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加賀恭一郎シリーズ。今度の加賀さんが活躍する舞台は日本橋。加賀さんをメインに持ってくるというわけではなく、とある事件に関わる人々の生活をメインにしているのが、面白いところ。事件とほんっと関係ないようなところから話が始まって、どんどん核心に近づいていくんだけれども・・ちょっと関係あるけれどぜんぜん関係がない人々と加賀さんの関わり方が、すごい好き。加賀さんの事件への近づき方が巧妙。そして1つの事件をこういう形で書き上げる東野さんも、さすが。1つの殺人事件にまつわる9つの謎。連作短編集のようで長編ミステリ。
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日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る。
《ブックデータベース より》
《2009年9月26日 読了》
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うまいなあ。さすがです。
前知識なしに読み始めましたが、読んでいるうちに「これは短編集だったのか」と思いました。9章仕立てですが、1つ1つの章それぞれが日本橋で住む人たちの小さな謎があり、その解決事態に「人情」をテーマに、ほっとするようないい話になったりしています。
それぞれの章の話はかなり質が高いと感じました。しかし、そうした連作短編集というだけでなく、その背景には1つの殺人事件を追う加賀刑事の事件捜査があります。練馬署から日本橋署に移ってきたばかりの「新参者」加賀警部補が、日本橋という人情味あふれる謎を解くという設定がうまくマッチした作品のように思います。
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加賀刑事が日本橋署に赴任して間もないという設定。伊坂幸四郎が得意とするような、断片をばらばらとちりばめて、最後にうまくつなげる手法。ついに東野圭吾もやったかって感じ。もちろん作品としてのデキはとてもよく、事件だけでなく、日本橋の下町に生きるいろんな人間の生き様も心地よく描かれている。
加賀さんも良い意味でまるくなった。
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やっぱ東野圭吾の本では湯川教授よりも加賀恭一郎が一番だ。
どんどん性格というか感じが優しくなっとる。
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日本橋。江戸の匂いも残るこの町の一角で発見された、ひとり暮らしの四十代女性の絞殺死体。「どうして、あんなにいい人が…」周囲がこう声を重ねる彼女の身に何が起きていたのか。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎は、事件の謎を解き明かすため、未知の土地を歩き回る―――。
これはおもしろい!聞き込み調査に回った先での小さな謎が、ラストの結末に繋がっていく。ミステリーだけど、登場人物それぞれの[人情]にじんわりくる。しかも1章ごとの分量がちょうどよくて読みやすい。ドラマにしたら面白そう♪
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「加賀恭一郎」シリーズ。登場人物達に人情味があってプロットもとてもよくできているとは思うんですが、加賀の推理過程が今ひとつ腑に落ちないので★一つ減らしました。
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いやぁ上手すぎます。拍手です。
今週公開される『さまよう刃』みたいな社会派ストーリーもいいのですが個人的な好みはこちらですね。
派手な展開はないんですがあったかな人情話のひとつひとつが繋がり絡み合って大きな物語が紡がれ読み終わったときジーンとした余韻に揺さぶられました。
加賀恭一郎に人形町、とてもいい味出てます。殺人事件なのになぜか心が温まる奇跡の物語、お見事でした。
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1つの殺人事件を軸に、短編が綴られている。
日本橋の人々の生活もステキだが、1つ1つの短編に小さな幸せと思いやりが隠れているところが東野さんらしい。
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発売日に買って本日^^;一気に読みました。
加賀さんシリーズ新作。
下町の家族模様と人情を絡めつつ事件の真相に迫っていくのは
気持ちがじんわりする箇所もあって、赴き深い書き方だな
と思いました。
家族への思いが、物事を複雑にしているのね。
相変わらず読み易く、そして面白かった。
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東京の下町、人形町で起こった殺人事件。新しくこの地域に配属された新参者の所轄刑事加賀が謎を解き明かしていく。犯人探しとあわせて、下町の人情溢れるエポソードが泣かせます。
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日本橋界隈が舞台で商店の様子が楽しい。うまい話し展開で最後までもっていくがミステリーの要素にやや欠けるかな…でも破綻なく読めました。
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途中で意外な展開になり、また、途中で犯人が推定出来ました。丁度、先月、この辺りを散策していたので、臨場感もありました。
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これまで、加賀シリーズは、文庫化されたモノをだけを読んでいたが、
赤い指が消化不良だったため、勢いで単行本の【新参者】を購入。
買って良かった!!が素直な感想。。。
犯人が、最後までわからないという楽しみはないが、
加賀という刑事の鋭さ、気持ちがあらゆる場面にちりばめられている作品。
最初は、短編集かと思ったぐらい。
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【ネタバレあり】
読後1週間以上経ち、どういう風にレビューを書こうか迷ってました。というのも、本作は東野作品の中でも駄作に近いと思ったからです。
いつも通り、読みやすい文体は、それなりに万人受けする作品に仕上がっていたと思います。
が、先生はこの作品で何を伝えたかったのでしょうか?私にはよく分かりません。
日本橋という舞台は、関西に住んでいる私にはどういう土地なのか全然分かりませんし、多分この作品で伝えたかった人情とやらも、十分には伝わってこない。その人情とやらが存在する舞台で場違いな殺人が起こる。加賀刑事に解決させるためだけの無理やりの殺人の発生です。しかも、その殺人と人情とは何の接点も無い。
そして、加賀恭一郎の登場。加賀は郷に入れば郷に従えを体現したかの如く、過去からのキャラ設定が変わったのではないかと思えるような気さくでおしゃべりな態度を(敢えて?)とり、人情とやらが存在する土地で事件に直接関係ないことも含めながら、事件解決をはかる。
東野先生は言ってます。「こんなことが出来ればと思った。でも出来るとは思わなかった」とは、短編仕立てで細かい謎を解いていき、最後には全てが繋がって大きな謎(事件)を解決するという手法を言っているのでしょうか? もし、そうだとしたら、確かにこの手法は先生の過去の作品には見られなかった新しい手法ですが、一般的には何の新鮮味もないよく見かける手法です。本当にこの手法を試したかったのでしょうか?先生?
そして、細かいことを言うと、加賀刑事の扱いはとても不満です。
前作「赤い指」は書き下ろしで2006年7月に第一刷が発行されており、この時点では練馬署の刑事として登場しています。しかし、本作は2004年8月から連載をスタートさせており、加賀刑事は日本橋署所属となっている。まあ、何もかもが時系列的になっている必要はなく、先生の中で整理がついていたらいい話ですが、気にはなりますよ、正直なところ。
そして、最後の三行。これは余計でしょう、先生。あまりにも加賀刑事を優秀な刑事として際立たせたいという思いがありありと伺えてしまいます。確かに加賀刑事やガリレオ先生は、東野作品ではジョ-カー的存在であり、解けない謎はない存在になってきています。今後、加賀刑事はどこへいくのでしょうか。最後の方に「眠りの森」と思われる事件に関する発言に言及がありましたが、この辺りがヒントになりそうですが。
それと「赤い指」が文庫化され、その帯には既にこの「新参者」の宣伝が書かれていたように、連載終了後間もない本作がすぐに新刊として出たのも講談社の東野圭吾で売りたいという思惑が大いに現れていたように思います。あさましい。
加賀刑事の扱いや、ストーリーの貧弱さ、その他どれをとっても、従来の東野作品からは劣って見えます。現在絶好調で非常に忙しい身の先生ですからしょうがないのかもしれませんが、こんな作品を世に出していたら、もう先生も潮時かもしれません。
今後の活躍を祈念して敢えて辛口で批評させていただきました。
東野作品69冊目読破。
読書���間:2009.9.18~9.24