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私にとって、「無痛」に続く久坂部作品2作目。
「無痛」は医師のエゴがどうしても受け入れられず、この作品も読むかどうか迷ったけど、今回は主人公を医療系のフリーライターに設定しているせいか、「無痛」よりも視点の偏りを感じなかった。
たまたまテーマも「DIC(播種性血管内凝固症候群)」で、知識もあったことから、非常に読み易く、個人的には医療ミステリーとしては合格点だけど、何の知識もないで読むと、ちょっと難しいかも・・・
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久坂部羊さんの小説は、彼の医師としての知識と経験によるところが大きいのだと思いますが、医療小説ながら非常にリアリティーをもって読めるところが好きです。『廃用身』や『破裂』、『無痛』もよかったですが、本作は医者の良心とは何かというところにメスを入れており、素人ながら考えさせられる内容でした。ストーリーとしてはエンディングが何だかもやっとした感じではありましたが・・。
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大まけにまけて星2個。
久坂部氏の作品を読んだのは初めてですが、物語は面白いのに最後が尻切れトンボ。
Lastは『読者に任せる』的なカンジなのでしょうか?
そうしたら本当にもったいない。
コレ、最後まで書いて下さいよ。それとも続編に続くんですか?
石を投げたら その後も気になる じゃないですか。
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医療ミスを扱った小説。
ひたすら隠そうとする医者たち、暴こうとするテレビクルー
掘り下げようと取材に走る医療ライター
この作家さんはお医者様だそうです
読みやすく無駄のない文章で、一気に引き込まれて読んじゃいました。
ぶったぎったようなラストも後をひいていいのかも
面白かった!
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60点。
途中まではハラハラしながら読んでいたけど、
最後の方で色々収集がつかなくて残念だった。
ムダに登場人物が多かった気がするし、テーマが絞りきれてないカンジがした。
(読了日:2009/05/05)
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題名から察する内容ではあるが、意図的に波紋を広げただけで終わらせたのだろうか?最後は読者が考えろと。
医者と患者の関係が強者と弱者との指摘は重い。対等になる為には双方に努力が必要というのには頷けた。
強者と弱者の間には憎悪しかないというこの医師は医者になってはいけない。どうも問題提起だけで終わっていて読後感が良くない。
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罪のないもの以外は、他人の罪を批判する資格がないというのは、単なる、いえ、悪質な、口封じではないでしょうか。
お互い罪深いのだから、黙っておこうという事なかれ主義
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真っ正直なフリーライター(ここまで正直な人がいるかどうかは別として)が追いかける、謎の医師と患者たち。
これも精神をざわざわとかきたてるような神経戦で、この人何を考えてるんだろうという不安定な気持を
ずーっと最後まで持ち続ける感じが、すごくいい。
久しぶりにじっくりのめりこむ医療ミステリーを読みました。
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この筆者の作品は数作読んでいるが、その中でイマイチ。しいていえば、メディアの愚かなやり方が一番面白かったかも。三木がミス(?)を告白した理由も納得できない。
→2011・10・15 再読了
読み始め、「これ読んだことある」。が、他に読む本も無いのでそのまま読了。
感想は2年前と変わらない、かな。
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外科医・三木達志は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金支払いを申し出た。これに究極の誠意を感じたライター・菊川綾乃は取材に乗り出すが、「あれは殺人だった」との手紙が舞い込む。不倫、自殺、テレビでの医師を使った心理実験、墜落願望。現代人の闇をえがく医療ミステリー。
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命を預ける医者が医療ミスを隠蔽するのは怖い、許せない。しかし、医師でない我等も同様のことをやっていないだろうか。10.5.22
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登場人物の心情を深く掘り下げる事も無く、あっさり中途半端に描きすぎの様な気がした。最後は、バタバタ納得がいかない終わり方。
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医療ミスを題材にしたミステリー。
医療ミスを当事者である医師自らが告発し賠償金を支払ったというニュースを聞き訝しく思い取材を始める医療関係のフリーライターが主人公。
医者の三木がカコイイ。
セリフ抜粋
医療ミスは医師から患者への無意識の復讐なんです。医師と患者は常に敵対していますから。
医師はいくら治そうとしても治らない患者を無意識に憎み、同じく患者も病気をなおしてくれない医師を憎んでいます。患者は医師にとって手を煩わせるやっかいな存在であり医師は患者にとって頭を下げねばならない不快な存在です。そして最後には必ず両者がともに忌避する死に至る。
医師と患者は死という絶対の壁をはさんで永遠に敵対する宿命にあるのです。
強者が弱者に抱く殺意…医師が患者に、政治家が庶民に、母親が赤ん坊に…、それはすべての弱者が同じ強さで強者に殺意を抱いているからです。
間違いを許せない潔癖さを持つ三木医師は最善を尽くしても治せない(結果殺してしまうような)、最善を尽くしたのに責められる矛盾と葛藤している(???)
面白かったのが医師に対する心理実験。
我が身がかわいいのは当然で、責任+金+将来…を考えればいけないと思っても保身を計るのが真意。良心に勝るのが保身。
面白かった。ラストがちょっと物足りないけど…。
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医師兼作家として医療問題を投げかける作品を発表し続ける著者による、医療ミスをテーマにしたミステリー小説。医療ミスを自ら表明した医師の真意に迫ろうとする医療ライターが主人公。
以前読んだ「廃用身」の衝撃を再び期待したが、手当たり次第に事件が発生した結果、まとまりがつかなくなった感がある。エンタメ性を重視したために、無駄な事件と登場人物が多すぎるような・・・。
著者は、一般人が安易に使う言葉「医療ミス」がいかに複雑で多様なものであることを言いたかったのだろうけど、その説明と物語が絡み合っていない。
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宍村さんのラストかっこよすぎた。それに比べて、主人公にあまり魅力がなく、どこか中途半端。自分の仕事に対しても、夫に対しても。結局仕事は宍村さんにいいところ持っていかれてるし、夫のあやしい態度にも追及していない。でも、この本に書かれているいわゆるテーマ的なものは面白い。三木先生がいう、患者と医者の憎み合う関係とか、すごく興味深かったし、三木ではなく宍村さんで医療ミス隠蔽の本質に迫ろうとしているのも予想外だった。確かに患者は医者にパーフェクトを求めすぎているし、患者は医者の苦労をあまりわっていない。でも、命に関わることだからパーフェクトにしてほしいのもわかる。やっぱり、三木の考える医者と患者の関係の蟠りが、医療ミスに繋がるのかも。