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独特な語り口調で繰り広げられる文章が、不思議なほど自然に思われてくる。今後もSFの裾野を広げてゆくであろう一冊です。
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<poka>
新井素子を読むのは初めてだった。だいこんまるがすすめるので読んでみたが、かなりおもしろかった。
僕はこういった幻想的で、狂っていて、悪く言うとイッてしまった作品が好きだ。
「植物は他者を愛する生物だから。たとえ動物が我々の利益に反しようが反すまいが、他者であるということだけで、植物は動物を愛している」
読者はこの一文を読むために小説を読む。読んでよかった。ただし、文体は独特であり最後まで読めない人もいるかも。
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光合成ができる少女明日香とその少女に恋をする青年。
植物に関する研究をする者にとってはとっても興味深い研究対象である明日香を守るため、青年は。。。。
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とても手ごたえのあるSF大作。
宇宙と地球の生命の意思を繋ぐ主人公の想いの強さが心をうった。
完結へと至る手順は見事としか言いようがない。
個人的には拓が好きである。
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好きってことは、一種の業なのだ。緑色の髪を持つもう帰還できない宇宙人と、緑に与えてしまう影響が、数人の男女を屋久島に導く。
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初新井素子。グリーン・レクイエムはセカイ系の元型、緑幻想はそのながーい後日談のような感じだろうか。たまにあくどく感じてしまうけど主観表現が豊かで素敵。あと植物萌える
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お金返せ
「ひとめあなたに・・・」は、面白いです
と言うか純愛小説は合わないのか。捻くれてますねw
けれどSF?的なストーリー性では読めるかと
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新井素子ワールド全開の作品。
色・風・音といったものの描写が素晴らしいです。
切なくもの悲しさを感じる作品ですが、私は好きです。
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高校生の時、図書室で先に当時まだばら売りだった緑幻想に出会って読んで、その世界観と切なさと愛しさにどれだけ涙したかわかりません。どうしても手元に欲しくて買いました。その後図書室にはなかったグリーン・レクイエムを買って補完しましたが、緑幻想だけでも読めたのは大きかった。植物が人間をどう思っているか・・・その解釈の答えのひとつがこの中にあります。優しく在りたい。
(余談ですが、この作品を読む時に個人的にとても合うと思う曲を聴きながら読んでいました。相乗効果で涙があふれまくりでした。)
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グリーンレクイエムと、その続編の緑幻想を一冊にまとめたもの。
緑幻想に入ってからは、なかなかスケールがでかいといいますか、説教臭い宗教じみたものが強くなって、読むのに手間取りましたが、地球外生命体と人間の恋の結末は納得がいく終わり方でした。
もっと若い時に読んでいたら、違った感じ方ができたなかなぁと。
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アニメ・マンガのような小説。今日のラノベのプロトタイプといえる作品。自然主義的な自己の周囲の環境に関する描写が極端に少なく、ほぼ会話とモノローグで成立させている。少女の葛藤と解放、青年の成就と喪失の物語は荒削りではあるものの、感情が揺さぶられるなにかがある。
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はじめに読んだのはすごく前、小学生か中学生のころ漫画版で出会いました。山村暮鳥を知った作品でもあります。世界観に引き込まれた。けれど続編の緑幻想はあまり好きではないです。自分がSFが苦手なのでそれもあるのかもしれませんが、グリーン・レクイエムと雰囲気が変わっているように感じます。続いている気がしない。
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第二部タイトルに「幻想」とかついてますし、
中身も結構ファンタジーよりな気もしますが、
創元SFなのでSF枠で。
元祖ライトノベルと呼ばれている事は知らなかった次第ですが、
文体がものっそいゆるふわで舌っ足らず。
といって少女漫画然、としている訳でもなく。
骨子と設定はよく練られている気もするし。
特に、「緑幻想」の、植物の想いのくだりは、非常にほっこりしました。
「グリーン・レクイエム」のヒステリーに近い悲壮感との対比も鮮やか。
ゆるふわほっこり系植物SFと言う事で一つ。
・・・森ガール?(違
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「ね、取ろうって気、おこらない?」
「取って欲しいの、お嬢さん」
「はい!」
「おーし。待ってな」
2013/09/24-10/12
2023/08/31-09/08
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【2022/12/10再読】
再び約10年くらい経って再読。
図書館で借りたんだけど…書庫に入ってた。
いま思うのは「発行当時の新井素子ファンってほんと気が長かったんだなぁ」と。
グリーン・レクイエムが1980年刊行、緑幻想が1990年刊行。
グリーン・レクイエムの、ちょっと唐突な印象を受けるエンディング。その続編をまとめるのに10年かかったのはわかるんだけど…ラノベの刊行ペースになれた今の若い子にはそこまで待てないだろうなぁ、と。
テーマそのものは「愛」という普遍的なもの。
それを「一人称的口語」での語り口を強みとした作者らしさが強く出る形で主人公2人の一人称的語り、あるいは二人での会話から紡ぐ感じになっているのがグリーン・レクイエム。
「植物が”語りかける”世界線」という今の言葉でいうなら「世界系」的展開の中で、「愛」をもっと普遍的に語ろうとしたのが緑幻想、ということなのかな、と。
今の「世界系」ラノベのいろいろな試行錯誤を見た後だと、ちょっと物足りなさを感じる面もないわけではない。
が、扱っているのは「実らせたいが、普通には実らない愛」という純愛に近いもの。それを「もとは1つの生命体だったんでしょ」というSF的な解釈から、ある種のハッピー(?)エンドに引き入れている。
あくまで…これはSF小説でありそれだからこそ斬新だった、その思いをあらたにした。
ただ…女性の社会的立場が高くなかった時代の作品、という前提を理解してないと、ヒロインにどこか受け身感を感じてしまうところはあって、そこは不利だよなぁ、とも。
「一人で屋久島に取材旅行行ったら、自殺志願者と不審がられて…」という後書きを読みつつそんなことを考えてたりしました。
ほんとはこれを読んですぐ「世界樹」のモデルである屋久杉を見に行くつもりだったのですが…遅れていた寒波が突如滑り込んできたので断念。
暖かくなったら見に行こうと思っています。
【2013/5/29】
10年くらい前に一度読んで「よくわからないSF」と読んでしまった作品を、もう一度読み直した一作。SFという先入観をもって読んだ10年前よりはちょっとだけわかった…気がする。多分10年前はSFという”作り物の『事実』”を作中から読み取ろうとしていて、今回は”『物語』を形作った『想い』”を読み取ろうとした、この違いが出たのかな、と。
話の本筋とは関係ありませんが、後書きに「緑幻想はワープロで書いた」的な記述があり、妙なところで歴史を感じました。ある意味”古典”であるこの一作ですが、古典であるが故に読み手との付き合い方も時代とともに変わってきたことを実感する。作者の『想い』から作られた『物語』が、読み手の『想い』を変え、それはそれでちょっとした『物語』になる。話そのものだけでなく、いろんなことを考えさせられた一作でした。