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テレビ番組で桜庭一樹さんがお薦めしていたので、興味を持って読んでみました。一番最初のバイクのお話と、表題作がとても心に残っている。バイクのお話はププッと笑えたし、表題作はゾゾッとした。私がもしユカであったならば、いたたまれない。生きた心地がしない。
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借本。
この本を読み始めた頃、
何気にTVをつけたら、丁度桜庭一樹さんがおすすめしてたので、ビックリしながら読みすすめてた。
一番最初のバイクの話が笑えて、後は何かと「ソソソッ」とする話。
返却日迄、2度も読む程、著者の世界にハマリました。
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不思議な独特の世界、官能的な短編集だ。
作田えつ子のイラストとぴったり合っている。
亡くなられたのが残念。
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「詩や童話を書いている姉」、「A・K原作のその映画」、など、所々に現実とのつながりを指し示す符牒が紛れ込んでいるこの文章は、単に多才な岸田今日子の創作と言い切ってしまう態度を静かに否定する。いや否定などという強い積極性を伴う意思ではなくて、もっとやんわりとした何か別の心の動き、はぐらかす、という言葉に似た何かがある。「本当のことを作り話として聞く」という物語も本書には含まれており、どこまでも続くそのはぐらかしに似た何かは底が知れることがない。
自分の世代にとって岸田今日子は何といってもまずムーミンであり、そして恐怖というものを幼心に植えつけた岸田森との関係の中でその存在を認識するのであるけれど、恐らく、型にはまらない(例えば森田健作といえば剣道だったし、桜木健一といえば柔道であったように)、型に納まることをゆるやかに拒否する存在という生き方のあることを初めて意識させられた女性であったのかも知れない。「R62号の発明」をはじめとした安部公房の一連のSF的作品群を好んでいた思春期に、「砂の女」という、その年頃の少年には余りにも性的な香りのする作品に出会い、その映像が既に岸田今日子を通して実現されていることを知った時に受けた驚きは今でも色褪せないのである。ムーミンが砂の女を?
彼女の残した作品に出会い、その時の衝撃に似た驚きを再び感じると共に、この文章たちが彼女同様に何かの型にはめられることをやんわりと拒んでいることを感じる。岸田今日子という実在が、他人によって創り出された印象以上にふわふわと現実味を帯びることを否定し、実態を明かすことのない存在であったのだなあ、という思いを改めて強くする。思春期の頃から心の隅でくすぶっていた彼女の映像への禁忌を、今、解くべき時であると思う。
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桜庭一樹さんの読書日記で出ていたので、読んでみました。どこか息をひそめて読むような、仄暗い雰囲気の短編集。個人的に「逆光の中の樹」が好きです。2008.12.09読了)
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(2008.02.18読了)
岸田今日子さんが亡くなられたのが、2006年12月17日ということですので、没後丁度1年の出版です。遺作ということになるのでしょう。
小説現代増刊「メフィスト」に掲載された7つの短編が収められています。100ページほどですので、すぐ読めます。1000円ぐらいならいいのに、余り売れないのでちょっと高めになっているのでしょうか。
「風が強く吹いている」のような長編だと、ちょっとぼんやり読んでしまう部分があっても、大筋を読み間違う心配はありませんが、岸田さんの短編は、予想と違う展開が待っていたりするので、ちょっとぼんやりすると、何がどうなったのか分からなくなってしまうので、気が抜けません。とはいえ、短編ですので、読み直せばいいのですが。
「大人にしてあげた小さなお話」を読んで、もっと岸田さんの作品を読みたいと思っていた方にお勧めです。
各作品の扉には、作田えつ子さんのイラストが添えてあります。
●オートバイ
81歳のおばあさんが40年前の夢を実現しようという話です。
●P夫人の冒険
猪の子を産んだ雌豚の話です。
猪と豚を交配するとイノブタができるんですか?知りませんでした。
●逆光の中の樹
女性写真家と性同一性障害の女性?の話です。
話題が先進的です。
(2008年2月19日・記)
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雑誌で小泉今日子さんがお奨めしていたので、読んでみました。
まったりしているんだけど、ほんのり色っぽくユーモラスな感じが絶妙でした。
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【病に倒れる直前まで「メフィスト」誌上に連載していた七つの珠玉の掌編を収録。少しの毒のあるユーモアと不思議な愛とエロス。】
岸田今日子さんが本を書かれていたなんて知りませんでした。
不思議な世界観で描かれた短編集です。
読み終わっても「ん?」「あれ?」と思って読み返してみたり。
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短編集です。
女優としての岸田今日子しか知らなかったので、
こんな小説を書いてるのが意外でした。
どれも、ラストで、はっとさせられるものばかりです。
ほほえましい物語あり、エロチックな物語あり、ちょっと怖いのも。。。
彼女の、独特の声で朗読してほしいような。。。
不思議な雰囲気の物語が、印象に残りました。
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女優、岸田今日子さんが小説を書いてらっしゃったの、知らなかった。
短編集なんだけど、どれも、ふしぎ〜な世界。
もし、岸田さんが朗読されたら……。魅力倍増な気がする。
亡くなられていなければ、もっとたくさんのお話を読ませていただけたんだろうな。
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「切り絵のように、鮮やかに林の輪郭を見せている濃紺の空と、それよりもっと暗い色の水を湛えた湖との両方に、月は浮かんでいた。そうだった。月は二つあった。」
桜庭さんの紹介より、やっと発見して読めました〜〜♪
素晴らしい!!
噂に違わぬ1冊。
なので、すごい浮遊感。
あっという間に引き込まれて、感情があっちへこっちへ飛ばされた。
おかげで、その後苦しかったのだ・・・。
人の感情をここまで思い切ってぐるんぐるん振り回す文章はすごいなぁ、、、なんて思ったのでありました。
【4/23読了・初読・市立図書館】
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短篇集。なんだろうこの空気。生理に訴えかけてくるかんじ。面白いか面白くないか、とかじゃなく、快か不快か、みたいな。
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ユーモアと毒、不思議な妖しさ、ちょっとエロさもある、女優の岸田今日子さん著の短編集。この不思議な世界の余韻をもっと味わいたかった。もう新作を読めないのが哀しい。
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綾部探偵事務所の女社長というあまりに古すぎる認識しかなかった自分がはずかしくなるほどいい短編集でした。奇妙な味わいの夢の中をさまよっている感じです。
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「二つの月」繋がりで。短いお話なのですがぞくぞくして、文章や物語が体に残りました。凄く面白かったです。岸田さんのご本、これからも読んでいきたいです。