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なんといっても素晴らしいのが、継承されなかった●●。
ハウダニットの観点を廃して、あくまでも論理によるフーダニットにこだわる姿勢は見事。
今回からはじまった妄想部分を巻末にまとめて収録するサービスは、うっかり本編の最後を開いてしまいそうなので、個人的には不要だと思う。
しかしまとめちゃうって、本当に読まなくても問題ないのね、あの妄想部分w
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“ああ。
詰んだんだ。
コモは微笑んでる。あのそこはかとなく悪虐で悪戯なコモの微笑。
ヒトじゃないコモの、世界の関節から逃れてるコモの微笑。
「コモ」
ごろごろごろ――
フォルテシモで獄霊島を嬲るいかづちと、その美味しそうな微笑にあたしは怯んだ。
「こ、コモったら」
「どしたん」
「わ、解ったんだね、犯人」
「それは読めとる」とコモ。「最初に宿曜星案をみたときから」
そうだ。
コモはヒトを見遣るその刹那、そのひとのホロスコープが瞳に浮かぶのだ。ホロスコープというのは、そのひとが産まれたとき、宇宙がどうなっていたかというモデルのこと。星座と惑星の位置を再現した三次元宇宙モデル。そして陰陽庁長官(陰陽頭)のコモは、つまり日本最強の占星術師であるコモは、その星座と惑星の刻印する人間の運命が解読できるのだ。現在、過去、未来。すべて。一瞬にして。だから読めるのだ。
ひと殺しは、誰なのか。”
少し時代背景が読み取り辛かった。
あと、言葉づかいがむずい。
でも、事件そのものや内容は結構良かった。
一筋縄ではいかない感じ。
“「それはきっと閉じた世界」
「ほうよ。終わった世界。
そしてあたしの世界。
いつまでたっても変わらん。三百年も、四百年も違うものを忌み嫌うて。違う血を拒絶して。違う生き方を排斥して。
きっと血が摩りきれるまで、ずうっとそうしてゆくんやろうなあ」
「だから、島が嫌い?」
「……綺麗な鳥籠なんよ。籠の鳥は、外の世界ではよう生きられんけん。
でもなあ。
まいにち鉄格子をみて暮らすんは、きっと、地獄なんやろね……」”
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そ、そのオチはアリですか!? あと、分割読み辛い。
でも見立て殺人とかこう、滾るものがあります。うん、ノスタルジア。
ところで今更だけど、狸も人外なの?
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相克シリーズ3作目。シリーズ進むたびに面白くなってますね。今回は孤島、対立する旧家、当主の遺言、跡目争い、そして連続見立て殺人、タイトルのノスタルジアは伊達ではないです。ロジックによる犯人当てにとことんこだわった内容ですが,このロジックの畳み掛けが圧巻。巻末まとめは親切でありがたいんですが,雰囲気を楽しむには文中にあってもよかったような。あいかわらず遊び心は満載です。ラストはやり過ぎな感もありますが,自分はこれ好きです。
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大きな本屋でたまたま見つけて速攻買って読んだはいいが、うむ。ラストらへんがわけわからんのは健在。
シリーズものの三作目です。「天帝」とは違ってまほろ独特のルビはなりを潜めていますがそれでもロジックの構築などは、ああまほろだなと思わせてくれる。
気分的にははやみねかおるの「夢水清志郎探偵ノート」に近いものがあるのですが、なりきれていない部分がちらり。馬鹿な掛け合いという点では「化物語」なんかよりはるかに面白いです。いっそ一冊使ってミステリではなく彼女達の日常を見てみたいきがするのですが、まあ講談社ノベルスでいないもの扱いされている現状、復刊は無理でしょうね。
天帝のはしたなき果実は見事に復活しましたがこのシリーズはどうでしょう?まあ、復刊の際にはぜひゴツボさんのイラストで!天帝の鐵は踏まないように!
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相変わらずの伏線と論理が炸裂。ただ今回は、登場人物が多いわりに描写に筆が割かれないため、人物を覚えづらいところがあった。
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相変わらずロジカルミステリ。本格のガジェットが盛りだくさんで、好みな感じのお話だった。賛否はありそうだけど、巻末に妄想がまとめられてるほうが、個人的には読みやすかったかも。
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「おまえは中心ではない。おまえは特別でもない。それをおまえはイリヤの夜で学んだであろうに。おまえの愛した意味がどこに残る?どうしてそれが特権的といえる?」推理の後の妖怪との戦いも面白い。
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文章が今回とっ散らかるであろう部分は
別系扱いとなっているので比較的読みやすいです。
ただし、とてつもなくドロドロしております。
複雑怪奇なのも特徴。
ある種この孤島は呪われているのだと思います。
現実に事件を起こしたであろうきっかけになる
超絶忌々しい事件というのは
おそらく真相はつかめないと思います。
(ただし、その物の呼称は知っておりました。)
珍しく読みやすいけど、長いぞ。