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「みっちゃんに会った」と言い残して死んだ友人達。そんなはずない。だって、みっちゃんは…。言葉にできない不安感。おさまりのつかない気持ち悪さ。表題作を含む、誰をも奇妙な世界に誘い込む8編を収録した短編集。
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仄暗い怖さを秘めた短編集。ゾッというのではなく、どこかひんやりとした話が多いです。怪奇的なものよりも、どちらかというと女の情念みたいなものの方が怖いなぁ…と思いました。『たくまさんがころした』とか『黒髪』(苦笑)(2008.10.01読了)
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短編集です。
小さな「ゾッ」が詰まったミステリーの奥に潜むホラー。
長編に自信のない方にも、無理なく読める飽きのこない作品です。
サクサク読めて、わかりやすいストーリーでどちらかと云うと女性向きかもしれません。
心理を付いた余韻の残る作品です。
「鬼」まだ見つかるわけにはいかないわ。
「たつまさん」女ってずるくて怖いのね。
「烏」親心としては理解しうる。
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日常を侵食するあちらの世界。
を書いた。短編集です。
「カラスなぜ鳴くの」
最近、急に明るくなった息子。
学校でいじめられて、会話もしなかったのに・・・。
母親との会話で同級生が転校する話を聞く。
暗かった息子を明るくなったのは、なぜだ?
「たつまさんがころした」
姉の家に相談をしに行くと、子供達が「だるまさんがころんだ」をして遊んでいた。
そこで、「たつまさんがころした」と聞こえた。
婚約者の名前が出た空耳は、真実のお告げなのか?
「シクラメンの家」
朝、夫と娘の車での送り道にある一軒の家には、シクラメンの花が見える。
娘は、日によって花の色が白と赤に変る事に気付いた。
その家の奥さんはとっても美人だったがその家で殺されていた事を知る・・・。
シクラメンの花は、誰へのメッセージだったのか・・・。
「鬼」
ある日電話がかかってきた。
小学生の同級生からの電話だった。
旦那と温泉旅行に出ていて、そこで小学生の頃に死んだ同級生を見たという。
死んだ同級生は、鬼ごっこが好きでその途中で・・・。
今も少女は、鬼ごっこをしてるのか?
「黒髪」
作家の後妻に入った彼女は、朝朝食に長い黒髪が入っているのを知った。
その後風呂場でもその髪の毛が見つかる。
前妻は、長い黒髪をしていたのだが、助からないと知った時に彼女に旦那の事を託したのだが・・・。
「悪夢」
カウンセラーの彼女に同級生の妻が尋ねてきた。
いつも悪夢を見ると言う。
その中で弟のような顔をした子供の首を自分が絞め殺してると言う。
生まれて来る彼女の未来が夢に出てるのか?
それとも、別の誰かなのか・・・。
「メイ先生の薔薇」
とあるパブに一人の男が黄色い薔薇を持って現れた。
彼は、黄色い薔薇にまつわる小学生の頃の思い出を語り始める。
小学生の頃担任だった先生は、とっても綺麗な先生でみんなの人気者だった。
しかし結婚間近にどこかへ消えてしまったと言うのだが・・・。
「セイレーン」
年末温泉に訪れようとした彼だったが、道中で彼女と喧嘩をして車道で降ろされた。
まだ目的地まで距離があったが、そこで一台の車に助けてもらった。
その車の人々は、オフ会をする為に集まって来たという。
そのオフ会に参加した彼は、どこに連れていかれるのか・・・。
以上8作品のホラー短編です。
言葉に出来ない不安。おさまりのつかない気持ち悪さ。
奇妙な世界を書いた本です。
ん〜俺としては、ミステリーの方が好きな作家さんですね
でも、なかなか面白かった作品です。
女性だとかなり怖いのかな?
では
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短編集。作者曰く、ホラー風味のミステリー。なるほど、たしかにそのとうりだ。表題作が特に好きだな。子どもならではの無邪気さが。ラストがいいな。こういうことあるかもね。
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図書館で借りた。
短編集。
カラス、なぜ鳴く
不登校の我が子が学校に行けるようになったと聞いた
父親が理由を聞くと、いじめっ子が転校するからだと言う。
その話を詳しく聞いて行くと・・・
たつまさんがころした
結婚すべきかどうか迷っていることを姉に相談に行った妹は
そこで外で遊んでいる子供の声が聞こえて・・・
シクラメンの家
毎朝通りがかる家のベランダのシクラメンが白から突然
赤に変わることがある。その意味は・・・
鬼
小学生の頃かくれんぼをしていたら一人が殺されてしまった。
数十年後、主人公に旧友から電話が掛かってきて、殺された
子を見たという。
黒髪
小説家の妻はきれいな黒髪だった。そこに後妻に入った人が
ことあるごとにネズミのような黒い塊を家の中で見る。
悪夢
自分の子供を殺して庭に埋める夢を見る妊婦が
生んではいけないのでは・・・と悩む。
メイ先生のバラ
黄色が似合うメイ先生にまつわる話。
セイレーン
彼女と喧嘩して車から追い出された主人公がオフ会で
集まった人たちと知り合い数日を過ごす。その過程で
オフ会の目的を知ると・・・
鬼は怖いような悲しいような気分になるものだった。
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ホラー風ミステリ短編集。ぞくりとしながらも、怖いだけでは終わらない作品。
お気に入りは「鬼」。これが一番ホラーな話だけれど、実はあまり怖くない。妙にほんわかと和んで穏やかな気分になってしまいます。たしかに「かくれんぼ」の心理ってそういうものだし。でもあまり早く見つけられたくはないですね。
「たつまさんがころした」も好き。これは逆にぞくぞくするラストです。なるほど、あれがきちんと伏線になって生きているんですね。こういうの大好き!
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「みっちゃんに会った」と言い残して死んだ友人達。そんなはずない。だって、みっちゃんは…。言葉にできない不安感。おさまりのつかない気持ち悪さ。表題作を含む、誰をも奇妙な世界に誘い込む8編を収録した短編集。
ホラー色の濃いミステリー短編集。どれも惹きつける力のある秀作だとは思うけど、短編ゆえの物足りなさもあった。
(C)
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私的に『よもつひらさか』のような『この先どうなっちゃうか分かんないよ的』余韻ありまくりな怖さが好き。
しかし前回肩透かしを食らった事もあり、あまり期待を持ち過ぎないように軽く読もうかと。。
【追記】
うーん、、結局自分好みの怖さまでには到達せず。。
唯一、『たつまさんがころした』にはゾクッとさせられた。
全部こういう感じのがいいのにな。
素材が良いだけに勿体ない。。
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2010/04/20
普通に読める。でもオチを予測することもできる。
ホラー風味のミステリーということで、不思議な話のように見せて、現実的などんでん返しが待っているといった感じです。
「メイ先生の薔薇」は設定とかはあるあるだけど、御伽噺みたいな綺麗で残酷なお話で雰囲気が良かった。
「悪夢」は、これは一番オチが読めて残念だった。そう見せかけて実は・・・の二重どんでん返しかと思ったけど、一番初めに思い浮かんだことが結局正解だったので、ちょっと微妙かも。
「黒髪」はこの本で一番奇妙な話なのに、なんとなくほのぼので、でもすこしぞっとしました。安全だったからよかったけどね、という感じが怖い。牙をむかれたらどうするつもりだったのかな。登場人物はふたりともそうとう神経が太いです(笑)それかその鈍さそのものにひやひやして怖かったっていうか。なんでこの人たち平気なの?!みたいな。理解できない心理が恐怖を生むのが狙いかもしれない。
後の話は省略。
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短編って言う物足りなさは若干感じつつ。ミステリーというより、ホラーな短編がいくつかありました。
ぞっとしますが、後に何か考えさせられるものは少ないです。
中でも悪夢とサイレーンが特に好きです。悪夢は上手く心理的な部分の描写がからめられているなって。ただ、なんだか臨床心理士とかでてくると現実こうじゃないだろと話と関係ないところの突っ込みをしてしまう自分がいたり。
サイレーンはありきたりな分かりやすい話ですが、登場人物の言葉が残ります。信じてるという行為、それ自体が幻想かもしれないという部分。
やっぱり読む手が止まらないおもしろさはあります。登場人物の視点でかかれていても、彼らが本音を話してるとは限らないんですよね。急に視点が変わって裏切られたりします。ゾワゾワする話が読みたいときにはやっぱりいいです。想像力を使えます。満足。
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もういいかい。まあだだよ。かくれんぼで上手く隠れ過ぎて、何時までも見つけて貰えず、急に寂しくなった経験はないだろうか?表題作「鬼」はかくれんぼをモチーフにした小編。同種の作品は多い。かくれんぼを扱った作品を私が読むのは、今年だけで三度目である。よくあるモチーフを使い、先の展開が読まれてしまうにも関わらず、それでも面白いと思わせてくれるのが著者の巧いところ。恐さは控えめだが、最後の一行が醸し出す、ぞわりと不気味な余韻を引く後味が堪らない。北見隆氏の装画の妖しい雰囲気も魅力。
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サクサクサック~と読めます。
やはり表題作が一番良かった。
どこか物悲しいけれど、生き死にという生き物の営みの奥深さというか。
この受け容れた感がしっくりくるのは、おそらく自分自身が歳をとったせいだ……
今邑先生の長編も読んでみます☆
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ホラー風味のミステリーだそうですが、どっちかいうとホラー寄りの短編集。
「黒髪」「鬼」は怖いんだけどなんかちょっと和んでしまうお話でした。
特に「黒髪」面白かった。髪の毛の束が這い回ってたり、自分の机の足元に忍び込んできたり、原稿用紙の上で丸まってたり…普通に考えたらすごく怖いんですが、何故か可愛く思えてくる不思議……
「悪夢」「セイレーン」はオチが途中からなんとなく読めてしまった。
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ミステリーのようなホラーのような短編集。
お気に入りの話は「たつまさんがころした」
小さい頃から幻聴が聞こえる主人公、そしてその幻聴は得てして正しい道へと導いてくれていた。そんな時家の近くで殺人事件がおこり殺されたのは、婚約者の働いている会社の子であった。相談しようと姉の家へ行き、姉の帰りを待っている主人公、外では子供達がだるまさんがころんだで遊んでいる。そして、一度だけだかはっきりと聞こえたのだ!「たつまさんがころした」と…あろうことかそれは婚約者の名前であった。
後味悪い話ばっかりで、面白かった。次は何を読もうかな?