紙の本
各種戦記本のパッチワーク
2019/03/26 22:08
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プラきち - この投稿者のレビュー一覧を見る
数十年来の戦記本愛好家として苦言を述べたい。どこかで読んだエピソードが繋ぎ合わされ、作者自身が理解できない主人公と組み合わせて物語を紡いだ印象を受ける。この本で感動するのは結構だが、そのような人には、実際に戦争を体験した方の本も読むことをお勧めする。
紙の本
なぜこんなにも売れたのか
2015/03/26 11:42
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:september - この投稿者のレビュー一覧を見る
戦争を知ろうというきっかけをつくってくれる本。ただそれだけ。物語としては楽しめるとは言いがたい。ただひたすら単調で宮部を知る者の話を聞くことの繰り返し。姉の恋愛とか弟の司法試験とかも読んでいて邪魔になるだけ。百田尚樹さんは戦争の悲惨さを伝えたいのか、それとも宮部の生き様を見せたいのか、はたまた零戦なのか?読み終わってなお人物像がぼやけている宮部よりも零戦に感情移入してしまう。『BOX』の方が断然おもしろかったと思う。なぜこんなにも売れたのかさっぱり分からん。
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「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」。そう言い続けた男は、なぜ自ら零戦に乗り命を落としたのか。終戦から60年目の夏、健太郎は死んだ祖父の生涯を調べていた。天才だが臆病者。想像と違う人物像に戸惑いつつも、1つの謎が浮かんでくるーー。記憶の断片が揃う時、明らかになる真実とは。
若い世代にこそ薦めたい本。
学校で学んだような戦争は本当に薄っぺらくて。そこに人間くささは感じません。
けど,この本を読めばあの世界大戦がなんだったのか改めて考えさせられます。
その時代を生きた人たちがいたからこそ,今この時代がある。
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2009/8/8 ジュンク堂住吉シーア店にて購入
2010/1/17~1/20
百田氏は、昔「探偵ナイトスクープ」でたまに画面にも登場していた構成作家。不覚にも、小説を書いているのは「風のなかのマリア」が最近話題になるまで知らなかった。その百田氏のデビュー作が文庫で出たので買ってみた。
いや、感動した。ここ数年で読んだ数多くの本の中でもベストの1冊と言っても過言ではない。主人公は、司法試験に落ち続け、生きる目標をなくしかけている佐伯健太郎。実の祖父が実際は血のつながりがないこと、実の祖父は終戦直前特攻隊として戦死していたことを最近知ったが、実父の記憶がない母が実父について知りたいと思っていることから、フリーライターの姉とともに、祖父と戦友であった人たちを訪ねあるいて話を聞き始める。戦友たちからは、祖父宮部久蔵は死ぬことを恐れる臆病者だ、飛行技術は素晴らしかった、などの話を聞かされる。死ぬことを恐れていた祖父は何故終戦直前、南の海で特攻したのか。
戦争の悲惨さ、翻弄される人々の苦悩、戦闘機パイロットの心情などいくつもの要素が複雑にからみあい明かされていく宮部久蔵の真実。落涙することなしに読めない名作である。戦争がどういうものか知らない世代(私もそうだが)には必読の書である。
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また一つ日本を知る機会を与えてくれる御本に出会った。
8月だからでしょ、終戦記念日だからね、なんていうのでは無く、永遠に読み続いて欲しい作品。
この国に生きる人達が、もっともっと知っているべき事が書いてあると思います。
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人生の目標を失いかけていた佐伯健太郎はフリーライターの姉 慶子と共に祖父 宮部久三のことを調べ始める。元戦友から聞かされる宮部の人物像は、その戦友の目線や価値観などから、臆病者だったり英雄だったりと変化します。ただ一つ変わらないのが、「必ず生きて帰ってくる」と生に対して執念を持っていたこと。その宮部がなぜ特攻に志願し、亡くなったのか・・・・
読んでいて涙が止まりませんでした。フィクションなんだけど、宮部のような人生を生きた方がきっといただろうし、宮部のように生きて妻の元へ帰ろうと願っていた方がいただろうし・・・・・
中にはその生への希望すら持てずに亡くなった方もたくさんいたでしょう。忘れてはいけない戦争。人の命の尊さ。読み終えてもしばらく言葉が出なかった。
今満たされている世の中で普通の生活ができることへの感謝、大切な人がそばで笑っていてくれることの幸せ・・・などいろんなことを考えさせられました。この本に出会えたことに感謝します。
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終戦直前に特攻で亡くなったゼロ戦の搭乗員である祖父の歴史を
主人公が調べはじめるのですが、様々な人から話をきいていく過程で
記される戦史や、心情表現に感動しました。
なぜ拒否していた特攻に行くことになったかは、自分が生き残っていくことの
罪悪感に耐えられなくなったのと、
自分の死後の家族を託す相手ができたこと
でしょうか。
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孫達が特攻で死んだ祖父の人となりを明らかにしていくという構図は,いかにもテレビドラマに好まれそうな設定。
長大な太平洋戦争の断片を実に手際よく纏めており寒心した。
先頭の話から戦術の話,戦略の話までバラエティにも富んだ内容で,ぐいぐい読ませるパワーがある。
新聞社に対する批判は痛快で溜飲を下げた。
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戦争の話で、実際に存在していた人物なのか、そうであれば調べたいと思いました。
国のためと死んでいく仲間の中、1週間しか新婚生活がなかった愛する妻・娘のために、何があっても死にたくないといい続けた主人公。
臆病者呼ばわりされるが誰よりも飛行技術は上だった。
そんな主人公がなぜ特攻を志願し、死んでしまったのか。
最後はとても切なく悲しい、考えさせられる内容でした。
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平成の現代に生きる姉弟が、戦時中に神風特攻隊員として戦死した祖父について調査していくというストーリー。ジャーナリストの姉と司法浪人の弟が、インタビューしていく人物たちから祖父のエピソードを徐々に聞き出していく。小説であるがゆえに、祖父は無敵の戦闘機乗りとして描かれているのは出来すぎだが、実在の戦闘機乗りのエピソードも交えて物語が進行していく中、第二次大戦当時の若者の心情を想像すると涙があふれてくるとともに、無能な軍閥の判断に憤る。第二次大戦の戦記としてもまとまっている
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箱ティッシュが半分なくなりました。。
恥ずかしながら、今まで戦時中や戦後の歴史を全然勉強してこなかったし、知る機会も知ろうとすることもありませんでした。
「零戦」というものがなんなのかすら知らなかったし、
「特攻」とか「真珠湾」とかが辛うじてわかるくらいの浅ーい知識。
そしてその辛うじてわかった気でいた「特攻」や「真珠湾」も、認識していたものとは違うものでしたw
戦争について事実をまっすぐ描写してあるから、こんな無知な私にも分かりやすかったです。
この本は戦争のお話だけど、
「あ、戦争もの?私ちょっとパスだなー」って人にもお勧めしたい1冊。
かく言う私が戦争ものとかそういう悲しくてつらそうなのはやだなーと思う人なので…
あらすじはもういろんな人が書いてるので割愛w
これは決して悲しいだけの物語じゃない。
お話の根底には計り知れぬ量の愛が流れていて、文章をのところどころで浮上してきて、その都度泣けます。
何度電車の中で本を閉じてタオルで目を押さえたことか…さぞ怪しい人だったことでしょう。
だから第七章からは家で読みました。
ほんっとうに家で読んでよかった。
もう嗚咽とかのレベルじゃない。一旦本を閉じて号泣。
もちろん人が死んでいってしまうのが悲しい涙もあるけれど、
それ以外にも宮部さんの奥さんと子供に対する愛・部下に対する本心からの優しさ、部下の宮部さんに対する敬愛の念など、暖かい感情に触れることで溢れてしまう涙もたくさん。
本当に感動しました。
お話が細かい部分まですごく丁寧に作りこまれていて、
あっという間に読んでしまったのが残念なくらいでした。
この本に出会えてよかった。
皆に読んで貰いたい
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戦争を経験した人たちには、絶対に勝てない気がしてしまう。
そんな極限を味わったことがないから。
そんな時代に生きた人たちに、今、平和に生きれていることを感謝したい。
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泣けた。
こんなに泣けたのは久しぶりです。
戦争体験記のような小説だが現代からみた戦争観と体験者の戦争観をとてもリアルに描いて、そして最後には感動のラスト。ある種の奇跡の物語でもある。それが不思議に本当にあってもおかしくないと思えるくらいに著者の力量がグングンと私を第二次世界大戦当時に引き込んでくれる。
この作家は化ける。
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2010年第一弾目に読んだ本がこれ。
最初は少し難しくて、なかなかページが進まなかったけど読むにつれて段々と目が離せなくなってきた。
戦争という忘れられない、忘れてはいけない歴史。
この本はフィクションだけど、こういう人があの時代にはたくさん実在していたんじゃないかと心から思えてきます。宮部久蔵はなぜ命を惜しんだか?なぜ命を捨てたか?
ラストは宮部久蔵という人の全てが見えてきて本当に泣けました。
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授業で戦争についてはかなり調べていたのでそこそこの知識はありましたが、泣けるというよりは、あまりのリアルさに恐怖感が先行しました。ちょっと分厚めですがスラスラ読めますよ。