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『ジャングル探偵ターザン』 エドガー・ライス・バロウズ
殺された子供のゴリラ、誘拐された母親。ターザンの追跡。
『死刑前夜』 ブレッド・ハリディ
死刑前夜、死刑囚が語る物語。自分を逮捕したレンジャーと自分の夢の物語。
『殺し屋』 ジョルジュ・シムノン
メグレ警部シリーズ。
強盗団を張り込むメグレ警部。そこにあらわれた民間からの協力者。そして殺害された女。復讐者。
『エメラルドの空』 エリック・アンブラー
迷宮入りした毒殺事件の捜査協力をするチサール博士。
『後ろは見るな』 フレドリック・ブラウン
『天外消失』 クレイトン・ロースン
グレート・マリーニ・シリーズ
電話ボックスから消えた男と発見された死体の謎。
『この手で人を殺してから』 アーサー・ウィリアムズ
『懐郷病のビュイック』 ジョン・D・マクドナルド
『ラヴディ氏の短い休暇』 イーヴリン・ウォー
『探偵作家は天国へいける』 C・B・ギルフォード
天国に行った探偵作家。自分の死因を知るために再び下界へ。大天使ガブリエルの推理。
『女か虎か』 フランク・R・ストックン
『白いカーペットのごほうび』 アル・ジェイムズ
飲み屋で出会った女の依頼。
『火星のダイヤモンンド』 ポール・アンダーソン
『最後で最高の密室』 スティーブン・バー
2009年2月11日購入
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読了。☆4.5点。
世界ミステリ全集の最終巻として発行された『37の短編』のうち読むのが難しくなった14編を収録した短編集。パズラーからハードボイルド、クライムストーリーにいたるさまざまな趣向の傑作がそろう。唯一にして最大の不満は「なんで37編全てを収録してくれなかったのかしら?」ということ。今回入らなかった残りの23編も一冊にまとめて刊行して欲しいよなぁ。←なので☆4・5点。
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がちがちの本格、という作品は少ないものの、どれも一級品だった。
個人的に三つ。
「死刑前夜」単純な話と思いきや、なかなか切れ味鋭いオチが待っていてびっくり。
「探偵作家は天国へ行ける」皮肉な展開とラストが良いね。
「最後で最高の密室」再読だったけど、この発想はやっぱり普通出てこない。
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アンソロジーはよいですねえ。
楽しみよいとこどり!みたいな。
多彩な味の作品が味わえておもしろかった。
あと、古いミステリって、要素がシンプルでいい。
現在では成立しないような感じが。
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1972年に早川書房より「世界ミステリ全集」が刊行された
その殆どが早川のポケットミステリから選ばれた作品である
第一巻「アガサ・クリスティー」 第二巻「E・S・ガードナー」
第三巻「エラリー・クイーン」と聞けば、その内容の濃さも解るであろう
全部で18巻あるが、未だファンには根強い人気がある
中でも18巻目は「37の短編」と銘打ち、収録作品も可なりなもので
当時、小学生だった私のような世代でも、一度は読んでみたい作品となっている
ただ、私の場合は幸いなことに
年長の従兄弟が、早川のポケットミステリを集めていたので
殆どの作品を読ませてもらった。
早川のポケットミステリが本棚にズラリと並ぶ壮観さは、素晴らしかった(笑)
その「世界ミステリ全集」の18巻目「37の短編」から
他で読めうる作品を省いた残り「14編」を収録し、今回新たに刊行したのが「天外消失」である。
久々に早川ポケットミステリを手にした(笑)
いつもブログで遊んでもらっておる人のサイトでこの情報を知り
速攻で本屋へ行ったが…売り切れておった。やっぱり、好きな人は多いと見える
その後、探しに探したが売り切れ状態の本屋ばかりで、結局諦めネットで購入した
「37編」のうちの…たった「14編」であるが…それでも読めるだけ嬉しい
ジャングル探偵ターザン (エドガー・ライス・バロウズ)
ERB(1875~1950)作品といえば「火星シリーズ」が、SFファンでは有名だが
彼の名を一番有名にした作品といえば「類人猿ターザン」なのだ
類人猿と一緒に生まれ育ったターザンは、ある日、類人猿の親友の妻が
他所者にさらわれてしまったことを知る。
道なきジャングルを親友と共に進み、さらわれた妻を捜しに行くターザン
果たして親友の妻を救うことが出来るのか?
死刑前夜 (ブレット・ハリディ)
ブレット・ハリディ(1904~1977)アメリカのハードボイルド作家である
赤毛の探偵マイケル・シェーンの生みの親として有名だが、知ってる人は居るかの
明日、死刑になるっという囚人に、新聞記者がインタビューをする
このお話、作者はまったく最初っからウソは一切書いていない
なのに読み手が勝手に想像し、最後にドンデン返しを食らうのである
久々にこういう手法にやられた(笑)
殺し屋 (ジョルジュ・シムノン)
ジョルジュ・シムノン(1903~1989)ジュール・メグレ警部シリーズが有名
身長180、体重100、パイプタバコと酒が好きなフランスのメグレ警部
「男の首」「黄色い犬」が好きだな~~
今回もメグレ警部のお話。スタンという強盗殺人の首領を捕まえようと奮闘する
今では思いっきり古典的な手法なのだが、あまりに古典的過ぎて、つい…(笑)
いいな。こういう推理小説って(ハハハハハハ)
エメラルド色の空 (エリック・アンブラー)
エリック・アンブラー(1909~1998)スパイ小説の大家である
「グリーン・サークル事件」を読んだ事があるが、今、読んでも遜色がない
東地中海の情勢を予測していたとしか思えない筆力に感動した
もう一歩の所で完全犯罪が成立しそうだったのに…
それを阻止したのはエメラルド色に描かれた空の絵であった
毒になる染料があるっと知ったのも、推理小説からだったな~(笑)
後ろを見るな (フレドリック・ブラウン)
フレドリック・ブラウン(1906~1972)SFのショト・ショートが好き
結構ハマって読んだハズなのだが…一つとしてタイトルが思い出せない(笑)
でも、絶対に面白いのだ(ハハハハ)
ああ、この手法も懐かしい(笑)決して自分じゃないっとは解っているのに
本作を読んでいるうちに…もしかしたら…自分の後ろに…とか思うアレ。
天外消失 (クレイトン・ロースン)
クレイトン・ロースン(1906~1971)推理小説家、アマチュア奇術師でもある
残念ながら彼の作品は読んではいない。今回、天外消失を読んでビックリした
面白かったので、彼の他の作品も読んでみたい
警察がマークしていたのに、電話ボックスに入った容疑者は消えてしまっていた
アマチュア奇術師らしいクレイトンの作品。
この手で人を殺してから (アーサー・ウイリアムズ)
アーサー・ウイリアムズ(1930~1997)ジョン・マイルズの別名だろうか?
彼に関しては全然解らん(笑)ヒッチコック作品の中に彼の作品があったような~
ちょいとグロな作品であった。小学生の頃、卵から雛を孵す実験をし…
しばらく卵が食えなくなった記憶が蘇ってしもうた(笑)
しかし…完全犯罪者ってのは、どうしても黙ってはいられないらしいの~
懐郷病のビュイック (ジョン・D・マクドナルド)
ジョン・D・マクドナルド(1916~1986)著作は、まったく読んでいないのだが
彼の本を原作に作られた1991年の映画「ケープ・フィアー」は怖かった(笑)
今の車ではありえないとも思うが…当時の車のラジオ短波はこんな感じだった
こんな所から…犯人逮捕に繋がるとは、エエ時代だったとも言える
ラヴデイ氏の短い休暇(イーヴリン・ウォー)
イーヴリン・ウォー(1903~1966)カトリック作家だとか…
残念だが、この人の他の作品も未読である
これは…面白かった(笑)実は多分こういう結末になるだろうな~と思ったのだが
それでも面白かった
殺人事件を起こし精神病院で監禁されていたラウデイ氏は、優しいエエ人じゃった
父親の見舞いに来ていた良家のお嬢さんが、そんなラウデイ氏にプレゼントとして
一日だけの外出を国に願い出た。
やっと許可が下りた一日だけの休暇をラウデイ氏はどう使うのか?ってな話である
探偵作家は天国へ行ける (C・B・ギルフォード)
C・B・ギルフォード(1920~)いや~この人も全然解らん(笑)
ヒッチコック作品に名前が出ておったが、お手上げである
推理小説を書いている人間が殺された。ほいで…天国でゴネる
「誰が自分を殺したのか知りたい」っと…で、時間を戻してもう一度…
殺された本人と一緒に読者は誰が犯人だか探るのだ。なかなか面白い作品であった
しか��…2回も殺されるのは私なら嫌だがの~~(笑)
女か虎か (フランク・R・ストックトン)
フランク・R・ストックトン(1834~1902)この作品はリドルストーリーとして
可なり有名。答えを出さずに読者に問うので物議をかもし出す(笑)
この手の作品は好き嫌いがハッキリと分かれると思う。
結局最後は読者が創造するしかないでの(笑)
最後を書かないで良い作品なら、誰でも書けるだろうと思うもんで
私は、あんまし好きな作品ではない
現代女性なら「虎」の方が多分…ウケると思う(ニヤリ)
白いカーペットの上のごほうび (アル・ジェイムズ)
アル・ジェイムズ(生年不明)この人も解らん(ハハハハハハ)
いや~。ノンビリした時代の良い作品だと思う(笑)
女が自分の肉体をエサに男を誘惑する。
ところが女の家にヒョイヒョイ付いていった男が見たものは…
締めが甘い気もするが、こういう時代だったのかもしれん
火星のダイヤモンド (ポール・アンダースン)
ポール・アンダースン(1926~2001)ハードなSF作家として知られているが
私は彼のファンタジーも好き。「折れた魔剣」は面白かった~
火星人の宝冠を地球人が博物館で展示するために借り受けた
その返却の時…その宝冠が忽然と消えてしまう
そこで事件の捜査に乗り出したのは、火星人の探偵であった(笑)
シャーロック・ホームズを彷彿させる火星人の探偵が、なんとも言えず楽しい
最後で最高の密室 (スティーヴン・バー)
スティーヴン・バー(生年不明)彼に関しても全然解らんの~~(ホホホホホ)
完全なる密室殺人のお話しである。さて…犯人はどうやって出たのか?(笑)
これは…あれだよな~。よくある話だが、トリックになってない(ハハハハハ)
あまりにも密室過ぎる設定だと、結局こうなるしかないだろうってな話であった
こうやって読んでみると、これらの小説は
日本の小説家たち…特に推理小説に多大な影響を与えておったんだの~っと思う
導入から流れ、そしてトリックまで、どこかで読んだことのある内容だった
時代から考えると、今回読んだ彼らの方が先駆者なんだろう
そう考えると推理小説も出尽くした感があるの
よって、トリックよりも人物に重点を置いた作品が多いのか…(笑)
先に書くほうが楽だけどの(ハハハハハ)
最近は科学捜査も進み、推理小説を書く人も色々と勉強せねば書けん
古き良き時代の小説は、頭を悩ますことなくスンナリと読めるので楽だの
それに安心して読めた(笑)
関心があればだが…面白かったので一読をオススメする(笑)
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質の高い娯楽作品(←ホメ言葉)が並ぶ。手に入りにくい短編を集めた、というわりに既読作品が多かったのが残念ではあるが、ヴァラエティ豊かで楽しいアンソロジーである。数少ない未読作品のひとつが、巻頭の「ジャングル探偵ターザン」。ターザンの名前くらいは当然聞いたことがあるが、読むのは初めてだ。というか、小説だったんだ、ターザン。よくこれをミステリに認定したと思う。何と言ったらいいのか…「異色作」か?
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[ 内容 ]
伝説の名アンソロジーが、ここに復活!
そんなはずはない。
汚職判事を尾行中の刑事たちは、片時も目を離さなかったのだ。
だが、何の変哲もない電話ボックスに入った判事は、そこから煙のように消え失せてしまった!
駆けつけた刑事たちの前には、ぶら下がったままの受話器だけが…世界ミステリ全集の最終巻として刊行された『37の短篇』は、古典風のパズラー作品から、ハードボイルド、クライムストーリーにいたるまで、傑作中の傑作を結集した画期的アンソロジーだった。
三十五年の時を経て、その精髄がここに復活。
密室不可能犯罪の極致ともいわれる、上記クレイトン・ロースンの「天外消失」をはじめ、ブレット・ハリデイの名作「死刑前夜」、メグレ警部登場のジョルジュ・シムノン「殺し屋」、スパイ小説の巨匠アンブラーの本格ミステリ「エメラルド色の空」など多士済々の十四篇を収録。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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〈世界ミステリ全集〉の最終巻『37の短篇』から14篇を収録した傑作アンソロジー第一弾。まさに傑作中の傑作揃い。既読作も多いものの何度読んでも楽しめる。ターザン物あり、密室物あり、リドルストーリーありと、幅広い品ぞろえも嬉しい。どれもこれもがお気に入り。
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短編ミステリの満漢全席や~!
いやぁ、満腹満腹。
「女か虎か」はやはり素晴らしい。
表題作もさることながら「死刑前夜」にはやられたよ。
ミステリの華やかなりし頃。
ため息が出るわ。
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探偵役がターザン、宇宙人、死人だったりと色んなシチュエーションが面白い。古い時代に書かれているのでトリック的には流石に甘いかな。
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粒ぞろいの名作選みたいなこと書いてあった割には面白いのが二三個しかないという酷いもの。「死刑前夜」「後ろを見るな」「女か虎か」ぐらいかねぇ面白いのは
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フレドリック・ブラウン「後ろを見るな」曽我四朗訳
アーサー・ウイリアムズ「この手で人を殺してから」都筑道夫訳 落ちはすぐわかるけど、雰囲気がとても好き
イーヴリン・ウォー「ラヴディ氏の短い休暇」これも落ちがすぐわかる。でも好き。
C.R.ギルフォード「探偵作家は天国へ行ける」宇野利康訳 最後のこれがダントツに良い。
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1950年代のミステリ作品を収録した短編集。驚いたのは、今読んでも古くささを感じさせないところ。翻訳が素晴らしいのだと思うが、変に引っ掛かるところもなく、純粋にミステリを楽しめた。すべての作品が面白いと言えるわけではないが、3分の一くらいは、自分の好みだった。他で読めない作品も多く、ミステリマニアを自称するなら必読なのかもしれない。
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天外消失を読む。
お、おお……確かにびっくりなんだが、なんというか、これ映像化しにくいネタだよね。いやでも映像化して欲しいというか、コントにして欲しいって言うか。なんだろうトリックより登場人物が濃い。
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有名どころから、そうでない何者?と思える人まで。
まず最初にターザンが出てくるのが興味深いです。
残念ながらターザンシリーズは未読ですが
あ、著者らしいな、とは思いましたね。
(ヒーローは勝つのだよ!!)
いわゆる完全犯罪ものが輝いているでしょうか。
むかつく女をとんでもない手段で殺す作品があります。
よくよく考えたら大変エグイし、その後の展開も
いい展開だけれども、その背景を考えたらエグイ。
でも考えた犯人はすごいよなぁ。
あとは結末が本中でつかない作品があります。
いわゆる読者裁量の作品ですね。
私は最悪のほうを想像しました。
物語からしても善意はあり得ない可能性のほうが大。
わかりづらい作品もあったけど嫌いでないね。