投稿元:
レビューを見る
▼『虐殺器官』『ハーモニー』『愚行録』『告白』と、手ごわいな鬱小説を読破し続け、頑健な私の心もいつしか病んできたところに、一服の清涼剤、短編『檸檬』を齧った。2chのAAで言うところの「バーボンハウス」とか「お茶ここにおいておきますね」みたいな話なんだけど、この数ページで一気にMPが半分ほど回復したよ。私のやさしさ袋が超復活!
▼猫の耳をかじる短編がかわゆうてかわゆうて、またMPがぐぐっと回復。何でこんなに心地よいの?
▼好きなものは時間をかけて読むのがジャスティス。だけど半年はかけすぎじゃないのか? なんて。
▼半分程度まで読了。副題・「梶井基次郎とお散歩倶楽部」。つい崖の上から部屋を覗いちゃったら博愛に目覚めた『ある崖上の感情』、歩いていたら変なものを見た『泥寧』、なんか崖を滑っちゃったことを誰かに話したいよ『路上』などなど、別段オチはないけど「あるかも」な、妙な実体験のある話。
投稿元:
レビューを見る
この表紙の「檸檬」の一場面はやはり際立った情景の為か色々な装丁がされてますが、僕はこのちくまの装丁が一番好きです。
梶井基次郎は日本の純文学の到達点だと思う。これ以降に刊行された純文作品は全て亜種のようなものでしかない。
と乱暴な考えながら個人的にそう思っているのですが、過言ではないくらいの完成された文体とリズムを持っています。
しかも大学に入って間もなく発表した最初期の、しかもしかも非常に短く纏められた「檸檬」という作品でそれをやってのけています。
CDを買ったら必ずカップリングから聴いてしまうような僕ですが、それでもこの「檸檬」がやはり最高傑作と言わざるを得ません。
八百屋で檸檬を購入し、京都の街をフラフラした後、丸善に入って美術書などをバラバラに積んだ上に檸檬を配置し、「カーン」
・・・というたったこれだけのお話ですが、騙されたと思って読んでみて下さい。
投稿元:
レビューを見る
『檸檬』と『城のある町にて』を目当てに読みました。
とくに檸檬は不思議な感じ。檸檬を爆弾に見立てて・・・幻想小説・・・なのかな?
風景を見る小説。
投稿元:
レビューを見る
読んだのはかれこれ7年前。
梶井基次郎の魅力は色だと思う。
レモンのはっとするようなレモン色。
様々な色のガラス棒が落下する万華鏡のような煌めき。
そうした色が鮮やかに目の前に広がる。
投稿元:
レビューを見る
『檸檬』を読みたくて、借りた。
この人は、一つのものを観察して描写するのが得意なんだな。
少し、文語体で読みにくさはあったけど、こんな昔に短編作品集があったことにちょっと感動した。
投稿元:
レビューを見る
檸檬に引き続き「愛撫」を読んだ。
猫の耳を切符切りで切ったら?とかねこの爪を全部切ったら、猫は楽しみがなくなって狂っちゃうんじゃないの?どうなるの?とかいろいろ空想する短い話。
投稿元:
レビューを見る
檸檬。
昔は,レモンに対してどういう印象があったのだろう。
古いながらに名残惜しい感じがする文章だ。
檸檬を見て、レモンだと分かる人は読むとよい。
投稿元:
レビューを見る
ああ、こんなふうに人間のこころを書ける人がいるのか、そうか
「のんきな患者」なんて、もう、極まっている
投稿元:
レビューを見る
檸檬 / 鼠 / 栗鼠は篭にはいっている / 器楽的幻覚 / 愛撫 / 桜の樹の下には / 闇の絵巻 / 交尾 / Kの昇天 / ある崖上の感情 / 母親 断片 / 奎吉 / 大蒜 / 夕凪橋の狸 / 城のある町にて / 泥濘 / 路上 / 橡の花 / 過古 / 雪後 / ある心の風景 / 冬の日 / 温泉 抄 / 蒼穹 / 筧の話 / 冬の蝿 / のんきな患者 / 手紙 より
投稿元:
レビューを見る
言葉にできないようなかすかな感情・感覚を見事に表現しててすごいと思った。
好きな話とポイントは
・檸檬
→かすかな感情の表現が素晴らしい。
・栗鼠は籠にはいっている
→ユーモアの表現がツボ。
・闇の絵巻
→闇を生き物のように感じた
・母親
→”しずしず”が好き
・泥濘
→影が自分という感覚の表現が秀逸
・ある心の風景
→見ることについての考察が好き
・蒼穹
→虚無と自分との境目がわからなくなっていく表現が秀逸
・筧の話
→どこかの森の中に自分の意識が吸い込まれていく
投稿元:
レビューを見る
自分が普段ダラダラ思い浮かべている事を、すっぱ抜かれたようで驚きました。不思議な感覚です。
作品と現実の感覚を超えそうな著者‥
投稿元:
レビューを見る
描写が抽象的なのかな全部難しくてよく分からんかった文字だけ追って頭から抜けていってしまった
詩を読んでるみたいな感じ
もう少し歳とってからまた読みたいかも...
『檸檬』は高校生の時に読んだ印象は琥珀色みたいな甘い気だるい感じだったんだけど今回読んでみたら全然違って生々しくて灰色がかった解像度の荒い情景が浮かんだ
この感想も抽象的でよく分からん
投稿元:
レビューを見る
「檸檬」★★
「鼠」★★
「栗鼠は籠にはいっている」ようつべ
「器楽的幻覚」★★★
「愛撫」★★★
「桜の樹の下には」★★★
「闇の絵巻」ようつべ
「交尾」ようつべ
「Kの昇天」ようつべ
「ある崖上の感情」ようつべ
「母親」★★★
「奎吉」ようつべ
「大蒜」ようつべ
「夕凪橋の狸」ようつべ
「城のある町にて」キンドル
「泥濘」キンドル
「路上」ようつべ
「橡の花」ようつべ
「過古」ようつべ
「雪後」ようつべ
「ある心の風景」★★
「冬の日」キンドル
「温泉抄」ようつべ
「蒼穹」ようつべ
「筧の話」キンドル
「冬の蠅」ようつべ
「のんきな患者」★★
「手紙より」