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15年前に起こった未解決の誘拐事件。
死に際の母の言葉で動揺する良雄。5歳の時の記憶も思い出されてきて……。
一気に読み終えた。
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今年の乱歩賞受賞作品その1。
選考委員の東野圭吾も言っている通り、犯人の証拠物件の扱いに疑問が残ります。この物件こそが事件の発端なのでなおさら。不自然なご都合主義で興ざめでした。
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江戸川乱歩賞受賞作品ということで書店に平積みされており、POPでも結構賞賛されていたので気になって入手。話の運びがドラマチックで、読んでいて飽きさせない。ミステリの醍醐味を十二分に味わえ、充実の読書時間が堪能できた。青年と彼女と刑事二組が徐々に確信へと迫る描写は迫力すら感じた。
が、登場人物の二組(四人)の刑事の区別がつきにくかったのが残念。また、途中で犯人のめぼしがすぐに付いてしまった(だって他にいないもん)。いずれにしても、誘拐児が誰なのかがすぐにわかってしまうあたりで興味は半減してしまうことから、これって倒叙法で書かれたほうが面白かったんじゃないか......などとえらそうなことを思ってしまった。すごく面白かっただけに、読後感が「うーん、なんか惜しい」だったので、欲が出てしまったのかも。
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これ、図書館にリクエストしたの私が1番だったの!
賞を取った本だし、図書館もすぐに購入してくれました。
1番ってなんか嬉しい〜!
私の後にもたくさん予約が入ってると思うけど、なんか
私のために買ってもらったって感じがするな。
さて、内容ですが・・・。
なかなかよかったです。
ミステリーというか、人の心の動きを上手に描いてる。
なかなか奥が深い作品だと思いました。
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第54回江戸川乱歩賞受賞作ということで。終戦翌年の誘拐事件、ごった返す闇市での身代金受け渡し、お金は取られて人質は返らず。それから15年後、昭和36年を舞台に過去が解き明かされる、みたいな感じ。自分は誘拐された子どもなんじゃないか、死んだ母親は本当は犯人だったんじゃないか、と、茫然自失、精神的におかしくなるぐらい悩むには、主人公はトシ食い過ぎてるんじゃないかなと。あとは何故この人をこうもあっさり信じてしまうんだ、シムラ後ろ的な部分とか。
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今年の乱歩翔受賞二作のうち一作は本書である。
戦後に起こった誘拐事件、帰らなかった誘拐児。それから15年経った現在、新たな殺人事件が、時効迫る誘拐の真相に関係する、という戦後東京を舞台にした、実に斬新なプロットである。幼少の頃、吉展ちゃん誘拐殺人事件というのが世間を賑わしており、これが1963年、ぼくは小学校に上がったばかりだったが、あの時代のあの匂いといったものを強烈に覚えている。母が涙声で、残忍な事件をぼくに伝えたのだ。
翔田寛は新人作家ではなく、既にデビューしている。作品リストだけ見るとちょっと毛色の変わった題材が多いのかもしれない。本書では巻頭の挨拶で、作者自身が出張の車内などで夢中になって乱歩小作品を読んでいたこと、だから自分の本もそういった出張族に読んで愉しんで欲しい、というようなことを書いている。
日曜日に自宅で読んだのだが、巻置くあたわずの面白さであった。これなら長い車中の時間を忘れてしまうことだろうと思う。
戦後闇市で起こった誘拐犯逮捕未遂、その捜査に携わった刑事たちの思いを、15年後の捜査陣が引き継ぐきっかけになったものは、平凡な独身女性がある夜の路上で、残忍な手口で殺害された事件であった。彼女は何を知り、誰に命を狙われたのか?
一方で、母の死に際に、自分の出生の秘密をほのめかされた二十歳の青年は、母の隠していた過去を探ろうと奔走する。恋人の看護婦は横浜の病院勤務だが、その病院で運命の出会いが待ち受ける。
二つの、別々と思われるストーリーが進み、どちらのプロットも謎を解明すべく歩き回る者たちによって展開される。多くの戦後の人間像が浮かび上がると同時に、かつての闇市での包囲網をかいくぐった時効間近の誘拐犯罪との関連性が浮かび上がる。
既に作家デビューしているだけあって、筆力には安定感があり、実に巧みなストーリーテリングぶりを発揮している。人間たちの動きそのものがドラマであり、戦後すぐから始まって、本書の現在形も昭和36年というたまらなくレトロな時代に綴られる。
まるで松本清張のような味わいを今、この現代に読めるというだけでも、一読の価値あり。おそらく、年末のベスト・ミステリ・リストの目玉になってゆくだけの作品であろう。
戦後の苦しみの上に、それから遠い平成の今が立っているのだ、ということを改めて思い出させてくれるとともに、人間の営為は時代が変わろうとも、いささかも進歩がなく愚かであり、一方で無償の愛というものも永遠に変わりようがない、そんな裏と表とをひらひらと返してみせた、実に質の高い作品である。
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途中で誰それの紹介で云々の下りで、半ば理解するのを放棄してしまったダメ読者です。すみません。
昭和21年、ある誘拐事件で誘拐された子どもは帰ってこなかった。誘拐された子どものその後と、事件を追う警察官たちの物語。誘拐事件があった昭和21年の描写はリアルなのに、舞台となる昭和36年の描写がイマイチ。また、競い合うように事件を追う警官2組のそれぞれの特徴が希薄。結局どっちがどっちだか、という感じ。
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終戦後の混乱時に誘拐事件が発生。
15年後に殺人事件がおこり、誘拐事件への関与が疑われる。
場面展開が多く、それはいいんだけど、
偶然性が高いのと、何か読みづらかった印象が残った。
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戦後の混乱期に起きた『児童誘拐』の話をさかのぼっていく話。
誰が何処で絡んでいるのかちょっとよく判らないかな?
話の内容的には面白いと思うけど、展開上『何故この人が?』と思う場面もある。
主人公なのに、主人公らしくない存在感とか…
刑事が主役なのか、誘拐された元児童が主役なのか、彼女が主役なのか?
それも込みで『江戸川乱歩章受賞作品』なのかしら?
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新聞の書評にも何度も取り上げられ、すごく面白そうな雰囲気を醸し出しているこの本。最初はドキドキしながら読み始めたけれど、物語が進むにしたがって、どんどん面白くなくなっていく・・。過去の誘拐事件、現在起こった殺人事件、母親の足跡を辿る青年の三つの話が繋がり出す前のほうが楽しんで読めたように思う。まず、展開がグダグダ!!盛り上がる箇所もないし、どこに焦点を置いているのかもボヤけすぎて、締まりがない。しかも、登場人物に魅力が全くなく、誰が誰だ意識して読まないと覚えられないくらいに、競い合う刑事たちに個性が全くない。でも覚えておかなくても特に支障もなく読み進められるっていう・・。犯人に意外性もない。挙句の果てに、警察たち大丈夫かよっていう偶然ばかりに頼った捜査の進め方・・。あと、セールスポイントの1つとなっている時代背景の描写も、昭和21年の様子は楽しかったけれど、「今」である昭和36年にはそれほど魅力を感じず。
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「昨日の晩,きみはこう言ったな,お袋が亡くなる前に,何があったのかと」
「ええ,言ったわ」
「六月十日,お袋の容態が急変したあの日だ」
「何があったの」
「俺を真っ暗闇に放り出したまま,それから十五日後に一人で逝ってしまったんだ」
「真っ暗闇——」
幸子が目を見開いた。
良雄はその目を見つめる。
「そうだよ。あのとき,きみが病室から飛び出していって,ほんの一瞬だけ,俺はお袋と二人きりになっただろう。そのとき,お袋が濁ったようなぼやけた目で俺を見ながら,かすれた声でいったんだ,《おまえは,ほんとうの息子じゃないよ。私が誘拐——》と」
(本文p.120)
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面白くはなかった。戦後の闇市の描写とかはえらく、細かくよく書かれているけど、ストーリーはいまいち。ということで、星二つとなりました。
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江戸川乱歩賞受賞作品ということで読んでみました。
最初は全然読む気なかったけど。
んー。内容的には面白かったけど、納得できない点が多々。
流れはよかったと思うし、最後まで読むのに飽きはしなかったかな。
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主人公が母親の遺言により、自分が実の子供でない事を知ります。しかも誘拐児…。
悩んだ結果。最終的に、主人公が血が繋がっていなくても母親に対して想いを馳せるのは良い感じのエンディングに仕上がってるな〜と思いました。
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犯人が誰なのかが気になって最後まで読んだケド
読むのに時間がかかった。
おもしろくて引き込まれるってのがなかったからかなぁ。。。