投稿元:
レビューを見る
前作『淡雪』はちょっと物足りなさがありましたが、こちらは読み応えがありました。高校時代の真っ直ぐな恋情と哀しい別れ、再会後の燻るような痛み。前作では穏やかなカフェオーナーとしての面しか見えなかった那智の心情が鮮やかに描かれていて、とても良かったです。(2008.09.13読了)
投稿元:
レビューを見る
【あらすじ】
水沢那智の焼菓子店を、夜ひとり訪れる男の子。閉店間際にやってきては必ず「全部」買っていくその子の保護者として現れたのは、水沢のかつての恋人・加賀有隆だった。激しい雷雨にも似たあの日々、いとしさと不安をぶつけ合い、最後には水沢が裏切った恋人―八年前の面影を残しつつ穏やかに微笑む加賀の真意が見えず、心惑う水沢だったが…。
【感想】
投稿元:
レビューを見る
⇒『白雨』
『慈雨』
そうか…息子じゃなくて弟だったのか(笑)
<関連作品>
『淡雪』
『夏雪』
『花雪』
投稿元:
レビューを見る
水沢那智は焼き菓子店を経営している。
そんな焼き菓子店にある日、閉店間際になって一万円を握り締め、「全部ください」という男の子が現れる。
そんな日が2、3日続いた後、水沢は不思議に思って、「保護者を連れておいで」と告げる。
すると、保護者として現れたのは、水沢のかつての恋人・加賀有隆だった。
高校時代に、ひょんなことから関係を持った水沢と加賀は抱き合わずにはいられないほどにお互いを想い合う。
けれど、大企業の社長の息子である加賀と一般人である水沢とでは立場が違いすぎた。
どこからか加賀と水沢の仲を知った加賀の父親が、水沢の母親を通して水沢に加賀と別れるように圧力をかけてきたのだ。
最後は二人で共に死ぬ約束までした二人だったが、水沢は加賀を置き去りにして逃げてしまう。
そんな裏切ったはずの加賀が八年ぶりに現れ、以前の面影を残しつつ、水沢に対して穏やかに微笑んだ。
そんな加賀の真意が見えず、水沢は心惑う……
という話でした。
ぼろぼろになって別れた二人が年月を経て再会し、再び付き合いだすまでのお話。
どちらかというと、若き日々の恋愛がメインで、大人になってからの二人はちょっとした戸惑いもありつつも、やがて元鞘に……という感じでした。
子どものどうにもならない悔しい気持ちが、歳月を経てようやく結びつく……って、純愛ですよね。
こんなことって実際にはないんだと思うんですが、こういう話はいつ読んでも憧れるし、切ない気持ちになります。
特に子どものどうにもならなさは、すごく身につまされるのでじんわり沁みてきました。
純愛物が好きな方にはオススメです。
投稿元:
レビューを見る
水沢サイドでしか語られてないので
どういう紆余曲折を経て加賀がああいう風に育ったのかがはっきりしない。
そこらへんが若干不完全燃焼かな。
続編読んでみないと何ともいえないが。
2018年1月28日再読。
まるっと忘れてました
投稿元:
レビューを見る
個人的に雨の名前や気象を表す言葉が好きなので、タイトル買いしてみました。
これが内容もどっぷりツボで……切なくて泣けるしエロいし(←ここ重要
そしてタルトが食いたくなります。ダイエット中には向きません(嘘)
現在から突然8年前に話が遡って戻ってくるんだけど、そのつながりがとても自然だし過去話がまたいいんだよね。
余談だけれど、
自分のことを『僕』というキャラが自分的にとても萌えだということに気がついた。
投稿元:
レビューを見る
水沢那智の焼菓子店を、夜ひとり訪れる男の子。
閉店間際にやってきては必ず「全部」買っていくその子の保護者として現れたのは、水沢のかつての恋人・加賀有隆だった。
激しい雷雨にも似たあの日々、いとしさと不安をぶつけ合い、最後には水沢が裏切った恋人―八年前の面影を残しつつ穏やかに微笑む加賀の真意が見えず、心惑う水沢だったが…。