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あの頃の暮らしを思い出す
貧しくも一生懸命だった日々、親から聞かされた田舎の生活、今は写真でしか見ることのできない懐かしい時代がよみがえる。
(表紙裏より)
明治・大正・昭和の日本人の姿を写した写真集なんですが、この写真集の特異なところは、写真の提供がなんと米国のナショナル・ジオグラフィック協会だということです。
だからタイトルに「世界が見た」と書いてあるようです。
「働く日本人」「学ぶ・遊ぶ」「子供と家族」の3つのテーマに大別し、年代も場所もバラバラに写真が掲載されています。
各テーマの見所ですが、
【働く日本人】
今では従事者がすっかり減ってしまった第一次産業に従業する人々の姿が見られます。
機械が無い中、人々が協力しあって仕事をしている様子がわかります。
特に、職人の仕事は面白いです。大工らしき人、ガラス瓶を作る人、桶を作る職人・・・伝統工芸は大切にしたいなあ、と思わせるような写真がいっぱいです。
ちょっと現代に近づいてくると、洋服を着て仕事に従事する人もちらほら。英語が用いられている場面も。
【学ぶ・遊ぶ】
学ぶ、というテーマなので、学校の写真が中心ですが、なんと社会教育の写真も。
素養を身に付けるために学ぶ女性の、真剣な姿が印象的でした。
遊ぶ、というテーマでは、神輿や紙芝居、スポーツはもちろん、市営プールの写真も。
プールの写真は、ちょっとびっくりでした。笑
【子供と家族】
働く子どもの姿、終戦後の子どもの姿は今と大きく違う箇所ですが、笑顔は今も昔も屈託がなく、ほほえましいものでした。
私がびっくりした一枚は、母親らしき人物がたらいに子どもを4人乗せて、頭の上に乗っけている写真です。どんなけ力持ちなんだ!?
「なぜか、泣けてくる。」といううたい文句が帯にありましたが、私はむしろ元気を貰ったな、と。(その時代生きてないから当然か。)
かつての日本人は働きに働いていた、とか、子どもはいつの時代も宝だ、とか、教育学部としては首をかしげてしまう文言もありましたが、でもやっぱりこのような昔の写真は貴重なものです。
こんなつつましい時代があったこと、すっかり忘れていました。ちょっと反省。
時代の変化は致し方ないところですが、日本人として、変えてはいけないもの、大切にしたいものがあるということを感じました。
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どの写真を見ても、貧しいながらも身体から生気が溢れ、笑顔が素敵で、目が輝いている。今の日本人は豊かになって、身綺麗になって、スマートになってきたが、元気さがない。何処に忘れてきたのだろう
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貧しくも一生懸命だった日々。母さんが夜なべをして手袋編んでくれた♪ 田畑を耕し、牛や馬の世話をした。英国人にとって、日本の稲作はガーデニングのように映ったとか。明治、大正、昭和の「ひたむきな日本人」、働く日本人、学ぶ・遊ぶ、子供と家族の3部作です。2007.12発行。