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「典型的クローズド・サークル」もの……一応最後までは。
雪に鎖された山荘に閉じ込められ、外界とつながるロープウェーは壊れ、そして宿泊客が一人ひとり消えてゆく……という設定は最後まで堅持される。
しかし、宿泊客の持っているケータイはばっちりつながるし、なんとなくサスペンス味が少ない点が、肩透かしのようにも思える。
それが作者の仕掛けでもあったのだけど。
ケータイがつながるという点が、クローズドサークルの内部よりも外部にサスペンス的展開を発生させているのが面白い。
トリックや動機などは、ちょっと(いや、かなりか)現実味に欠けるところがあるか。
このサプライズのためには仕方がなかったんだろうけど。
この文体も、サスペンスを産まれさせるには軽過ぎるという印象がぬぐえなかった。
でも、これだけ典型的パターンを透かした展開は素晴らしいと思った。
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雪の山荘、クローズドサークル、ミッシングリンク、とミステリ好きの大好物が揃っております。しかし、良い意味でオーソドックスなミステリではなかったですね。クローズドサークルにも外側が存在するというのは、当たり前のようでいて盲点でした。なるほどー。
○○がなかったわりにはやや辛い真相でしたが。この結末は重苦しくなく、むしろ爽やかでした。そしてこのタイトルの意味! これには思わず吹き出してしまったのでした。いやー、風情のあるタイトルだと思ったんですけど。そういうことでしたか。
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このホテル、なにかがおかしい招待客が消えていく……
雪深い山間の一軒のホテルで女たちに狂気が忍び寄る。本格ミステリの名手が仕掛ける壮大なトリック――
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既視感のあるプロローグ
第一章 ある都市の屋根の下で
第二章 招かれた彼女たち・招かれざる彼女
第三章 七番目の客または新島ともかの憂鬱
第四章 6+1イコールやっぱり6
第五章 消えゆく宿泊客と増えゆく訪問者
第六章 新島ともかの出現もしくは消失
第七章 彼らは雪の迷宮へ
第八章 彼女らは雪の迷宮に
あとがき――あるいは好事家のためのノート
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松尾たいこ氏の装画を見て、物語の世界にはいった。読み終えたときには、装画にまったく別の世界が見えた。物語自体も同様である。プロローグで描かれた切迫した事態が、読者に否応なくこれから起こることを想わせ、緊張を強いる。そして、閉ざされた雪の山荘では予想通りの展開が待っているのである。だが、最終章でデジャヴのように描かれる場面は、プロローグのそれと同じ場面であっても、まったく別の見られ方をすることになるのである。なんと大掛かりなトリックだろう。弁護士でありながら、探偵役で登場する森江春策と、雪の山荘の招待客のひとりになった秘書の新島ともかの関係、そして森江の飼い犬、ゴールデンレトリバーの金獅子の陰ながらの活躍も興味深い。
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このホテル、なにかがおかしい招待客が消えていく……
雪深い山間の一軒のホテルで女たちに狂気が忍び寄る。本格ミステリの名手が仕掛ける壮大なトリック――
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森江春策の事件簿シリーズ
芦辺拓はアンソロジーくらいなら読んだことあると思ったが、そんなことはなかった
で作品の方はまあタイトルから色々分かりますね
ミステリ要素は多くうまく回っていて結構楽しみながら読めました。
最後は強引すぎだなと感じました。まあ筆者の狙いでもあるが……
途中途中に挟まれるクローズド・サークルについての考え方はなかなか
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雪の山荘、クローズドサークル。なんて魅力的な設定。ですがちょっと物足りなさを感じてしまった。
トリックは壮大ですね(^_^;)
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読了後、なんだなんだ、いやに登場人物が多くて読みにくい小説だったなぁ、どうも盛り上がりに欠けてたなぁ、と思いながらネットのレビューを覗いてみたら、わたしと同じような感想のカスタマーレビューがたくさんありました。やっぱそう思うよねぇ・・。
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クローズドサークルなのに怖くない
1章は登場人物の説明だけで非常に単調でつまらない
アイディアやトリックは悪くなく(まあ突っ込みどころはあるが…)、不必要に多い登場人物でかつ個性がないところが作品全体を色褪せたものにしている
折角部屋割り図も描いてあるんだから何か仕掛けを作っても良かったのでは…??
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雪深い谷庭にある山荘に招かれたのは、年齢も職業も違う六人の女たち。
従業員も他の客もおらず困惑する六人の前に七番目の客を名乗る不審な女が出現。
その直後から一人ずつ女性の姿が消え…。
これは連続殺人なのか?
一方、弁護士兼名探偵の森江春策は巻き込まれた助手・新島ともかの救助に向かう。
壮大なトリックを仕掛けた現代版クローズド・サークルミステリー。
(アマゾンより引用)
なかなか面白かったけど、果たしてその密室トリックはホントにバレないだろうか??
いくら何でも気づきそうな気がするけどなぁ…
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雪の山荘に閉じ込められた「新島ともかパート」と東京の事務所にいる「森江春策パート」が並行していくのですが、携帯電話が舞台設定をぶち壊していますし、森江春策パートから真相へアプローチしていくので、疑心暗鬼になりながらも真相に辿り着く、というクローズド・サークルならではの面白味はあまりありません。
トリックも大掛かりな割には犯人は何がしたかったのかよく分からず中途半端な印象です。
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雪山の山荘に招待された女性6人、一人ひとりが消えていく…。
掴みというか設定は良いのだけど、そこに行くまでが長い長い。既に半分過ぎてやっと”それ”が起きる。しかもその後の展開もまだるっこしい。そもそもキャラが主人公も含めて全く魅力ない。犬の主観なんて全く不要。無駄な描写や面白くもないドタバタのような設定にもしらけるだけ。
オチも想像がつくし、トリックの山荘が二つあったというのもあまりにも説得力がなさすぎる。意外性としては悪くないのだけど、であればその落ちに向けてもう少し枝葉を刈り込んでしっかり描けばいいのに。
そもそも犯人は復讐したかったのは分かるとして、なんでそんな面倒臭いことをするわけ?一所に集めた時点で毒でも盛るなり、睡眠ガスではなく毒ガスでも散布すればいいんじゃない?
本格物は突き詰めていけば机上の理論になるのは分かるが、それをいかに小説世界の中では論理的に構築するかがポイントなのに、そこが突っ込みどころが満載では…。
どうもこの作者とは合わないのかなぁ。
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本シリーズは初めて。以前の作品を手にする機会はなく、ただなんとなく手に取ったという感じ。シリーズものは登場人物の背景を知らないと、場合によっては読み切れないところがでてくるので悩ましかったのだが、そのときはそのときだと思うことに。
印象としてはけっこう読みやすい。他の著作も読んでみないとわからないけど、こういう書き方をする作者だとすれば結構好みのタイプなんだと思う。中身としては、大きな伏線はあまりなくて、謎を解くというよりかは動機メイン。トリックについては、うーむ、犯人の行動とかリアリティとかを考えると評価が分かれるところだろうか。でもとりあえずはもう少し読んでみる必要があるかなあ。星4つはちょっと甘め。