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肉体は
ここで小さな本を開いているが
魂は
言葉が連なった枕木の上を走る列車の中。
「も、う、す、ぐ、で、
は、く、ちょ、う、え、き、に、つ、く、よ。」
窓の外は銀河。
向かいの席にはもちろんカムパネルラ。
ああ、また何にも知らないジョバンニが慌てている。
「この汽車、どこへいくの?」
>どこへでも行くんだよ。
「僕達、どこから来たの?」
>遠くから、
遠くから来たんだよ。
切符一枚しか持たない身になって
僕らの不安は初めて消えた。
そして
「本当」がようやく姿を現した。
賢治が
ぼんやりとしか描かなかった
ところどころを、
漫画では
はっきり言葉にて突き出してるので
ちょっとドキドキ。
初めて列車に乗る人にはわかりやすいかも?
と、思った。
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たくさんある中で有名だけどどんな話か説明しろと言われたらできない『銀河鉄道の夜』を選びました。また、絵がすっきりしていて読みやすそうだと思ったのも手に取った理由の一つです。
実際読んでみて、あっというまでした。朝学校で読み始め、放課後には図書室に返却するという、すごくサクサクと読み進めることができました。
祭の日に、ある男性から「これを持っていればどこへでも行くことができる」と特殊な切符を渡されたジョバンニは、ふと気がつくと宇宙を走る銀河鉄道に乗っていた。他の乗客を見て、死者を運ぶ汽車だと知ったジョバンニは戸惑う。そこでジョバンニは親友のカムパネルラを見つけるものの、現実世界ではカムパネルラは川で溺れて沈んでしまっていたのだ。
「どこへでも行ける」特殊な切符を持っていたジョバンニは生死の境にいたのだ。カムパネルラの想いを汲み、現実世界へ帰る覚悟を決めたジョバンニはー
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P.83
鳥捕り「あなた方はどちらへ行くんですか?」
ジョバンニ「どこまでも行くんです!」
『銀河鉄道の夜』が読者に伝える重要なテーマ。
それは、「善く生きるには?」という、哲学的な問いです。「善く生きる」を簡単に説明すると、たとえば「人助けをする」とか「良心的に生きる」とか、人の役に立つ行動をする心構えとでも理解しておくといいでしょう。
カムパネルラの以下のセリフに、その哲学的な問いが凝縮されています。
「おっかさんは、ぼくをゆるして下さるだろうか。ぼくはわからない。けれども、誰だって、ほんとうにいいことをしたら、いちばん幸せなんだねえ。だから、おっかさんは、ぼくをゆるして下さると思う。」
父は漁に行ったきり帰らず、
母は病に伏すという境遇の少年、
ジョバンニは、学校の授業をおえると、
活版所で働く毎日。
星祭りの夜、用事もあって見に行った
ジョバンニは、そこで同級生の
ザネリたちに意地悪されるが、
その中にカムパネルラがいることに
傷つき、一人寂しく
町はずれの丘に向かう。
銀河を仰いでいるうち眠ってしまい、
気づくと、星座から星座へと
宇宙を旅をする銀河鉄道に乗っていて
向かいの座席にはカムバネルラがいる。
旅行中、停車場から海岸へ行って
化石の発掘現場を見たり、
乗り合わせた鳥捕りや、
男女二人の子どもと家庭教師の一行と
話したり、いろんな経験をする。
列車がサウザンクロスに到着して、
乗り合わせた人々が降りていくと、
ジョバンニは、みんなのための
ほんとうの幸福をさがす決意をし、
「二人でどこまでも行ってみよう」
と呼びかけるが、カムパネルラの
姿はそこにない。
激しく泣いて夢から醒め、
町に戻り橋の所にくると、
カムパネルラが川に落ちたザネリを
救おうとして水に飛び込み、
死んだことを知らされる。
カムパネルラの父は息子の死を認め、
ジョバンニに、君の父は
間もなく帰ると告げる。
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宮沢賢治の超有名作品。幻想的な話だと思って読んでみると、やっばり幻想的な気持ちにさせられる不思議な話だった。
主人公のジョバンニは虐められっ子である日に銀河鉄道に乗車する。初めは楽しんで乗っていたが、死んだ人が乗る列車だという事を分かってしまう。
切符を渡した謎の男と最後に列車の中でお話して、ジョバンニは銀河鉄道に一緒乗った死んだ親友カンパレルラの分も幸せに生きると言って、列車から追い出されて現実の世界に生きるという話。
謎の男はジョバンニが現実て生きるのが大変だから、死者が乗る鉄道の切符を渡したのではないかと思う。でもジョバンニは生きる事を選んだので現実に戻されてた。幻想的な話で有名な作品なので、この本で概略をつかめたのはよかった。
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図書館で借りた本。まんがで読破シリーズ。宮沢賢治の銀河鉄道の夜は好きな本でもある。ジョバンニとカンパネルラの友情、サザンクロス駅に降りる人々、蠍座の話など旅の話も好きだがやっぱり最後に蠍座を見上げる描写が胸を打つ。
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「銀河鉄道の夜」のストーリーは、孤独な少年ジョバンニが、星祭の夜に銀河鉄道に乗車し、親友カムパネルラとともに旅をするというもの。
夢と現実が交差する世界観、独特に響く美しいことば、断片的にあらわれる死の暗喩。
幻想的で謎めいた世界観がまんがによって視覚化されている。
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[墨田区図書館]
ふとみた図書館のティーンズ本コーナーで見つけた、「まんがで読破」シリーズ。知る人ぞ知るで有名なシリーズのようだったけれど、これまで知らなかった!のでとりあえず息子が読みそうな「昆虫記(ファーブル)」と「動物記(シートン)」を読ませ、今回が第二弾。
ちょうど学校で俳句をやったはずだし、と選んだのはこの「おくの細道(松尾芭蕉)」と「銀河鉄道の夜(宮沢賢治)」。「注文の多い料理店」と違って、「銀河鉄道の夜」は結構人の好みが分かれるところ(正直私自身さほど好きではない、「シグナルとシグナレス」よりはまだわからなくもないけれど)だけれど、題名的にも、できれば内容的にも知っておいた方がいいお話だし、まだ"物語"ちっくなのでいいいかと。
そして銀河鉄道の夜は読んだことがあったはずだけれど、ジョバンニに起こったことまでは覚えておらず、単なる不思議な空想話みたいに覚えていた私は、この本でやっと印象がついた。そうか、冒頭とこの不思議な旅への導入はこういう話だったかな??長い話ではないし、そのうち文字本の方も、最初と最後を読み直してみよう。
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まんがで読破を読破しようシリーズ。「銀河鉄道の夜」は子供の頃に学研がアニメ映画化した猫のジョバンニのイメージが染みついているけれど、まともに読んだことはなし。
「ほんとうの幸せ」って何だろう。
イソップとかでも言われるけど、童話ってホントはおそろしい話ですよね。
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絵にするということは、イメージを固定するということでもある。
イメージを固定することでわかりやすくなったり、発見できたりすることもあるが、逆に感じられなくなるものもあるだろう。
私は、切符をくれた人ってそうだったっけ…という感想を持った。それは、文字で読んだときには気づかなかったことなのか、それとも、この漫画の作者のイメージが投影されたものなのか。
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主人公のジョバンニはある一枚のチケットをもらい、銀河鉄道に乗って旅に出た。しかしその電車は死者を乗せたもの。ジョバンニは生きるものとして特別に乗せられ、「たくさん悩んでますたくさん苦しんで、あらゆる人の一番の幸福をさがす」ことの大切さを教えてもらう。
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原作を購入予定なので予習がてら借りました。
読むきっかけになったのは輪るピングドラム。
随所に「ピンドラのあのシーンのモチーフでは!?」って思うところがあり、ますます原作を読むのが楽しみです。
漫画で親しみやすくすぐ読めるので、難解と聞く作品を読む練習になりました。