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かまぼこ。かまぼこ工場に勤めるひとりの男が主人公。かまぼこ工場でのお仕事のお話とレイコちゃんとのお話が織り交ぜられているのですが、とにかく不思議なのに妙にリアルなお話が続いていきます。文体は読みやすく、味わい深い。読後、かまぼこを見る目がちょっと変わりました。かまぼこ。
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蒲鉾工場で働く主人公【甘酢君】と喫茶店の看板娘【レイコちゃん】の話。
可愛らしいタイトルとは対照的に、内容はとても深いものだったと思います。
と、いうかむしろ怖い。
心霊的な怖さではないのですが、軽い語り口の中に垣間見える裏がとても恐ろしかったです。
蒲鉾ってすごいなぁ。
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なにしろ不思議なんだわ。蒲鉾工場に勤める「ぼく」が主人公なのであるが、その蒲鉾工場がフツーじゃない。何を原料にしているんだか、怪物化して人を食ったり、人になりすましたり、怪し過ぎる。奇妙キテレツなお話しなのにノスタルジックでもあり、この感じ、どこかでと思ったら、そうだ、「人面町四丁目」だ。同じ著者なんでした。あれよりはコミカルだけどね。
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蒲鉾工場に勤めはじめた主人公は、特殊事件調査検討解決係の一員に任命されますが、身のまわりで起こるのは、奇っ怪な出来事ばかり。小学生のレイコちゃんと関わることで、さらに不思議な世界へ導かれていくのですが。。。。。。
現実と虚構が入り乱れ、混沌とした世界で生物と無生物、生と死の境界すら見失ってしまいそぅ。。。。。。
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蒲鉾工場で働く甘酢君は、蒲鉾に拉致された係長の事件を解明するように上司に言われた。
豚盛主任も一緒になって係長を探す。
彼に内蔵されたGPSを頼りに・・・。
そしてそこで見たものとは・・・。
ある日夕方。
工場の横で赤いスカートを履いた女の子が泣いていた。
その女の子を家まで送る事になった甘酢君。
女の子は真っ直ぐに歩いてここまで来たという。
名前は、レイコちゃん。
月の明かりのある方角から来たらしいので、月の方角にひたすら真っ直ぐに歩くことに・・・。
短い短編がずらり並んだ連作短編集かな?長編かな?
未来にある不思議な世界で起こる奇妙な事件が書かれてます。
SFのファンタジーですかね?
奇妙でなんだか怖くなんだか懐かしいそんな本です。
え?歯切れが悪い?ん〜最後まで読んでちょっと理解したけど、あまりお勧めではないですね
たまには、こういう事もあります
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暴走して社員を襲ったり蒲鉾にしちゃったりする蒲鉾を製造管理している工場が舞台のお話。
不条理展開のおかしな生活が描かれているなあ、とまったり読んでいたら終盤で意表をつかれてしまってすっかりお気に入りに。
読み終わってからしばらく経つけど、不思議な余韻は今も自分の中に残ったままです。
大好きな一冊。
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「蒲鉾工場」というタイトル、そしてコミカルなすべり出し。
どのあたりがSF!?と思ったのですが、
お話が進むにつれて、しっかりSFになっていきました。
ノスタルジックでコミカルでちょっとグロテスクで、
読み終わったあと、何だかもの悲しさを覚える作品でした。
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静かで怖くて哀しくて懐かしい未来。きっとそれが北野さんの作風なのだろう。
蒲鉾工場に勤める甘酢くんは工場内で起こった事故というか事件の調査と再発防止のために豚盛主任と組まされて、調査を始めるが、次々と奇妙で恐ろしい目に遭わされる。
その一方で、会社の帰り道で道に迷って泣いている女の子レイコちゃんに誘われて、レトロな喫茶店に辿り着く。
最後まで読んだ後、もう一度プロローグを読み返すことをお勧めします。
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『かめくん』『人面街四丁目』に続く私の北野勇作三冊目。人面街よりグロさは勝っていて、かめくんより戦争が悲惨な感じ。思ったより冷たい話で、ぬるぬるするのにどこかひんやりした読み心地だった。救いようが無いのに、そのことを登場人物はあまり考えようとせず、ぼんやりしている。もうちょっとレイコちゃんの周囲を掘り下げてほしかったなあ。
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蒲鉾工場に勤めるぼくが巻き込まれるのは奇っ怪な事件ばかり。怪物化した蒲鉾に社員が誘拐されたり、食べられちゃったり…。特殊事件調査検討解決係の一員として、係長に危険な任務を押しつけられる毎日だ。ちょっと生意気な小学生「レイコちゃん」との冒険が、ぼくをさらに不思議な世界へと運んで行く―。奇妙でどこか滑稽でなんだか怖く、なぜだか懐かしい、SF大賞作家が贈る大人のためのファンタジー。
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ユーモアあるSFかと思って楽しみにしていたのに、瞬間的な怖さと沁みてくる恐ろしさが思っていた3倍くらいだった。他の作品も読みたい。
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裏表紙の惹句や表紙絵から連想されるようなほのぼの系ファンタジーどころか、ニューロティックでグロな描写がインパクト大な、バイオホラーSF。コメディ然とした雰囲気で蒲鉾が暴れ出したなどと言われると笑いたくなってしまうが、ここでの蒲鉾は一種の符丁で、なんともグロいものを指している。当然工場も蒲鉾工場などではなく……。生理のレベルに刺さってくる不快感があってじんわりと怖い。そのくせノスタルジックで暖かい感じもするという、まあ一筋縄ではいきませんね。