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「ハプスブルグ家展」をきっかけに購入してみました。
絵画のモデルとなっている人物の人と成り、取り巻く環境や国々との関係、そして作者についての物語的紹介。ハプスブルグ家という一族が栄枯盛衰していく様が流れるように書かれており、とても読みやすかったです。
絵画芸術への入り口として、丁度良い本ではないかと思います。
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12点の有名絵画を通してハプスブルクの歴史を追っていきます。
文章がくだけて読みやすい分作者の主観も目立ちますが、紹介されている絵画意外にも人物画などもカラーで載っているので解説や歴史を読むときに人物の顔が分かるのが良かったです。
『ラス・メニーナス』などは美術の教科書では判らない部分も知れて面白かったです。
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こちらもやっぱり面白かった!
取り上げている絵画は、『怖い絵』シリーズと被るのが多いですし、『ラス・メニーナス』は著者が大好きな絵なのか、3回目です。それでも全然飽きる事なく、楽しく読みました。
同じ絵について同じ著者が同じ意味の説明をしているのに、ちょっとの言い回しの違いで、大分受ける印象が違い、言葉とはつくづく面白いなぁと思ったのですが、そういう事も、飽きずに読めた理由でしょうか。
この著者は、人物描写が巧いなと思います。本人が言ったとされる言葉はほんの少ししか紹介されていないのに、その人物がどのような様子だったのか、目に浮かぶようでした。
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昔世界史を選択していて、
まぁ世界史の先生が裏話とか豊富な先生だったので、すごくわかりやすかったのだけど、
欧州王族の誰がどこを兼任していて、名前がどのように変わって、「世」も国によって変わってきて、ってもう、裏話が豊富だろうがなんだろうが、本人でも分かってなさそうなあのぐっちゃんぐっちゃんっぷりは、脳みその若さを頼りに暗記するしか術がなかった。
あぁ、でも私はやっぱ「絵」で覚えてた。
「ヘンリー8世。あぁ、あのいかちぃイギリスオヤジか。」とか、
「フェリペ2世。あぁ、あの黒い甲冑のあご男子か。」とか。
まぁ、そんな過去もありで、
振り返って整理して、しかも絵の解説メインで説明してくれると、
分かりやすくて楽しいのな。
雲の上のような存在であろう人も、人としての情動で突き動かされてしまう愚かしさだったり、それにともなう親しみだったり、
それを如実に表している「絵」って、(まぁ作者の主観もありなのを差し引いたとて)素晴らしいよ。その絵を描く作者が素晴らしいのは言うまでもなく、やっぱり「絵」という手段は絶対に他にとって変えられるようなものじゃない。
時代を超え、国を超え、はるか遠い昔の戯言のようなお話も、何よりも真実味を持って裏づけてくれるような説得力と言うかね。
わたしは、3流もいいとこですが絵を描きます。そのことに、「今」はどんな意味があるのか。絵画と言うものの素晴らしさを再認識させてくれたことともに、「現在」を考えたいと思いました。
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人気の中野女史の「名画を読み解く」関連本のうち、ハプスブルク家の肖像画限定にした軽い読み物。所謂絵解き、絵の中に描かれたものから立体的にストーリーを起ち上らせていく、というよりは。西洋史を大ざっぱにハプスブルク家という縦糸に沿って語る中で、各時代の当主の顔を肖像画で紹介した、という感じ。新書では、これだけ盛りだくさんの人物たちについて、それぞれを語る前にバックグラウンドを周知させるだけで紙数が尽きてしまうのだろう。
歴史は人間の動き、それぞれの関係を把握すると理解しやすいし、その人間について顔を知っていると親近感が得やすい。
目次に出てくる人名だけならなんとなく覚えた記憶があるという位の、西洋史が苦手だった大人たちにオススメの一冊。
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『狂女フアナ』『エリザベート皇后』がよかった
絵が美しい。構図がすばらしいということは、今更言うまでもなく、
描かれている人物や、舞台を読み解くとさらに興味深い
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文章がいい。まるで講談を聞いているかのようなリズム。主観と客観のバランスも絶妙。ハプスブルク家がテーマとあっておもしろいには決まっているが、これだけドラマティックに語れる人はそういないだろうと思う。
本書の絵画の中からもっとも印象に残ったものを一点あげれば、『カルロス2世』。奇矯さをさらしているようなその姿。極端な近親婚の果てに産まれた、スペイン・ハプスブルク家最後の王である。ちなみにマコーレー・カルキン少年(もう少年じゃないだろうけど)に面差しが似ている。
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「ブルボン王朝」とセットで読了。血族結婚を繰り返し、まるで何かの呪いのように突き出た顎と下唇だけは何代も何代も特徴的に遺伝していく奇妙な一族が、650年という長い時間をかけて破滅していく物語。特に狂女ファナ、フリードリヒ大王、エリザベート皇后の章が興味深かった。人間性を無視され、将棋の駒よろしく政略結婚の道具にされる一族の人間には、想定通りそれほど幸福な逸話はなく、華やかな支配者たちの影のその暗さに絶句。
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欧州各国の王家はみな親戚と高校世界史で習ったけれど、この本であらためて血縁結婚の凄まじさを知る。また、プラドへ行きたくなってきた。
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歴史が苦手な私でも夢中になって最後まで読んでしまいました。世界史上最大の権力を握ったハプスブルク家が織りなす人間ドラマは、現代の私たちが見ても引き込まれます。いつの時代でも人間は恐ろしい生き物ですね。
【図書館1階開架 288.49/NAK】
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怖い絵シリーズを読んでていて思ったのは、史実に基づいたものや神話からの絵、風俗を表したものがバラバラに入ってきて、もっとバックグラウンドも一本の線で読んでみたいなということ。
そう思っていたらやっぱりこういうのも書いていて、こちらはハプスブルク家の歴史にそって、絵を関連付けて紹介するというもの。
なので絵の解説はほとんどなく、歴史的小話が多い。
それにしても、昔のヨーロッパは怖いなー。
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ハプスブルク家入門、といったところか。ハプスブルク家の特徴をどう表現するか、を比べるのも面白かったです。
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[ 内容 ]
スイスの一豪族から大出世、列強のパワーバランスによって偶然ころがりこんだ神聖ローマ帝国皇帝の地位をバネに、以後、約六五〇年にわたり王朝として長命を保ったハプスブルク家。
常にヨーロッパ史の中心に身を置きながら、歴史の荒波に翻弄され、その家系を生きる人間たちの運命は激しく揺さぶられ続けた。
血の争いに明け暮れた皇帝、一途に愛を貫いた王妃、政治を顧みず錬金術にはまった王、母に見捨てられた英雄の息子、そして異国の地でギロチンにかけられた王妃―。
過酷な運命と立ち向かい、また定めのまま従容と散っていったヒーロー、ヒロインたちは、どこまでも魅力的。
彼らを描いた名画に寄り沿い、その波瀾万丈の物語をつむぐ。
[ 目次 ]
アルブレヒト・デューラー『マクシミリアン一世』
フランシスコ・プラディーリャ『狂女フアナ』
ティツィアーノ・ヴィチェリオ『カール五世騎馬像』
ティツィアーノ・ヴィチェリオ『軍服姿のフェリペ皇太子』
エル・グレコ『オルガス伯の埋葬』
ディエゴ・ベラスケス『ラス・メニーナス』
ジュゼッペ・アルチンボルド『ウェルトゥムヌスとしてのルドルフ二世』
アドルフ・メンツェル『フリードリヒ大王のフルート・コンサート』
エリザベート・ヴィジェ=ルブラン『マリー・アントワネットと子どもたち』
トーマス・ローレンス『ローマ王(ライヒシュタット公)』
フランツ・クサーヴァー・ヴィンターハルター『エリザベート皇后』
エドゥアール・マネ『マクシミリアンの処刑』
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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これは良書。
そこに描かれている人物について読みやすい軽快な文体で解説してある。
1章読む毎にもう一度挿し絵を見直したい。
何も知らずに見たときとは全く違った顔を見せてくれる。
ブルボン朝の方もいずれ読む。
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新書で久々のヒット。
歴史おもろ。
長い歴史を振り返ると、
人一人の人生ってなんて短いんだろうって思う。
やりたいように生きるのが1番イイね。