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声かけてみたいんです! と上司に言ってしまったがために、中途半端に仕事モードで読んでしまい、表現の些細な行き違いのようなもの(作品内部でではなく、私との、だ)に引っかかってしまったが(上巻を読み直してそのまま突入したんだが、初読のときに気にしていなかったのになんか気になったのはそのせいのはず)、そんなことはねじ伏せる面白さがあったなあ。しかし、大展開は肩すかしで終わってしまい、過去をだんだん明らかにする手法もなんか肝心の後半に至って説明の上に説明を重ねちゃってるわけですよ。歩と典子の出会い近辺の語り口とか、かなり残念な感じに……やはり少女それぞれの内面がエピソードにつながる小展開のたたみかけがほんとうにすんごく魅力的だった。つまり、SWAN SONGの魅力と同じ。
気が狂っているのは私か、世界か、という問いかけは、真琴が歩の家に招かれた日の幸福感でねじ伏せていけばいいんだと思う。そんなふうに登場人物に深い感情移入を導いてくれる(「ヤマヒコ」にそれがないのもずいぶん残念だが)良作だった。
巻末の広告みたいなツラした次作予告とか、担当編集と編集長のあとがきを見るまでもなく、作る側が作品を愛して作ってることもすごく伝わってきた。『暗い部屋』は『PHYCHE』寄りなのかな、エンターテインメントでもっと目立ってほしいので、作風はこっち側の方がいいと思うが、読者としてはどっちにせよたのしみだ。ガンガン書いてください。ぜひ。しゃれじゃないよ。
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犬憑きさん完結。ヤマヒコの正体と、そのバックグラウンドなどが明らかになります。
しかし挿絵が可愛かったりエグかったり忙しい……でも、綺麗な絵を描く方がショッキングな絵を描かれるのっていいデスネ。ギャップ萌え。
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呪われし人々が集合し物語を紡いでいく。それはパーティか、それともミサか。死は生を導き、不幸を幸福にする呪文。祈りはいつか届く。