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紙の本
予算審議で目からウロコ
2008/05/01 13:20
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ももさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は身近な市議会、県議会での予算審議の進め方に基本的な疑問を持った著者が独自の「魚釣り理論」を提示し、審議にあたる議員にその理論に沿った議決責任を果たすことを求める内容になっている。
「魚釣り理論」には読んで見て正直目からウロコの思いがした。
書店の棚には税金に関係した本が沢山並んでいる。曰く「税法体系」、「法人税の実務」、「納税対策Q&A」・・・。これらは全て税金を納税する際の問題をあつかったものである。
しかしながらこのようにして納められた税金がきちんと役に立って使われているかどうかを取り上げた本は殆んど見当たらない。本来税金はその税金を使って行われる行政サービスの経費として納税するわけですから、その税金が役に立って使われるかということは、どう集めるかということより先にくるべき重要な問題であるはずである。
納めた税金の使い方についてどう管理すべきかを取り上げた本書はその意味で貴重な存在と言え、地方議会議員のみならず、全ての納税者に読んでもらいたい内容になっている。
本書でいう税金が役に立って使われるとはどういうことか。
行政サービスは全て目的、つまり納税者に何らかの成果、メリットを与えることを狙いとして行われているのであるから、その目的が達成されているなら使われた税金は役に立っている、もし目的を達成できていなければ、つまり予定の成果、メリットを納税者が享受できていなければその為に使われた税金は無駄になったことになると著者は主張している。
当たり前といえば当たり前のことであるが、税金の使い道は市議会、県議会での予算審議での議決によって決定される。問題はある行政サービスがどのような成果、メリットを納税者に与えようとするものかが明らかにされないまま審議が行われ議決されていることにある。
このような不合理な審議では使われた税金が役に立ったかたたなかったかが検証できず、結果として無駄遣いにつながってしまうという基本的な不合理が指摘されている。
本書では現行の予算審議に内在するこの問題をH2Aロケットや敵陣地を砲撃する砲兵隊、あるいは人力で空を飛ぶプロジェクト等のたとえ話と市議会、県議会の議事録から引用したいくつかの実例で明快に解き明かし説明している。
本書で展開される「魚釣り理論」はこの予算審議の不具合を解決し、我々の血税を有効に使用するための具体的な論理を提供するものと説明されており、読んでみてなるほどという大変説得力のある主張と感じた。
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