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病院内での白い巨塔(権力闘争)、猟奇殺人、医療倫理、幼児虐待、東西冷戦構造…。重いテーマと重いミステリーを絡めに絡めた、深い深い物語。これぞまさに大人の知的好奇心をくすぐる漫画と言えるのではないでしょうか。緻密な構成と格好良すぎの一話一話の終わりかたに、改めて全18巻を読み返すたびに唸らされます。
物語に直接は関係ないけれども、グリマーさんの一言「夜のプラハの街って、まるで、おとぎの国みたいだ」が、やたらと印象的です。
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大切に隠され保管されていた"怪物の生い立ち"。
謎多き"かいぶつ"の作者ポナパルトと
赤いバラの屋敷の絶対に開けちゃいけない扉。
本当の恐怖の中心がすぐそこにあるようで
先が早く知りたいけど底知れぬ恐怖に駆られる。
息を潜めながら全速力で加速するような展開で
ページを進めるたびに衝撃が。
やっと出会えた信じられる男グリマーとテンマの儚い約束。
テンマを巡る人たちのテンマへの想い。
私しか救えないと言うエヴァの真相が気になる!
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前巻から現れた連続殺人犯の女性は、アンナに変装したヨハンだった。スク刑事の心の隙間に入り込んだのもアンナに変装したヨハン。
そして「【怪物のルーツ】が収録されたテープ」争奪戦は、ヨハンが手にした。テンマとグリマーが再生すると大人のヨハンの声に切り替わり
「聞かせてあげられるのはここまでだ。このテープを聞いてわかった、僕がどこへ行くべきか」
と上書きされていた。
とうとうチェコ警察に逮捕されたテンマ。これまでテンマとの関わりの中で愛情を手にしてきた人々がテンマを助けようと立ち上がる。
シューバルト翁は語る。「最高の刑事弁護人を(テンマを助けるために)選択してくれ。あの男しかできない気がする…あの怪物を消しされるのは…」
「誰がこの野獣のようになれるのか。誰が野獣に逆らって戦うことができるのか(本作品の1巻冒頭のヨハネの黙示録引用)」
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共産主義末期の恐怖政治 硝煙の匂い 客観的なデータの蓄積 今度は逆に完全な主観で操作する 冷徹にメスを入れなきゃならない 民主化の際上手く立ち振舞い 社会的に抹殺されたも同然だ ゴシック様式の見事なカテドラル ものみゆさん物見遊山のご同行ならご遠慮願いたい