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副題−はじめて「宇宙」を見た男・・・創元社がねえ・へぇだね〜フィレンツェ出身の貧乏貴族のガリレオはヴェネツィアで大学教授の職を得るが,アリストテレス学に満足できず,船大工の職人の許へ通い,貴族の家庭教師をひいき受ける忙しい日々を送っていた。ある日,オランダから届いた望遠鏡という玩具を手に取り,自作を思い立つが,それは家計を考慮してのことだった。凸レンズに凹レンズを組み合わせ,7倍・10倍のものを造り上げたガリレオは夜空にそれを向ける。月の表面を監察し,木星の衛星を発見し,コペルニクスの説が正しいことを確信し,故郷フィレンツェに帰るが,宗教論争に巻き込まれ,異端審問に掛けられても仮説としての地動説を展開し,秘密出版で力学の本を出版する〜ホーキングが何故,望遠鏡をキーとなるアイテムにしたかが解る。実際に目に入れなければ理解しにくい事ってあるからなあ・・・見れるモノって限られているし。アインシュタインがガリレオについて述べている部分が一番気になった。彼をヒーローとして見てみたくなるが,実際に木星の衛星を発見したなら,ケプラーの着想を実証する計算をすべきだった・・と厳しい.「それでも地球は動いている」とは語らせていない(まあ小説じゃないから)