投稿元:
レビューを見る
チリの最果てに、両親と共にくらすパウロ。両親は、子どもを育ててはいるが愛してはいない。そこへランヘルが現れ、両親を殺害する。ただ、なぜかパウロを殺すことができない。二人の奇妙な同居の中で、ランヘルは生まれて初めて守るべきものがある幸せを感じ始める。そしてパウロもまた、愛される事を初めて知ったのだった。
罪とはなにか、そして、善と信じられているものの嘘臭さ。人が人に与えることのできるもの、奪うことのできるもの。
何度も何度も読み返し、涙を押さえることができない物語。
投稿元:
レビューを見る
荒れ果てた大地。生命の吐息のきこえぬところ。ひっそりと生きる家族がいた。そこへ、人の目を逃れるように、天使という名の男がやってきた。―やがて旅人は、口をつぐみ、窓の外を吹きすさぶ風の音に耳をすます。
投稿元:
レビューを見る
ここにレビューを書きました。
http://blog.goo.ne.jp/luar_28/e/0cbd4d186d2557772927dfb693732fcf
投稿元:
レビューを見る
作者はまだ30代のフランス人作家だったか。他人との出会いが人の行く末に決定的な影響を与え得る様を描いている。読ませる話。
投稿元:
レビューを見る
突然現れた男に,両親を殺された少年,そしてその殺人者と残された少年との奇妙な生活が始まる。血も涙もないと思っていた殺人者が,少年の心に揺り動かされていき,そして最後には・・・悔しさと悲しさで終わるかと思った物語りも最後には少しだけ救われたような気がした。罪を償うとはどういうことか・・・・考えさせられる一冊だった。
投稿元:
レビューを見る
●あらすじ●
チリの最南端。痩せた土地、吹きすさぶ風、荒れ果てた大地にひっそり建つ一軒の家。不毛の地にしがみつくように生きる夫婦と、一人息子・パオロのもとに、ある日、殺人者がやってきます。パオロの両親を何の躊躇いもなく殺したアンヘルという名のその殺人者は、殺し損ねたパオロと共にその家で生活を始めるのですが…。
●感想●
児童書です。
が、ぜひ大人も。
天使という名をもつ殺人者アンヘル、そして育った大地のように乾燥した少年パオロの、生まれたてみたいな魂に、胸がひりひりします。
人生には、自分の力だけではどうしようもないことがたくさんある。その理不尽な環境を甘受し、疑問にすら思えないこともある。
だけど、誰かと出会い、何かを知り、何かを受け入れ、変化することを恐れてはいけない。
変化によってもたらされるものが、どれだけ苦しくても辛くても、それでも、出会えてよかったと思える誰かに会うために、人間は生きているんであろうよ。
最後のあたりは、もう涙が止まりませんでした。
ただ、ひとつだけ。
タイトルと表紙が!残念です。
これはこれで素敵かとは思いますが、生徒はなかなか手に取らないかも…。
良い本であるだけに、とても惜しい。
こういう本こそ、生徒たちに読んでもらえたらいいのになぁ。
それ以外は、文句なしの★5つです!
投稿元:
レビューを見る
表紙に惹かれて購入。
どちらか一方だけが、ということではなくて、互いに与えたり与えられたり、預けたり預けられたり、生まれたり生んだりしながら、生きていくもの。
そう云うお話。
『ザ・ロード』に少し通じるものを感じた。
投稿元:
レビューを見る
ぞっとするほど興奮した。私は命の瞬きを見てしまったのだと思う。
パオロとアンヘルの関係は歪なものだったんだろう。とても美しく歪んでいた二人の絆に、内蔵を掻き回されるような悲しさを感じた。
最後に救いを見出すことが出来なかった私は、それほどまでにアンヘルの不器用さに魅せられてしまった。
パオロの未来と、アンヘルの未来。その二つが重ならなかったことが、救いだったのかもしれない。
それでも私は二人ともが幸せになればいいと思った。それが許されないことでも。
投稿元:
レビューを見る
http://blog.happyblossom.boo.jp/?search=%BB%A6%BF%CD%BC%D4%A4%CE%CE%DE
投稿元:
レビューを見る
児童書の方が むしろ大人が読む本より人生について考えさせる内容の本が多いのは。この本を中学生とか 読んでどう思うんだろう孤独とか
投稿元:
レビューを見る
Y.A.Booksとなっていますが、どちらかというと大人向けかなという感じがします。
ひとつひとつの出来事がとても意味深なので、いろいろと考えさせられます。
投稿元:
レビューを見る
荒れ果てた土地、荒れ果てた人の心、無垢な少年と孤独な殺人者のきずな。
かなり衝撃的な本だった。
ルイスの裏切りにはショックをうけたが、はがきの一件で、すがすがしくなった。
リカルドの一家の話も良かったが、アンヘルの精神と、パオロの土地の存在感が凄かった。
ひとに勧めることはないが、忘れられない一冊。
これ、児童書なのか?一般にすべきだよ。
投稿元:
レビューを見る
パオロが初めて絵や詩や音楽に出会って、驚き、心を動かされる様子はきらきらとまぶしいほど。
そんなに長い本ではないのに、長い年月の重さ、深さが描かれています。ムダな言葉がない。最初の2ページを読んで、これは絶対おもしろい本だ! と思いました。
投稿元:
レビューを見る
チリの最南端、荒れ果てた地に、3人家族が暮らすポロヴェルド農場はあった。
ある日、アンヘル・アレグリアという「天使」と「歓喜」という名をもつ殺人者がこの農場にやってきた。
夫妻を殺したが、残された子供パオロは殺さず、共にその場で暮らすことになった。一年後ルイスと名乗る旅人がやってきて、彼もまたその場で暮らすことに。パオロと出会ったことで安らぎを知ったアンヘル。逃げてきた男と、殺人者、そして子供がひとり。
季節が過ぎ、弱っていたヤギが死んで食べ物がなくなってきたので町へと向かったことから、彼らの心が変わっていく。
重い話ですね。とても悪い事をしたやつだから同情はできないが、なんだろう、この読後感は。
「お前に会った瞬間に俺は生まれたんだ」ってことばに込められてる。
投稿元:
レビューを見る
図書館でとても気になって借りてきた本。レビュー書かずに返してもうた。ギャア。うろ覚えになってしまうけど、とてもいい本でした。
舞台はチリのほぼ南端、プンタ・アレナス。天使と歓喜の名を持つ殺人者アンヘル・アレグリアと、彼に両親を殺された少年パオロの共同生活がはじまる。そこへ裕福な青年ルイスが加わる。ストーリーは心底うろおぼえです。でも超いい本だったよ! 信憑性ないな!
ストーリーは結構忘れているが、何を思ったかは少し覚えている。
少し前に読んだ『童話物語』に、「変われるってことはいつでも可能性があるってこと」的な言葉があった。どうしようもない凶悪な犯罪者だったアンヘルは、パオロに出会って変わることができた。
だけど、アンヘルが生まれ変わったなんて、誰も知ることはできなくて、あの結末をむかえてしまう。
人が人を裁いて、命を奪うっていうのはやっぱり重いことなんだな、と思った。
あときこりのじいさんの木材がアレになったくだりはズゴーンときた。