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元ホンダF1エンジン設計者の書いた本。
著者の田口英治氏は、この本によると第1期と第2期のF1活動にギヤボックスやエンジンの設計者として関わり、第3期開始直前に定年退職(3か月ほど早期だったようだが)した後、スイスのザウバー(後藤治さんのところ)を経て、イギリスのリカルド社に籍を置いている。現在71歳。
主にホンダF1での体験が描かれている。
1967年のホンダF1の2勝目に関わり、その後1982年あたりからF1エンジンへ復帰。
第2期の終わりまでずっと関わっていた人物。
1991年のベルギーGPに投入された可変吸気管長の設計者であり、その裏話も。
現場で追加で部品をつけたくなったが、ピットでは作れない。
マクラーレンのロン・デニスが「タグチさん、今ここで図面描けるか?」と問いかけ、30分で図面を描くと、その場でイギリスのマクラーレンファクトリーにFAXし、翌日プライベートジェットで部品が運ばれてきたという。
レースで勝つためにそこまでやるロン・デニスにビックリした話など。
挿絵として出てくる本人の手書きの絵がいかにも設計者らしい。