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「点線国道」「港国道」「海上国道」から、「国道1号」「第三京浜」まで…どの国道にだって、過去や秘密がある。
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車が通れないどころか、補修も何もされずに放っておかれている
国道ならぬ「酷道」を集めたムックやDVDが一時期話題になった。
国道なのに本当に酷い道もあるもんだと思って読んだり、観たり
していのだが、本書はそれらとは少々異なる内容だ。
階段国道や点線国道、島と島にまたがって路線番号が継続している
海上国道、高速道路並みの高機能道路の国道等、ユニークな国道を
取り上げている。
そして、何故、そんなユニーク国道が現在の形態になったのかを
歴史を遡って追及している。
国道が誕生した明治から、各路線の地図や道路についての法令を
引用しての解説は日本の道路の変遷の勉強にもなる。
国道制定の経緯なんてのは日本の近現代史の一部としても面白い。
道路と言えば「道路族」なんて政治家を思い浮かべちゃうんだが、
時の総理の意向で造られた道路もあったよな。
国道になるかどうかで周辺の土地価格の違って来るって話を
どこかで聞いた。
日本の道路。突き詰めていくと興味深いものがあるかも。
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日本全国不思議国道の解説や存在するまでのいきさつを、大量の資料から類推する。竜飛の階段国道、谷川岳麓の点線国道、日本一短い国道である神戸の港国道、全く寂れた港を終点とする舞鶴の港国道、料金を取らない阪南道路、国道になれなかった第三京浜などを紹介する。ただ、いずれも大量の資料をひもとくものの、なぜそのような形態になったのか結論づけられていないのが残念。役所仕事とはそういうものなんだろうけど、複雑な言葉や時間をかけて何かをしない、もしくは強引にする理由を無理矢理作っているのだから、素人にはわかりにくいのは作者の責任ではなくしょうがないか、という感じだ。ただ、国道にもいろいろとあることがよくわかった。階段国道は現地を偶然訪れたことがあるし、昔点線国道だった雁坂峠は、登山中に登山道に国道の文字を見つけてぶっまげたものだが、その理由がわかったような気がする。ガイドブックとしても役に立つような気がする。
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[ 内容 ]
「点線国道」「港国道」「海上国道」から、「国道1号」「第三京浜」まで…どの国道にだって、過去や秘密がある。
[ 目次 ]
第1部 列島ぐるっと、国道の謎(本州最北にある「階段国道」 なぜ神戸に、日本一短い国道があるのだろう? 全国にある「港国道」 長大な「海上国道」 国道一号をめぐる国道史 ほか)
第2部 愛すべき国道たち(津軽・龍飛崎の「階段国道」―国道三三九号(青森県) 港町・神戸にある日本最短国道―国道一七四号(兵庫県) 漁港へ向かう国道―国道一七七号(京都府) 米軍基地につながる「港国道」―国道一八九号(山口県) 「海上国道」にあった巨大ロータリー―国道五八号(沖縄県) ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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国道なんて国が造った道路ぐらいにしか考えていなかったけど、いろいろと種類や形態があるんだなと思った。ちょっと難しくて退屈だったので斜め読みをしてしまった。反省...
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日本の国道がどのようにして今の行政的な意味での国道になっていったかが分かる概説書みたいな本です。
戦前の頃などに県道だったものが国道になったりした物や、名阪国道建設の過程や、第三京浜がずっと県道だった理由など、実際に当時の公文書などを読み漁っていてネタとして面白かったです。
ただ、新書という紙幅の関係にもかかわらず話のネタを盛り込みすぎて、少し消化不良の気もしないでもなかったです。後、調査がまだ行き着いていなくて、「この部分は謎です。」みたいな所が多かったかな?と。(笑)
著者自体は別にフリーの旅人みたいな人でしたが、この人がもっと深く突っ込んで調査をするようになれば、交通史学会をびびらせる位の事は出来るんじゃないかと思いました。
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本書は国道愛好家である著者が国道の謎を紹介した本である。
有名な階段国道、最短国道、港国道、海上国道、点線国道、有料道路など幅広く、国道の成り立ちや社会的背景などわかりやすく解説していて面白い。
無駄な公共事業として槍玉にあがりやすい道路であるが、本書は参考になるのでおすすめです。
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国道、この身近な響きをもつ道路について、さまざまな角度から解説する良本。なるほどなるほど、と思う反面、若干仕事に絡む問題でもあるので、読書中も仕事をしている気分になった(笑)そのせいか、けっこう眠くなった。
階段国道、港国道、海上国道、点線国道など、わかりやすいネーミングと、その印象的な実態をおりまぜて、とても楽しく読ませていただいた。きっとこれから青森にいくことがあったら階段国道にいけるかどうか考えてしまいそうだ。
また、田中角栄が「道路法」を議員立法で提出していたのというのは驚きだ。絶対内閣法だと思ってた。特に理由はないが。
インフラというのは近代国家以前から行政の役割として担われてきたもので、そこには伝統もあるが不思議な風習も残っているものだと実感した。これからの旅行では「国道」「酷道」という観点からも行く場所を決めてみたい。
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(推薦者コメント)
国道というと、我々群馬県民は17号や50号のような、整備された立派な道路を思い浮かべる。しかし世の中には、国道なのに階段だったり、国道なのに荒れ朽ちていたりと、様々な国道が存在している。国道の現状と歴史。
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10の国道に着目し、それぞれの特色を掘り下げた本。楽しく読めました。気になる部分としては、谷川岳、R292、横浜駅、メリケンパークという感じか。
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日本全国に張り巡らされている国道の謎について書かれた本。なぜこんな国道が作られたのか、といった疑問にたいして道路行政の歴史を背景に、その謎を解き明かしていきます。
といっても、はじめて知る国道がほとんどで、こんなものがあったんだとか、国道の定義であったりとか、初めての世界でした。
昔の地図を元に現在の国道の成立を解説するところなんかは、建築、都市系の人間してみれば中々興味をそそるものでした。中でも港国道のところは横浜や神戸など、知ってる場所の話であったので勉強になりました。明治期の横浜駅の前の絵は、まだ沼地が広がる地域、明治国道1号線と鉄道路線が堤を走る、大変印象に残る絵でした。
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この手の本は文章でつらつら書くばかりで、図版が少なく分かりづらいものが多いが、本書は図版が非常に適切にちりばめられており、理解しやすい。
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この本は素晴らしい。未だかつてこれほど国道を濃く語った本があったでしょうか。
(濃すぎて普通の人は付いて来られないと思いますが。笑)
日本の国道が最初に成立したのは明治時代ですが、明治時代まで遡って国道の歴史を語ったり、かと思えば、ごく最近の出来事に触れたり。国道の全てを語り尽くそうとする作者の国道に対する愛情は素晴らしいです。
紹介されている国道は、北から339、291、292、466、133、177、25、174、189、58号線の10本ですが、この10本を語るのに合わせて歴史、法律、特徴、外観などなど、時にはかなり脱線しながらさまざまなことが紹介されます。
国道フリークなら是非読むべきです。そうでない人にはあえてお勧めしません(^_^;)が、読んでも損はないです。