紙の本
自分で本屋大賞を決めよう 第3弾
2009/02/24 01:45
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:redhelink - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞ノミネート作品。割と会話文が多かったので、300ページほどあ
りましたが、早く読み終えました。
内容は、豊臣秀吉が全国統一をする際に、北条氏を攻め滅ぼしますが、そ
の途中での一城攻めの話です。城攻めをされる城主の政治的意図のない、多
数の百姓が抱く想いをもった描写が人間臭さを感じました。
しかも武芸や戦略知などまったくなく、百姓から正面切って「のぼう様」
(でくのぼうが由来)と呼ばれる始末。そんな城主が一瞬の輝きを放ちま
す。
感想。
・・・え~参考文献の数がすごかったことからもわかるのですが、非常に細
かい。歴史オタクならそういう説明文も嬉々として喜ぶのでしょうが、はっ
きりいって多すぎる。しかも作品内に著者のコメントが載るあたりが小説で
ない雰囲気を出してしまうのです。虚構に浸っている最中に現実に戻さなく
てもいいじゃんと思いました。
中途半端な感じが時間の浪費というイメージとつながりそうな、そんな個
人的意見も入れておきたいと思います。
大賞を授かる作品候補は、個人的に残り7つから出ると思っています。
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ノベライズ本かと思うくらい、映像が目に浮かんできた。登場人物もすでにモデルになってる俳優さんがいるみたいにリアルな描写が印象的。
構成もドラマティックで、一気に読めて面白かった。
個人的には、もう少し日本の伝統的な文化や風情の描写がちりばめられていると、もっと時代小説という色あいがでていいなと思うが、それだとこの軽快感が失速してしまうのかな。
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とにかくもおしろい!ワクワクする。
《本文より》
「武ある者が武なき者を足蹴にし、才ある者が才なき者
鼻面をいいよに引き回す。これが人の世か。
ならばわしはいやじゃ。わしだけはいやじゃ」
「強きものが強気を呼んで果てしなく強さを増していく一方で、
弱き者は際限なく虐げられ、踏みつけられ、一片の誇りを
持つことさえも許されない。
小才のきく者だけがくるくると回る頭でうまく立ち回り、
人がましい顔で幅をきかす。
ならば無能で、人が良く、愚直なだけが取り柄の者は、
踏み台となったまま死ねというのか。」
「それが世の習いと申すなら、このわしは許さん」
(・・・この男は、異常なまでに誇りたかいのだ)
「城外の百姓の皆も我らが味方よ。当たり前のことではないか」
(あの男のためなら、百姓どもは死をもいとわず報復に出るというのか)
「戦いまする」
「戦場にて相見えると申したのでござる」
と長親が言い放ったときの爽快感!
目頭が篤くなりました。
自分を飾らず、純粋に生きる。
想いが伝わるとは、このことかもしれない。
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初めて読んだ時代小説。漢字が多く、もとより読むのが遅いのに余計遅くなった(笑)しかしデビュー作とは思えないくらい、凄い。歴史に疎い人にも分かるように、親切にも作中で解説してくれているので、時代小説としてはかなり読みやすいのではないだろうか。普通の時代小説、例えば池波正太郎なんかは、その歴史や物事(単語名など)を知っていること前提で話が進むらしいので、入門編としてこの本を読むのはいいかもしれない。物語の最後、三成から賛辞をもらい感無量とまでに応える忍城の人達に共感してしまい、思わず泣きそうになった。あと、姫がいい。恋が叶わないあたりが、何かジンとした。
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爽快感溢れる痛快で楽しい物語。
戦国物の話は好きだけれども、こんなに読みやすく楽しめる本を今まで読んだことがなかった。
歴史物が苦手な人にでも読みやすい。
実在の登場人物が少し誇張され個性的に描かれているからかもしれない。
のぼう様が素敵。
素顔は聡明で賢い人だというギャップに惹かれる。
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地味ー・・・と思って読んでいたのに、気がつけば
いつのまにやら登場人物達の魅力にどっぷりやられていた。
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とってもユルィ戦国史小説。
新しいヒーロー(なのか?)誕生。
知も武も才もナイ主人公。
映画化の配役考えちゃうのとか楽しいナァ。
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豊臣秀吉が目指した天下統一へ最後まで抵抗した北条氏。その北条氏に従い忍城を守っていた成田家。父が倒れてしまったために急遽城を守ることになってしまった成田長親は領民から不器用で背が高いことから「のぼう様」と呼ばれていた。北条氏を見限り豊臣方へ寝返えることを決めていた成田家であったが、訪れた使者に対して長親が放った意外な発言によって事態は急変して・・・物語が進むにつれて見えてくる長親の意外な一面と、個性豊かな成田家臣団と後に天下分け目の戦いの大将となる石田三成との対決に注目。(2007.12.28)
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一言では、言い難い。とにかく非の打ち所がない、とはこのこと。
個人的嗜好もあるでしょうが、私は盲目的に崇めてしまいそうです。
私は批判好きなので、一つや二つ、好みじゃないところがあるものですが、どんな作品にも。
けれどこの作品については私の好みと、全ての場面で合致していて気味が悪いほどだった。
とにかく活字嫌いの私が、するっと読み終えてしまったことから、
誰にでも進めたい作品であるわけなんですが
歴史的事実をフィクションで書き起こしたものなので、私のように戦国時代の知識の無いまま
読み進めると、最後の最後まであっさり騙されてしまいます。
今すぐには上手く書けないので、またコメント編集に来よう。
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面白い。史実を元にした話故に、筋が見えているにも係わらず、わくわくとした気持ちで読みすすめる事が出来た。
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おもしろい!
キャラがとても立っていて素直に楽しめる
歴史をエンターテイメント化しているが、とても説得力があり、単なるエンターメイメントではない。
そのまま読んでも楽しめますが、北条氏と秀吉を含めた当時の因果関係を知っていると、より一層楽しめると思います。
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面白くて一気読みしました。どの登場人物も魅力的で丹波も和泉も三成も吉継も、甲斐姫(女だけど)も、格好よく男前すぎる。のぼう様は最後までつかみ所のないままなのがすごいです。
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時代物という感じとしては非常に面白かったですね。人物に魅力があるし一気に読み進められる。4.5というところですかね。
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丹波や和泉などの個性が光り、逆に領民から人気があるはずの長親の魅力が曖昧に思える。
歴史小説にも関わらず、途中で記載される史実でストーリーの勢いが殺がれた。
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忍城と聞いて。
真っ先に素っ裸になる紀ノ介に惚れ直しました。
忍城を焚き付けまくってご満悦の三成。さすが「敵が作戦通りに動かない!」って関ヶ原でキレただけあるわ…。恐ろしい子…(笑)でも北条側から見た北条征伐って初めてなので大変新鮮で楽しいです!
(注:私は三成ファンです、念のため、笑)