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ホロがロレンスと逢う前の中編と、本編の補足の短編集。
ロレンスがべた惚れだと思ったが、なかなかどうして…ホロ視点の物語は本編にないものなので面白かった。
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外伝的なもの。
「少年と少女と白い花」の少年と少女は6巻にも少しだけ話が登場していた。
読みきりで読みやすかったけど、やはりこの作品の面白さは、主人公が商人ということから発生する商売気質な観点と、そのロレンスとホロの駆け引きだろうと思う。
「狼と琥珀色の憂鬱」では珍しくホロ視点。本来、ホロはロレンスからしても、読者からしても何を思っているのか、何歩先を見据えてそういった言葉の切り替えしてきているのかを考えされてられるので、その内情がみえるというのは、どうも見てはいけないようなものを見ている感じもした。
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ホロとロレンスの二人旅から離れて中編と短編二本の三本立て。
・少年と少女と白い花
とある屋敷の代替わりに伴って追い出された少年クラスと、ずっと部屋の中で生活してきて世間ずれしている少女アリエスの二人旅。
海を見たい。その願いだけで歩く二人だったが、食料も水も尽きかけ、体力も限界だ。
アリエスが力尽きて倒れる。クラスが叫ぶ。誰か、神様。
そこに現れたのが狼の耳と尻尾を持った女性だった。
ロレンスと出会う前、ホロと少年少女の少しばかりの三人旅が始まる。
・林檎の赤、空の青
北の国に行く前に暖かい服を調達しようとするロレンス、その前にホロが高級な服を買って呆れているのだが。
ホロが気に入る服を安いお値段で買う。
少しばかりの行商パート。
・狼と琥珀色の憂鬱
羊を使った金の密輸入が成功して祝杯を挙げるロレンス、ホロ、そしてノーラ。
この場の雰囲気を壊してはならぬ。
そうは思うのだが、体調がすくぶる悪く意識が遠のいていく。
7巻目にして初めてホロの視点からロレンスを見る。
まだまだ終わりそうにないホロとロレンスの旅は8巻へ続く。
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シリーズ本筋から外れた、中編、短編集となっている
最初は、ホロがロレンスと出会う前の話
少年少女にちょっかいを出すホロの姿を楽しめる。ホロさんちょっとやりすぎ…といった感じ
次の話は、二巻のその後の話、サイドストーリーと言った感じでほのぼの楽しめる話
最後は、三巻のその後をホロ視点で描いた話
ホロしてんで見ると、なるほどロレンスは可愛いということに気づかされた。
全体的に「たわけ」ている。
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前巻で言及されたホロの過去の旅、そして1巻、2巻の裏事情を垣間見せる番外編3本である。
いずれも、女とはかくも小狡い者かと痛感させられる短編である。男性作家が描くのに、と言いたくなるが、一方で、さすがにこの年になると、いずれは「可愛さ」だけでは釣られなくなるよ、とも…。
結局、胃袋か、金(倹約できる賢い人という場合でも)か、あるいは、ウイットな会話に代表される賢明さか。さらには知恵袋か。あるいは……。
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短編集。
[少年と少女と白い花]館を追い出された少年少女が海を目指して旅をする中でホロと出会う話。
この子達は今後も出てきたりしないのかと期待したり。
(例えばホロに麦を見守ることを約束するとか)
[林檎の赤、空の青]
出会ってすぐ巻き込まれた騒動の後ぐらいの日常回。
二人の会話のやり取りが素敵。
[狼と琥珀色の憂鬱]
ホロ視点で、ゴタゴタが片付いて羊飼いノーラと打ち上げをしてそれに嫉妬するホロの話。
まだまだ二人の関係はさほど甘い感じではないのがこれはこれでいい。
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今回は短編集です。
第一話「少年と少女と白い花」は、ロレンスに出会う前のホロをえがいたエピソードで、領主の死にともなって住んでいた家を追い出されることになったクラスという少年と、アリエスというなぞめいた美少女の旅に、ロレンスが加わることになります。
第二話と第三話は、本編のサイド・ストーリーです。旅の疲れからなのか寝込んでしまったホロを、ロレンスが介抱する話では、ややデレ成分が強めのホロがえがかれています。
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狼と香辛料シリーズの七巻は短編集。初めてホロ視点で話が展開する「狼と琥珀色の憂鬱」など中短編、計3編の構成になっています。
語るべくはやはり「狼と琥珀色の憂鬱」
時系列的には2巻の直後。羊飼いの少女・ノーラとなんとなくいい雰囲気のロレンスに対し、ホロが抱いた感情とは?
いつもロレンスを翻弄し笑っているのがホロに対するイメージですが、その見方がちょっと変わる一編。神様・精霊、そんな人ならざるホロの人間らしさ、さらに言うなら女の子らしさがこれでもか、とさく裂します。
ロレンスはロレンスでいつもホロに心を乱されていますが、ホロもホロで意外と心の中はひっちゃかめっちゃかでした(笑) 天然の恐ろしさというべきか、惚れたものの弱さというべきか。
まあこの二人の場合は、両方が両方とも弱いという印象になるけれど。
「少年と少女と白い花」は、ホロがロレンスと出会う前のエピソード。
一人の少年を軸にまだ見ぬ世界への冒険、初恋、恐怖と勇気などが描かれます。全体的に瑞々しい印象があって、どこか児童文学を思わせる懐かしい雰囲気がありました。
そうなるとホロの部分だけがなんとも刺激が強い。耽美な雰囲気になるところもあって、ちょっとどぎまぎしてしまった。少年に対してうらやましいような、同情してしまうような不思議な感情になりました。やや中途半端に終わった印象があるから、後日談があったらうれしいなと思います。
「林檎の赤、空の青」は1巻直後のエピソード。この話は狼と香辛料シリーズらしく、商人同士の心理戦や駆け引きが面白かった。ホロという美女の存在をこれでもかと利用するあたり、ロレンスという商人の抜け目のなさを改めて感じます。
ロレンスがホロの心理を推察する場面は、シリーズの中でちょくちょく見られたけれど、この巻で彼女の心理が明確に描かれたことで、よりシリーズの読み方が深まりそうな気がします。せいぜい最終巻まで面倒くさく、イチャイチャしてくれ、という感じです。