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(収録作品)死霊の如き歩くもの(三津田信三)/だから誰もいなくなった(園田修一郎)/かれ草の雪とけたれば(鏑木蓮)/聖アレキサンドラ寺院の惨劇(加賀美雅之)/ハンギング・ゲーム(石持浅海)/花散る夜に(光原百合)/時速四十キロの密室(東川篤哉)
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『死霊の如き歩くもの』 三津田信三
雪の中のアズマヤで殺害された被害者。残された足跡は乱れた被害者の物だけ。短い竹筒の謎。
『花散る夜に』
飲めば病気や怪我は治るがもっとも愛する人間の記憶をなくす薬。先代の妻をめとった弟の苦悩。
『時速四十キロの密室』
浮気調査で追跡中のトラックの中での殺人事件。走るトラックの中で殺害された被害者。
『ハンギング・ゲーム』 石持浅海
番匠シリーズ
テロリストの死刑執行。一度死刑を執行した人間は二度同じ死刑にはならない。
『聖アレキサンドラ寺院の惨劇』
革命直後のロシア。アレキサンドラ寺院で暮す難民たちを支配する男の死。
『かれ草の雪とけたれば』
宮沢賢治の推理。
『だから誰もいなくなった』
入植した惑星での殺人事件。8人の入植者の中でアンドロイドは誰か?
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既読の石持作品に負けず劣らず凄いラインナップ
加賀美作品は姉妹編を探さねば
一番すきなのは『花散る夜に』の世界観
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二階堂黎人さん編集のアンソロジー。
いつもは公募作品で創られるのですが、今回は集大成ということで出身作家さんの書き下ろし短編、プラス公募一席にて構成されています。
三津田信三「死霊の如き歩くもの」
刀城言耶シリーズの短編。言耶が学生のころに出遭った事件について。
なんというか、一歩間違えたらバカミス的なトリック。
そして相変わらず解りにくい屋敷。と思ったら見取り図がありました。よかったぁ。
ん~、この間読んだ短編集と同じようなもんかな。
光原百合「花散る夜に」
初めての作家さん。異世界が舞台でしたが、雰囲気いいですね~。
面白かったです。
東川篤哉「時速四十キロの密室」
久しぶりの東川さん。烏賊川市シリーズです。
相変わらずのトリッカーぶり。ありえないけど、楽しめました。
石持浅海「ハンギング・ゲーム」
こちらも異世界を舞台にした、死刑囚を奪還したいグループと死刑を執行する側との攻防。
石持さん、久しぶりでしたが、前ほど苦手意識はなくなったかな。
加賀美雅之「聖アレキサンドラ寺院の惨劇」
こちらも久しぶり。相変わらず「古い」雰囲気でした。
トリックはかなりムリムリ感ありました。
鏑木蓮「かれ草の雪とけたれば」
宮沢賢治を探偵役とした短編。これもよかったです。
が、トリックはちと?
園田修一郎「だから誰もいなくなった」
応募作の一席なんで、初ですね。
こちらも近未来を舞台にしたお話。謎解きが複雑すぎて、置いてけぼり感がありました。
え~と、どれもトリックのためのトリック、そのための舞台装置という印象がとても強く、ここでしかありえないトリック、というのばかりでイマイチだったかなぁ。
三津田さんと東川さんが読みたかったので、そこは満足でした。
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本格推理というのは、事件、トリック、謎解き、探偵役の揃ったミステリを指すようなのだが、この本自体は「本格推理」出身の作家+選考作1本ということでテーマを絞っていないようで、本格推理っぽい!という作品は少ない。それっぽいものも、状況描写がいまいちなのか建物等の構造の想像がつきにくく読みづらかった。
石持浅見の作品は、第一話収録作。