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(2009/4/5読了)『司法の民主化とは、世論調査の結果のような民意を裁判に反映させることではない』「『裁判では、世間の空気を読みながら判断してはいけない』『裁判員が「市民感覚」を発揮すべきは、事実認定においてであって、「市民感情」によって量刑を決めることではない』等々、殺人事件に対する「市民感情」によって死刑を論じるような愚を裁判に持ち込むのは間違いである、ということを語るの書。
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[ 内容 ]
ついに始まる裁判員制度。
国民の大半は、できれば選ばれたくないし、自分にはきっと回ってこないと思っているが、一生のうちで裁判員に選ばれる確率は約六五人に一人と案外高い。
しかも一般人が死刑判決まで下せる制度は世界中で日本だけ。
選ばれて法壇に着けば責任は重大である。
本書では、裁判の歴史から、刑事裁判の基本原則、裁判員の役割まで、Xデーを迎える前に知っておくべきことを、法教育のカリスマが熱く分かりやすく解説する。
[ 目次 ]
序章 道具にするかされるかは、あなた次第
第1章 なぜ人間社会には裁判が必要か
第2章 刑事裁判の常識・非常識
第3章 ここが肝心、裁判員制度の論点
第4章 誰が裁判員制度を求めたのか
第5章 すでに激変している日本の裁判
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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裁判員制度。
もう、正に徴兵制度に近いな。
徴兵制度は国家権力によって、強制的に召集され、人を殺しに赴かせる。
裁判員制度は国家権力によって、強制的に召集され、死刑宣告若しくは無期懲役宣告をしなければならない状況になる可能性もあるわけだ。
しっかし、本当に随分と見切り発車した制度だよね。
この司法改革自体が違憲を孕んでるわけで。
裁判の歴史を顧みると、その国々の国民性が垣間見れる気がする。
素人にも物凄く分かりやすく記された一冊でした。
陪審員制がなければ、シャーロックホームズは生まれていなかったか。
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どうやったら選ばれないかが書かれているとおもた。
まぁ裁判官と検察官との事前面接でとんちんかんのこと言ってれば良いってことが分かった。
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2009年に出版された本で、裁判員制度がスタートする前。著者は裁判員制度は時期尚早と反対の立場だ。10年間で制度が変わったのかどうか分からないけど、一生の内で65人に一人の割合で裁判員に当たるらしい。そう聞くと、当たらないのじゃないかと思えるが、裁判や司法制度の知識を持つことも必要だと思って読んだ。第二章の刑事裁判の常識・非常識で、国が被害者に代わって復讐するのではない。刑事裁判は、「加害者と被害者の紛争」を解決する場ではなく、客観的な事実の究明と適切な刑罰を適用すること、が目的だそうだ。また、冤罪を起こさぬように、疑わしきは被告人の利益にと、疑わしい場合には無罪となる。裁判は、真犯人の究明の場ではないとか。九人の凶悪犯を野に放っても無実の一人を救うという。分かるけど、なんとなくもやもやする気持ちもあるね。