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『あこがれ慕う心には、冥土の関を据えたとて、
夜のあくるのも待たりょうか。』
(泉鏡花『夜叉ヶ池』)
完結に向けてのワンクッション。
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生きてる熱い女じゃなきゃ、オレは縛れない。
この約束は、他の約束とは違う。決して破られることのない約束。
秋良さんに会えたから、私はきっと、この先もずっと笑っているわ。
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文学少女、番外編にして2.5巻にして6巻目。
時期は2巻と3巻の間であり、内容も2巻との関連性が強いのですが、これを2巻と3巻の間には読まないほうがいいお話。
5巻を読み終えてないと衝撃大きすぎかと…
自分的には今回はこのシリーズで1番イマイチな部分も。
麻貴先輩の行動がちょっとラノベしすぎてます。
1番凄い事をしかねない人ですがだからこそ今回の行動はちょっとやりずぎというか気持ち悪い。
う~ん、この人には余裕のあるままでいて欲しかったのか。
逆にサプライズ?も。
遂に遠子先輩の"本性(というか本音?)"らしきものもほんの少し見えます。
あの麻貴先輩や流人君が自然に身近にいる人です。
人間的な意味(大笑)でも只者ではないでしょう。
しかし麻貴先輩と流人くん…やっぱりな(大笑)。
今回の独白部分が誰かは想像通りでしたが、最後の3ページが凄すぎる。
遠子先輩が妖怪でも幽霊でもない、けれど今は側にいないことを匂わせています。
うん、7巻が絶対面白いハズという確信がありますよ。
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文学少女、一夏の思い出編、に見せかけたこれからの伏線。第6作目です。姫倉のお嬢さんに連れて行かれた文学少女をおやつ係が助けに行く話です。うん、大体あってる。
泉鏡花の夜叉ヶ池を中心に外科室と草迷宮を入れた3作品を織り交ぜたこの特別編は、これから先のシリーズを読む上での大切な伏線になっています。だってこれ結局必要だからここにあるわけだから。特別編と言いつつ、時系列順じゃないだけで本編と変わりないくらいに大事な巻です。
忘れません
たったそれだけの言葉がこれからどれだけ大事な言葉になるかを考えただけで、この巻は読んで良かったと思えると思います。
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泉鏡花の話はなかなか良かった。
ゆりと秋良の話も。シリーズでは珍しく(笑)希望の多い話だったような。
次はいよいよ第1シリーズ(?)の最終巻なようで。
どう終わらせるのかしら。
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泉鏡花『夜叉ケ池』『草迷宮』『外科室』。
時系列では2巻と3巻の間に当てはまる番外編だけど、刊行順に読むのが吉。
中心人物は姫倉麻貴。
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今回は番外編ということで時系列的には二話目の後のお話なんですね。
モチーフは泉鏡花の『夜叉ヶ池』(草迷宮とかもそうな気がするけど…)。中心人物は麻貴。
シリーズの中では比較的に柔らかめなお話だったけがする。
姫倉の闇を少しだけ見え隠れするお話でした。
物語終盤の遠子の言葉、
『夢は覚めても、物語は残るの』
この言葉が個人的にとても好みでした。
自分の好きな作品が終わろうとしていると、なんだか切ない主にい浸ります。けれど、終わってからも無意識にその物語の続きを想像していることが多々あります。そんなところも多くの文学に触れる楽しみなのです。
番外編ではありましたが、予告編ということもありかなり次回の展開が気になります。
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文学少女シリーズ第6作目
今作は泉鏡花の『夜叉ヶ池』、『草迷宮』、『外科室』が題材です
時系列が過去に戻って、夏休みで姫倉の別荘が舞台
遠子先輩の伏線がいっぱい張り巡らされてました
ただ話の流れとしては今までより少し強引かな
(姫倉先輩の性格もあるかもしれないが)
遠子先輩が一体何者であるのか、次巻以降が楽しみです
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文学少女番外編です。
ラストまで持っていくための足がかりになっているようです。
今回の独白部分はとてもよく出来ていると思います。
これが丸々7巻の伏線になっているのだなぁと。
7巻を読むのが楽しみです。
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今回は番外編ということで時系列的には戻るが、心葉の発作は起きないし、やけに遠子先輩の感情が前に出てきてる気がする。
今回もやはり心葉君は振り回されてるけど、最終巻こそは・・・期待するだけ無駄か(ぇ
オバケに怯える遠子先輩かわいすぎです(*´Д`)
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今回は番外編という位置づけで第2巻が終わってすぐの辺り。
姫倉麻貴をメインとした姫倉一族の話を泉鏡花の作品になぞっていく展開。位置づけとしては番外編なのだけれど内容は本編にも食い込んでくる七巻の予告編と言っても良い内容。
今までどこか違う世界の住人といった感じの遠子だが、この巻で内面の一部を垣間見えたりして次の巻が非常に楽しみ。
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番外編。少し過去に戻って夏休みの話。遠子先輩の気持ちが見え隠れする。ななせのことが気になってしょうがなかった。
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2010.10
番外編ということで少し時系列が戻ります。
今回のネタ本は泉鏡花『夜叉ヶ池』です。
夏休み・・・「悪い人に攫われました。助けに来て下さい。」と遠子先輩から手紙が届き、姫倉先輩の別荘へと招かれる心葉。
呪いの屋敷と地元で噂される別荘で80年前の事件を思い起こさせる出来事が次々と発生する。麻貴先輩の思惑、明かされた真実。そして心葉と遠子の近づく距離。
ただの番外編では終わらない。本編へと続く物語。
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最後の一行はとても印象的でした。
本編を最後まで読んだあともう一度読み返してほしい一冊です。
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ここんとこ、卒業を控えて出番が控えめだった遠子先輩ですが、番外編ということでほぼ出ずっぱりなのが嬉しい♪
今作は「泉鏡花」の数作が下敷き。物語の方は、夏休みの物語を描いた番外編。麻貴先輩の別荘を舞台に80年前の惨劇が繰り返される…?
相変わらず、遠子先輩の物語を交えた想像は見事です。切ない恋の物語も爽やかな幕切れとなってよかったです。
しかし、エピローグの意味深な一文が気になるー。
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“家族に梅味の煎餅を、舞花にうさぎのぬいぐるみを選んで、さっさとレジへ行こうとすると、遠子先輩がぼくの手元を見て言った。
「心葉くん、それだけ?お友達の分はいいの?」
「旅行土産を渡すような知り合いは、いませんから」
ありのまま淡々と告げると、身を乗り出してきた。
「ななせちゃんは?最近よく一緒にいる芥川くんは?それに千愛ちゃんだって」
「竹田さんには遠子先輩から渡すでしょう。芥川くんとはそういう仲じゃないし、琴吹さんには、嫌われてるみたいです」
遠子先輩が、驚いたように目を見張る。
「ええっ、心葉くん。ななせちゃんから暑中見舞いをもらったでしょう?」
「いいえ」
何故、暑中見舞い?
遠子先輩は腕組みして「うーん……」と唸り、すぐに顔を上げてにっこりした。
「やっぱり、ななせちゃんにお土産を買いましょう。芥川くんにも千愛ちゃんにも!日々のおつきあいは、ささやかなことの積み重ねが大切なのよ。お土産からはじまるロマンスや友情もあるんだから。ほら、この干し柿なんか美味しそうよ」
「干し柿からはじまるロマンスって、どんなですか!」”
太文字が一体誰の視点なのかが最後に明かされるところが好き。
すごいなって思う。
だけどこれ、太文字はすべて同一人物視点と考えていいのか少し迷う。
“あの夏、彼女の心の中で揺れ動いていた、ひそかな葛藤と哀しみを想像するとき、ぼくの胸は、あたたかく、切なく、締めつけられる。
卒業してゆく彼女と最後に交わした約束や、彼女がぼくに残していった小さな憎しみや、痛みが、甘くよみがえる。
変化はあの夏から、すでにはじまっていた。
花のような、月のような、夢のような――やっぱり、あの夏は特別だった。
時計を見ると、じきに午後三時になるところだった。
キッチンで、お茶の支度をしているのだろう。時折、ぱたぱたと歩く音や、棚を開け閉めする音が聞こえてくる。
今日はレモンパイを焼くのだと、酸っぱくて美味しいのだと、張り切っていた。
合い鍵を渡してあるので、仕事場兼自宅のこのマンションに、毎日のようにやってきて、ぼくの世話を焼く。
もぉ面倒くさいから引っ越してこようかなと、この前も甘えるように言っていた。いいかげん結婚しちゃえよと、よく友人にひやかされる。
そろそろドアを開けて、呼びに来るはずだ。
ぼくは書きかけの原稿を保存し、ワープロソフトを閉じ、立ち上がった。
――あなたは、私を知りますまい。”