投稿元:
レビューを見る
最近の自分の涙腺の緩さを差し引いても
これは...泣くっちゅうの。10歳の少年の成長記として
読んでも、時代小説として読んでも、人情噺として読んでも
万人がグッと熱く堪えるものがある力のある話しだと思います。
浪花節で何が悪いんでしょう。喉の奥で涙を堪えながら
そして清清しい気持ちで一気読みでした。
銀二貫の重み。お金の持つ意味は使う人間によって
こうも素晴らしい結果が待っている。そして自分の
仕事に誇りを持つという事の尊さ。こういった娯楽
小説の中でもしっかり伝えることって出来る活字って
やっぱ表現方法としては強い。
両親にも読ませようっと!
投稿元:
レビューを見る
まるで我が町工場の研究開発の姿を見るようで。
淡々とした内容ですが心温まり勇気まで頂きました。
有難う御座いました。
投稿元:
レビューを見る
高田郁さんの本、どれもおもしろくて「出世花」「八朔の雪」そしてこの「銀二貫」一気読みでした。
今後が期待される作家さんで新作が待たれます。
投稿元:
レビューを見る
高田さんの作品は試練がとてもリアル。
身につまされて力が入り、涙が出そうになる。
でもそれがちゃんと乗り越えられて、
大団円にはものすごい感動と、涙になる。
よかった、よかった。
投稿元:
レビューを見る
読後の満足感はかなりのもの。
女性が好む時代小説かな~
まず冒頭から「銀二貫」で仇討ちを買い取るという
驚きの展開!
この「銀二貫」がのちのちあらゆるところで
人助けになるという、生きたお金の話も
さることながら、登場人物が良いね~
久々に泣ける小説だった。
投稿元:
レビューを見る
仇討ちに巻き込まれた武家の子が、寒天問屋の商人に銀ニ貫で身請けされるところから話が始まります。「銀ニ貫」と「寒天」が最後までキーワード。
これまで短編しか読んだことがなかったので、そのペースで読んでいたら、途中からかなり深みのある展開に。何気なく散らされてい伏線がいつの間にか拾われていき、最後はきっちり涙に昇華。上手です。
「八朔の雪」「花散らしの雨」が好きな方には間違いなくお薦め。今回の舞台は大阪ですが、なにわ言葉がまた違った味わいを醸し出しています。
投稿元:
レビューを見る
時代物だけど、この作者の話はいつもするするとひきこまれていく。
上方の裕福な商人が、仇討ちによって殺されそうになった侍の子供を救う。
神社への寄進のために持っていた大切な銀ニ貫でその仇討ちを買ったのだった。
子供はのちに商人のもと、寒天問屋で奉公する。
成人したのち、苦労の末に糸寒天や練り羊羹の発明を発明する。
人間模様・人情が素晴らしい・・・・・
泣きまくり。
投稿元:
レビューを見る
大阪天満の寒天問屋、和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之助を銀二貫で救う。
松吉と名前を改め武士をすて商人と生き抜く松吉。
寒天問屋での奉公を通して、人間模様や人情を見事に描ききっている。
文句なしに、★五つ
投稿元:
レビューを見る
大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で消失した天満宮再建のために、工面した大金だった。引きとられた少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていく。番頭善次郎、丁稚梅吉、評判の料理人嘉平とその愛娘真帆ら人情厚い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、その矢先またもや大火が大坂の町を焼き払い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す...。
投稿元:
レビューを見る
高田郁(かおる)さんの『銀二貫』を読了。「みおつくし料理帖」シリーズ3冊にも参りましたが、この小説には涙が溢れ出て、文字が霞んでしもうて、あきまへんでした。
舞台は大阪。全編を貫くのが浪花の商いの言葉です。それが大きな魅力です。
仇討ちで父を亡くした鶴之輔少年が、そこに居合わせた寒天問屋「井川屋」の主人・和助に救われるという冒頭からの意外な展開に、一気に入り込みました。
名前を松吉と改め、商人としてその苦難を乗り越えていく姿に、つい応援したくなります。また彼を取り巻く人物が個性豊です。主人・和吉と番頭・善次郎との浪花ことばの会話が実に絶妙です。
『寒天」という食材の魅力も描き出してます。評判の料理人・嘉平から託された新たな寒天づくりへの挑戦が熱い。
嘉平の娘・真帆との一途な想いの行方に、ハラハラしたりイライラしたり、参ります。
それらが、大阪の街や人々を翻弄する度々の大火の中に描かれるのです。
久しぶりの読後の清々しさ。高田郁さんは、必ず直木賞作家への道を歩まれるでしょう。一読をお薦めします。
投稿元:
レビューを見る
すごくよかったです!
楽しいこと、辛いこと、主人公が成長していく姿とまわりの人たちの姿が優しく描かれているように思います。
スーっと心に入ってくるようなそんな文体が好きです。
出てくる料理、食べたくなりました(笑)
投稿元:
レビューを見る
銀二貫を巡る大阪の人々の強さと優しさが良いのだが、誰からの視点を主に描きたかったのかがボケてしまったため、話のまとまりがイマイチだった気がする
投稿元:
レビューを見る
「「なあ、善次郎、私はええ買い物、したなあ」二十二年前、銀二貫で仇討ちを買ったことを言っているのだ、と悟った善次郎は涙声で、こう返答した。「へえ、旦那さん。ほんに安うて、ええ買い物でおました」」
大号泣!!!
もう、今、フレーズ引っ張ってくるだけで、再び泣けた。
あぁーー、いい話だった!!
人情、人情、まさに人情もの!!!
そして、こういうのって、本当は大切なんだよなぁ、ってつくづく思い知らされましたよ。
知らんぷり決め込むほうが簡単なんだけど、そうじゃないんだ。
自ら全ての物事に入って行くことが大事なんだ。
あぁ、、人と人とのつながりって、ホントに素晴らしい!!
【7/11読了・初読・市立図書館】
投稿元:
レビューを見る
内容(「BOOK」データベースより)
大坂天満の寒天問屋、井川屋の主・和助は、仇討ちで父を亡くした鶴之輔を銀二貫で救う。大火で消失した天満宮再建のために、工面した大金だった。引きとられた少年は松吉と改め、商人としての厳しい躾と生活に耐えていく。番頭善次郎、丁稚梅吉、評判の料理人嘉平とその愛娘真帆ら人情厚い人々に支えられ、松吉は新たな寒天作りを志すが、その矢先またもや大火が大坂の町を焼き払い、真帆は顔半面に火傷を負い姿を消す…。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高田 郁
兵庫県宝塚市生まれ。中央大学法学部卒業後、1993年に漫画原作者としてデビュー(筆名:川富士立夏)。2008年に『出世花』(祥伝社)で時代小説の世界へ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
投稿元:
レビューを見る
高田郁さんの小説は、人間の憎悪を人情、愛情、友情で覆い尽くす。
読み終わると、いつも救われます。
人間はやはり動物、本能で自分本意になってしまう。しかし、他人を想う気持ちが人だと思う。
高田郁さんの小説こそ、ドラマにして欲しい。