投稿元:
レビューを見る
上手に書いて・描いている〜健康なおとなの体には250gの塩が含まれ消費されているので常に補う必要がある。野生の動物を食べている分には血肉に塩分が含まれているので新たに嘗める必要がなかったが,農耕で得られる植物食料からは補われないので,塩を生産する必要が生まれた。家畜は人の持つ塩に引きつけられたものであるし,道も獣道が発展したものだ。塩は食品の保存・加工にも欠くことはできないので,塩を手に入れた中国の皇帝はその販売権を独占して権力を確保し,ローマでは撒いて人々の人気を集めた。塩に税を課すことで政権を維持した時代や地域もある〜なるほど,塩から見た歴史というのは面白いし,絵を付けることで納得が深くなる。BLとはbetter libraryの略らしいが,初めて見た。BC250頃中国四川で地下の塩水を汲み上げて塩を造っていたが,爆発事故が頻発した。このガスを竹筒で引いて製塩の為に用いたのがAD100頃。岩塩ドームを20m掘って出てきた石油を利用し始めたのが1859年。合衆国のエリー運河は内陸に塩を運搬するために造られたものであり,ガンジーはイギリスが塩で植民地支配していることを人々に知らせるため「塩の行進」を行った。ローマがオスティアとの街道を開いたのは製塩所と町を繋ぐためで,その道はサラリア街道。サラリーもソルジャーもサルというラテン語から来ている。ザルツブルクは「塩の町」という意味。エジプトでミイラを作ったのも干上がった湖から簡単に塩がとれたため
投稿元:
レビューを見る
人間の歴史を、「塩」を中心にして読み明かす絵本。生物には塩が必要だという話からガンジーの塩の行進や現代人の生活まで、非常にわかりやすく説明している。子供にもわかりやすいような説明だったと思うし、大人にとっても読み応えがあって非常に面白い。
「サラリー」や「ソルジャー」は、報酬として塩をもらうというローマ時代の制度から来た言葉と書いてあり驚いた。
投稿元:
レビューを見る
「塩」を歴史面からとらえたている。児童書だが、大人の知的好奇心も充分に満たすことができる良書だと思います。
投稿元:
レビューを見る
塩の採掘、貿易、政治を通して世界の歴史を知ることができる。
中国、古代ローマ、中央ヨーロッパ、アメリカ、そしてガンジーの抵抗運動にまで話はつながっていきます。
やっぱり歴史は面白いなあ。
そして、『人間が食べる石は、塩だけです。』という言葉に
思わず「そっか!」
投稿元:
レビューを見る
いきものが生きていくうえで、なくてはならない「塩」について、どのような歴史をたどってきたのか、わかりやすく解説された絵本。食の文化史とともに世界史も関連付けられているので読みやすい。
投稿元:
レビューを見る
塩の歴史が学べる本。
無くてはならない塩を巡って戦争までおきていたとは。
じっくりと読まないと1回では理解するのが難しいかな。
投稿元:
レビューを見る
最強の調味料、塩!
「給料(サラリー)」や「兵士(ソルジャー)」はローマ語の「塩(サル)」が語源。
投稿元:
レビューを見る
今では簡単に手に入る「塩」の世界史絵本。絵本の中で紹介されているヴィエリチカ岩塩坑の彫刻をいつか見に行ってみたい。
投稿元:
レビューを見る
小2の息子に読んでやったが、まだ内容的に難しかった。大人の目では、塩が古代よりいかに重要で権力と密接であったかとか、その後の流れとか概要としてはよくわかったが、お話としてはイマイチだった。
投稿元:
レビューを見る
人間だけでなく経済をも動かす鉱物、塩について詳しく綴られている大人向けの絵本です。
塩の作用や歴史や製造法・使用法等が、素敵な絵と共に解説されています。
塩は大変高価なものでしたが、今では当たり前のようにあります。
塩が貴重であることを改めて教えてくれる一冊。
投稿元:
レビューを見る
塩から世界の歴史を見る。見開きで1つの出来事を取り上げる絵本形式なので、分かりやすい。
食べ物こそ、何にも、何よりも、人類史に影響してきたことを改めて気づかされる。
日本がかすりもしないことや、塩といえば岩塩、そして掘削に繋がるという発想はなかったので、やはり日本はある意味特殊なのか…、とも感慨深かった。
投稿元:
レビューを見る
「塩」をテーマに世界の歴史を見てみよう!
今では、どこの家にもある「塩」。しかし、この塩は、長い間多くの人々をひきつけ、経済を左右し、いくつもの戦争や革命を引き起こしてきた。つまり、塩が世界の歴史を作ってきたのだ。「塩」をテーマに、世界の歴史をわかりやすくえがいた絵本。
「人間がはじめて塩を見つけたのは、塩分の高い湖が干上がったところでした。」
「つぎに塩をふりかけるときには、思い出してみてください。わたしたちは、塩がなければ生きていけないことを。そして、あなたが手にしているその石が、長いあいだ世界の歴史をつくってきたのだということを。」
ーーーーーーー
塩から見た世界の歴史。塩の入手法や需要、具体的な使用法、政治経済との関わりが、わかりやすくまとめられている。塩を制する国が経済や戦争を制するといっていいくらい、塩が人間にとって重要なものだったということを初めて知った。『干したから』や『エジプトのミイラ』など、最近読んだ絵本とも関わるテーマ。「腐らせないようにする」「長持ちさせる」ということの需要があって、昔は「塩」が、そのための決定的な存在だったんだな。
「塩が世界をどう動かしてきたか」というテーマで緻密に調べまとめられた、調べ学習の見本のような本。
投稿元:
レビューを見る
〇人の歴史において“塩”の重要性に気付かされる
時代や地域により、様々に利用されていた
〇ソルトロード
〇“採掘”はもともと塩のことをさしていた
〇絵物語、歴史絵本として
◎現在は塩はどこにでもあるが、かつては貴重な品物だった。時に争い、危険をおかして採掘し、密輸にも手をそめる。
「塩」をテーマに世界の歴史をみていく
・NaCl 塩化 ナトリウム …安定している
Na+…変化を起こしやすく簡単に発火する金属
cl- …猛毒を発する気体
・人(動物)が食べる唯一の石
呼吸や消化に必要
健康なおとなの体には250グラム含む
・塩をつくるには
天然…地表にある乾いた塩の層、海水、地下のかん水、岩塩
・動物がなめる場所…塩なめ場
・中国…地下のかん水をくむ。
健康被害、爆発。←龍のしわざ?←天然ガス(世界最古?)
・アメリカ、ポーランドなど…岩塩
・文明は塩と
野生動物を塩でつって飼い慣らすのに利用
・塩による貯蔵
発酵など保存食
・塩の貯蔵量が権力に直結、刊行当時はメリカが世界一
・塩が支えた王朝
古代中国(唐)政府のみ塩の売買が出来た
※醤油
・食事にもミイラにも
ラクダが運搬する
・おいしいハム
・ザルツブルク(塩の町の意)
豚モモの塩漬け
※塩漬けの炭鉱夫
・塩が築いたローマ帝国
「塩の道」
中国皇帝とは反対に塩で人気をとった
給料(サラリー)、兵士(ソルジャー)は“塩(サル)”というローマのことばから
・大航海時代
ジェノバvs ヴェニス 地中海塩バトル
ヴェニスの商人…マルコ・ポーロなど。陸路を塩漬けの肉を食べながら
ポルトガル:バルトロメウ・ディアス
←アフリカ最南端の岬を越えてインド洋へ
大航海時代の始まり
クリストファー・コロンブス、ジョン・カボット→新世界へ
←塩漬けのタラや毛皮の貿易
イギリス・オランダ・北欧
塩漬けタラと塩漬けニシンをヨーロッパに輸出
←塩がない!南ヨーロッパの海でとれる塩の貿易
ドイツ貿易組合…ハンザ同盟
※裁判までに亡くなった囚人は塩漬けにされた
・塩と自由と
国内でお金を得るために、権力者は塩の税金をあげようとした
←老若男女関わらず密輸の横行
※ネフ(高価な塩入れ)
・北アメリカの弱み
アメリカ旧文明との塩の取引、文明が滅び取引する力を失った
植民地支配の中で、製塩所を運営するものも。
独立運動が始まると、イギリスから塩が入らなくなった
独立戦争後、塩を運ぶためにエリー運河が作られる
※アメリカの道路
一見、無計画に作られましているように見えるが、野生動物たちの塩を求めて移動した道を利用している
・塩と科学
缶詰の発明、塩漬けの食べ物の需要が減る
冷凍食品の発明
科学者…塩は塩素とナトリウムの2つの元素
←新しい産業・漂白���、薬品、火薬、飲み物
※ケチャップの発明
…ケチャップは元々いろんな種類
トマトケチャップは塩と薄切りにしたトマト(ラブアップル)を重ね、ひと晩寝かせる。かき混ぜてからベルメタルの鍋で30分煮てナツメグとオールスパイスを投入。冷めたらエシャロットのみじん切りを加えてから瓶詰めする
・塩の行進
ガンジー、インド独立のための抵抗運動の始まり
・塩から石油へ
岩塩ドームを掘ることで石油を掘り当てる
…岩塩ドームに閉じこめられた太古の生物が、石油やガスに変化する
←地質学者の仮説は覆された
採掘は塩から石油を指すようになった
塩はさまざまな場所に層をなしていることがわかった
☆塩から見た世界史年表
投稿元:
レビューを見る
669
「人間が生きていくために、塩はなくてはならないものだ。多むかしから、人間は自然のなかの塩を利用してきた。食べ物の保存に使い、ミイラづくりにも使った。時には歴史も動かした。」
(『キラキラ子どもブックトーク』玉川大学出版部より紹介)
投稿元:
レビューを見る
図書館本。古代エジプトからガンジーの「塩の行進」まで、塩の世界史。7歳には難しい、が食らいついて読んではいた。