投稿元:
レビューを見る
言わずと知れた古典の代表、ダーウィンの「種の起源」です。
全ての生物は今の形、性質を与えられたという創造論を科学的に否定した最初の人がダーウィンです。
生物は自然淘汰と呼ばれるメカニズムによって、今の「種」に分化、進化してきました。
進化論は今や当たり前となっていますが、知っているだけで理解していなかったということが、読んでみてよくわかります。
何億年も前には、単純な生物が生息していて、それがだんだん進化して魚になったり、鳥になったり、哺乳類になったり、人になったりしたんでしょ。
人類の祖先は猿だったんでしょ。
といったことは漠然と知っていても、どういったメカニズムなのか、つまり、自然淘汰というものが何なのかは意外と知られていないと思います。
たとえば、果物が甘い理由。
これは、果物が甘ければ、鳥が食べる。
食べた鳥は種まで消化できずに、糞として、遥か遠方まで種を運ぶことができる。
だから、果物は甘い。
僕はこのように理解していました。
これは、正解のようで、正解ではありません。
鳥が食べてくれるように、果物は甘くなったのではなく、自然淘汰によって甘い果物が生存競争に勝ったため、多くの果物が甘くなったという方が正しいと言えるでしょう。
訳者は、「ダーウィンの種の起源を読まずに、人生を語るべきではない」と言っています。
これはまた大袈裟だなと初めは感じましたが、読んでみれば訳者の意見に共感できます。
種の起源を読むと、全ての生物が自然淘汰によって今の種に進化してきたのであり、全ての生物の繋がりというものを強く感じることができます。
投稿元:
レビューを見る
浦野所有。
→キムさんレンタル中 →11/03/27返却
光文社の新訳シリーズから出てたので迷わず買いました。家畜を例に出した遺伝と進化の話が中心で、ガラパゴス諸島のネタは出てきません(目次から察するに、下巻に書かれているのだと思いますが)。
う~ん、でも、すでに記憶がほとんど飛んでしまった…。もう一度読み直さなくては。
投稿元:
レビューを見る
自分の守備範囲とあまりに違いすぎて理解できない、というより頭に入ってこないというのが正直なとこでした。
ああ、そうだ、俺は「生物」嫌いで「化学」選んだんだったよ。。。
そもそもなんで読もうと思ったのかというと、最近読んだビジネス書に立て続けに名前が出てきたからです。
ダーウィンの功績は、それまで「創造説」(=それぞれの種は環境に合わせて神が創りたもうた)を覆し、それぞれの種が自然淘汰や変異を繰り返し、今の形になってきたということを証明した(?)ことだそうです。
読むきっかけとなったビジネス書に無理矢理こじつけるのであれば、今残っている企業も昔から今の形ではなく、変化する仕組みを持っていたということでしょうか。。。
下巻も頑張れるか心配です。
投稿元:
レビューを見る
第1章 飼育栽培下における変異
第2章 自然条件下での変異
第3章 生存闘争
第4章 自然淘汰
第5章 変異の法則
第6章 学説の難題
第7章 本能
投稿元:
レビューを見る
ようやく読み終わった。3週間もかかってしまった。
種の起源は、以前から読みたいな~とは思いつつ、素通りしていた本。ようやく手に取り、時間はかかったけど、読破して、若干気持ちがいい。
ダーウィンについては、「進化論を唱えた人」ぐらいのイメージしかなかった。そして、批判されまくっている(キリスト教だけではなく、学者にも)人というぐらいのものだった。
読み始めて最初の3分の2ぐらいは、正直とても退屈だった。っていうか、わたしの知識不足?よくわからなかったり、同じことがクドクド書いてあるように感じたり。そういうわけで途中で眠ってしまったり、だるくてやめてしまったりして3週間もかかってしまったのだけれど、終盤に近づいてくると、突然全体像が見えてきて、面白くなった。
ダーウィンはよく批判されているけれど、批判されるようなことはあまり書かれていないように感じる。サルが人間に進化したとは一言も書いてないし、進化がどのように起こったのかは、「自然淘汰や用不用の原則で時間をかけて変異してきた」というようなこと以上には書かれていない。多分、内容がとてもセンセーショナルだったので、たくさんの人がいろんな解釈をし、それが一人歩きしたのだろう。
ダーウィンの時代には遺伝子についてはほとんど何もわかっていなかったようだし、大陸移動説も無かったので、現在では明確になっていたり、否定されていることもたくさんある。でも、そうやって批判や研究の対象となるまとまったものを提示したのはとても大きいことに感じる。
ダーウィンの説は、批判の的にされてきたものの、また現在見直されているらしい。進化の中立説などは、ダーウィンの書いていることとかわらない気がする。(といっても、進化論についてはあまり詳しくないので、間違っているかも)
とりあえず、あまりにも有名なダーウィンの「種の起源」をちゃんと読んだってことに大自己満足している。だから、★5つ。進化論については、もっといろいろ本を読みたいなぁと思う。「利己的な遺伝子」も読み直したい。
ところで・・・
夫婦は似てくるとよく言われる。
わたしの読書の趣味、どこに行くんだろう?とふと思うときがあるけれど、正直これは、ダンナの影響。
こういう風にして影響を受けて、似て行くんだろうか・・・(((( ;゚Д゚)))
ミーアのミームに侵されているのか・・・(((( ;゚Д゚)))
変人みーあみたいにならないように、気をつけよう( ゚Д゚)
投稿元:
レビューを見る
今週おすすめする一冊は、ダーウィンの『種の起源』です。進化論
を唱えた歴史的な書物としてほとんど誰もがその名を知っていなが
ら、ほとんど誰もがきちんと読んだことのない書物。『種の起源』
は間違いなくそういう存在のものだと思います。
昨年はダーウィン生誕100周年で、ダーウィン関連の書籍が出版
されたり、ダーウィン展が開催されたりしました。今日とりあげた
文庫版も、そんなダーウィンブームの中で出版されたもので、読み
やすさに配慮された新訳本です。
確かに、以前に読んだ岩波文庫版に比べると、とっつきやすくなっ
ています。しかし、手強いことには変わりありません。何せ上下合
わせて800ページを超えていますから、それだけでも圧倒されてし
まいます。これだけ読む気を萎えさせる本もそうそうないですね。
それでも、意を決して読み始めると、1ページ目から、尋常な本で
ないことがわかり、ぐいぐいと引き込まれます。ダーウィンは、本
書の内容を構想してから発表するまでに20年の歳月をかけていま
す。それくらい発表するのに慎重を要した内容だったのです。20
年の間、ダーウィンは自説の正しさを証明するための証拠を集め、
想定される反論の全てに対してそれこそしらみつぶしに論証を築き
上げていったのです。
その20年間の思索の重みとでも言うほかないものが、1ページ目
から伝わってきます。人がその生涯を賭けて考え続けてきたことの
みが持ち得る強度がここにはあります。そして、書かれている内容
よりも何よりも、ダーウィンの思考の強靭さ、どんな些細なことも
見逃すまいとする観察眼、世界の謎を前にしてどこまでも敬虔で真
摯な態度、そのようないわば「探求の姿勢」とでも言うものに圧倒
され、目を見開かされる思いがします。
ダーウィンが見ようとしたもの。それはこの目に見える世界の背後
にある原理です。全てが関係し合い、全てが少しずつ変わり続けな
がら、増殖しようとする生命の原理。その生命の原理をベースに成
立するこの世界は本当に崇高としか呼びようのないものです。ダー
ウィンは神聖なものに触れるようなためらいを持ちながら、一歩一
歩その生命の原理に近づき、世界を解き明かしていきます。
そのダーウィンの道行に付き合っていると、大袈裟なようですが、
新しい世界の見方を教えられている気がするのです。何年たっても
読者をそのような気にさせるもののみが古典と呼ばれるのでしょう。
古典を読むことの価値を教えてくれる一冊です。手強い本ですが、
是非、読んでみてください。
=====================================================
▽ 心に残った文章達(本書からの引用文)
=====================================================
どんな問題であれ、相反する事実を検討し、十分な議論を重ねたう
えで秤にかけなければ、正しい結果は得られない。
この原理、すなわちわずかな変異でもそれが有用なものな���ば保存
されるという原理を、私は人間が有用な変異を篩い分ける人為選抜
(人為淘汰)の原理に倣って、自然淘汰の原理と呼んでいる。
「自然淘汰」は絶え間なく作用しうる力であり、「人工物」と「自
然」の作品とを見比べればわかるように、人間の微力な努力とは比
べものにならないほどの威力がある。
一見すると、自然は歓びで輝き、この世には食物があふれているよ
うに見える。しかしそう見えるのは、のんきに囀っている小鳥のほ
とんどは虫や種子を食べて生きており、常に殺生をしているという
事実に目を向けていないか忘れているからである。
私が言う「生存闘争」という言葉は広い意味での比喩であり、生物
どうしの依存関係や、(さらに重要な)個体の生存だけでなく子孫
の存在までも含んでいるということを、あらかじめ断っておきたい。
これまでの議論から、きわめて重要な結論が引き出せるかもしれな
い。すなわち、あらゆる生物の構造は、食物やすみかをめぐって競
争する相手や、逃れなければならない相手、獲物にする相手など、
他のあらゆる生物の構造と、たいていは見た目ではよくわからない
が、きわめて本質的な面で関係し合っているということだ。
すべての生物は、指数関数的な増加率で増えようと悪戦苦闘してい
る。しかも、一生のうちのある期間、一年のうちのある時期、各世
代、あるいはときに応じて、生存をかけた闘争を演じ、大量の死を
被らなければならない。この事実を肝に銘じることくらいしか、わ
れわれにできることはない。
人間にできることが自然にはできないなどということがあるだろう
か。人間は、目に見える外面的な形質にしか手をつけられない。と
ころが自然は、何かにとって有用でないかぎり、外見には関心を示
さない。自然は、体内のあらゆる器官、体質のあらゆる微妙な違い、
生きるための仕組み全体に作用を及ぼすことができる。
自然淘汰は、世界のいたるところで一日も一時も欠かさずに、ごく
ごくわずかなものまであらゆる変異を精査していると言ってよいだ
ろう。(中略)個々の生物を他の生物との関係や物理的な生活条件
に照らして改良すべく、機会さえ与えられればあらゆる時と場所で
静かに少しずつその仕事を進めている。長い年代が経過するまで、
ゆっくりと進むその変化にわれわれが気づくことはない。
ただ変異が生じさえすればいい。変異がないことには、自然淘汰に
は何もできないからだ。
いかなる種でも、変異した子孫は構造を多様化すればするほどうま
く生存できる可能性が高くなり、他の生物が占めている場所に侵入
できるようになる。
芽は成長して新しい芽を生じていく。そして生命力に恵まれていれ
ば、四方に枝を伸ばし、弱い枝を枯らしてしまう。それと同じで、
世代を重ねた「生命の大樹」も枯れ落ちた枝で地中を埋め尽くしつ
つも、枝分かれを続ける美しい樹形で地表を覆うことだろう。
地表に生息する無数の生物は、新しい構造を獲得することで互いに
闘争し合い、最も適応したものが生き残る。それを可能とする構造
上の重要な変更が生じるのは、個体にとって有益な差異を着実に蓄
積する自然淘汰の作用なのである。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●[2]編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
昨日は家族で井の頭公園に行ってきました。井の頭公園には小さな
動物園があります。娘と妻は何度か来ているようですが、3人で来
たのは初めてでした。
雑木林の中に動物達の住処が点在する形で作られた動物園は、空間
としてはとても気持ちが良いのですが、全体としてうらびれている
感じは否めません。特に、囲いの中にいる動物達の姿にはやはり物
悲しいものがありました。
動物園は、この捉われの動物達の物悲しい感じが嫌いで、物心つい
てからはほとんど来なくなりました。娘にもこちらの気持ちが伝わ
ったのか、何だかテンションが低く、あまり見たがりません。
それでも、やはり象のような生き物を見ていると、この世界の不思
議に驚嘆せずにはいられませんね。どうしたらあんな形の鼻になる
のでしょう。そんな問いからダーウィンは進化論に辿りついたのだ
と思うと、何だか遠大な気持ちになるのでした。
***
今年になってから、デザインジャーナリスト・編集者(4月からは
芸大の先生!)の藤崎圭一郎さんと、デザインディレクターの立川
裕大さんと共に、ものづくりやデザインのあり方について考える勉
強会を企画・開催しています。
今月末、3/31に第二回目の勉強会を開催します。テーマは、以前、
このメルマガでも取り上げたE.F.シューマッハーの「スモール・イ
ズ・ビューティフル」です。ビジネスやものづくりのあり方をシュ
ーマッハー思想を鏡にして考えてみたい、という趣旨です。井上も
30分ほど話します。年度末の最終日という無理な日程ですが、よ
ろしかったらご参加ください。詳細は以下をご覧ください。
藤崎圭一郎さんのブログ「ココカラハジマル」
http://cabanon.exblog.jp/
投稿元:
レビューを見る
渡辺政隆氏の訳、構成がよいのか、あれ、種の起源ってこんなに読み易かったっけ?
と思うほど、他社より読み易い。
おかげで初めて通読できました。
これが150年も前に書かれたものなんだから驚愕。
投稿元:
レビューを見る
正直、読みにくかった。
ただ、これが進化学の先駆けであり、150年も前に書かれたものなのかと考えたとき、なんとも感慨深い気分にさせられた。
理解できたかどうかは別として―。
投稿元:
レビューを見る
読み終わるまでに結構な時間が掛かってしまったけれど、買ってみて良かったと思える。ダーウィンがいかに偉大であるかが理解できる。
メンデルによる遺伝の法則の発表より前の著作。自然淘汰説は10年以上温め続けていた持論…遺伝の法則よりもずっと前からこの説を胸の内に秘めていたということ。
進化論の礎を築き、自然淘汰説を提唱した。凄い…。
生物学を学ぶ人間として読んで良かったと思えるし、一度は読むべき気がする。
自分の仮説に真っ向から対立する事例を敢えて取り上げ、それについて厳しく言及し、考察する。そして、特殊な例を排除し、自分の仮説を一般的な形に落とし込む。
客観的な分析能力の高さ、先見の明は驚異的。
種の起源は彼の持論の要約らしいけど、それでもこの分量。くどいぐらいに検証を重ねて、自分の仮説を論証している。科学者として、自分も見習うべきだな…。
下巻もどのくらい掛かるかわからんけど、早く読みたい。
投稿元:
レビューを見る
鳩愛好家という存在がわりとポピュラーだったというのにさりげなくびっくりしました。
内容は論文ぽくて読みにくいですが中々面白かったです。
投稿元:
レビューを見る
いつかは読まねばと思いつつ先延ばしにしていた本.科学者としてのダーウィンにあらためて敬服できる.ダーウィンの最後の著「ミミズと土」を以前読んだが,種の起源においても,「仮説・思考」「実際の動植物の観察」「他者の文献調査」が入り乱れた後,最終的な結論が筋道だってしめされている.
一般向けの書として,当時多くの人が手に取ったというところも素晴らしいと思う.
投稿元:
レビューを見る
種の起源〈上〉を読了しました。
難しい部分が多々ありましたが、「自然は飛躍せず」という言葉が印象に残りました。生物の変異は非常にゆっくりと進むが、その積み重ねがやがて大きな変異となる。人の成長や組織の成長も同じ。今は変化を感じないが、少しずつでも変化を続ければ、やがて大きな成長ができるのだろうと思います。引き続き、下巻にも挑戦します。
投稿元:
レビューを見る
http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BA91295250
投稿元:
レビューを見る
上下巻、あわせて1ヶ月以上、毎日読み続けて遂に読み終えた。内容・分量ともにお手軽な本ではない。でも面白く読める。
実験で証明できる訳ではない生物の起源。それを論証に論証を重ねて示していくという生物学のスタイルは、とても新鮮に思えた。今の世はちょっと実証主義に偏りすぎているように感じていたこともある。
進化論は過去・現在・未来の認識を変えてくれる。壮大なスケールの生態系の一部である我々、に気づかせてくれる。ビジネスパーソンは全員必読、というある推薦文を見て読み始めたのだが、その理由も自分なりに理解できた。
まだ遺伝の法則も分かっていなかった時代のダーウィンの成果。このバトンを受け継ぎ、DNAの研究を通じて生物の進化に迫ろうという、現代の生物学の動向も注視していきたい。
投稿元:
レビューを見る
読むのに苦労した。言葉のレベルはそれほど難しくなく、一般書としては楽しめる。だが、しっかりと言葉の咀嚼をしないと理解できない。古典に触れられて良かった。