泣いた。
映画も観たくなった。
でも、このお父さんの事は許されへん!
読んでてめっちゃ腹がたった。
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あと半年の命…末期ガンを宣告された中年男が妻に、子供に、そして愛人に最後に遺すものは。
「人は、本当に一人きりになりたいと思った時、誰もいない場所へ行くのではなく、人込みを選ぶものだと知った。」
冒頭のこの文章を読んだ時から、どうも作者とは感覚が合わないな…と思う。
実際そのとおりで、愛人のことはもちろん、人生は死に方がすべて、誰かが思い出してくれることが大事、そうした重要な部分での作者の考え方にことごとく共感できないまま終わってしまった。
文章自体は平易で、きっと作者と価値観が合う人には無類の感動を味わうことのできる作品だとは思う。
が、価値観合わない人にとっては期待外れ感でいっぱい。そんな作品です。
※印象に残った文章
p.94「人生なんて、いつだって、”今更”の繰り返しなのだ。いつだって、何かに乗り遅れている。しかし、その”今更”は、『ここからは、もう、”今更”です』と明確な線が引かれているわけではなく、自分で勝手に決めているのだ。”今更”は、あきらめるための自分への言い訳に過ぎない。だとしたら、やらないよりやった方がいい。」
p.113「その時、俺は気づいた。裏切ろうとする人間より、裏切られるのではないかと疑心暗鬼になる人間のほうが醜いことを……」
p.160「言い訳をするということは、今までの関係を維持させてほしいという気持ちの表れでもあり、誠意のひとつだ。」
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この小説、ナメてました。。。
秋元康が書いた小説だから、軽いモノだと決めつけてました。
人生、特に「死」とどう向き合うか、について深く考えさせられます。
秋元康は、あの名曲「川の流れのように」の作詞者だから、これだけ深い小説が書けるのも、読み終えてから納得できました。
ストーリーも1人の男の視点から描かれているので、共感できるところも多くありました。
「今更」は諦めるための自分への言い訳に過ぎない。
自分に素直になって生きろ。人からどう思われようが構わない。
人生、家族、夫婦、兄弟、結婚等々を見つめ直したり考えたりしたい方にオススメの1冊です。
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余命半年を宣言された主人公。
決して褒められる行き方をしていないけれど、残された時間の使い方に感銘を受けました。
秋元さんの導き方がとてもリアルで、ところどころ涙してしまいました。
映画を見たかったけれど時期を外してしまい、ただ、主人公に役所さんを思い浮かべながら読み進めました。
一番偉かったのは妻の美和子だったのかも?
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肺ガンで、余命半年という宣告を受けた48歳のサラリーマン、藤山幸弘。死を迎えるまでの半年を何に費やすか―。「自分の人生と関わった人に、“遺書”を残したい。遺書のスタイルは様々あっていい。死ぬことより、忘れられることのほうが怖い」と決意した藤山は、思いを伝えられなかった初恋の人や、若き日にケンカ別れした旧友をはじめ、過去の忘れがたい人々を訪ねてゆく。秋元康が初めて挑んだ新聞連載小説の文庫化。(amazonより抜粋)