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「おまえさぁ、俺死んだら悲しい?」
小さな組のヤクザ(信二)と真面目でひ弱な中学生(路彦)。
同級生にいじめられていた路彦に、学校付近をうろついていた信二がちょっかいを出したことから始まるお話。
信二との関係を深めていくほど素直かつ危なっかしくなる路彦と、そんな路彦をこっそり(?)可愛がる信二の行方が気になって読みふけっていたらいつの間にか読み終わってました(笑)
あまり暗くなく、ヤクザ臭くなかったです。ところどころ、あいたたたーでしたが。そしてどちらかというと甘いかも。
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上下巻あるのでこちらにはあらすじを書きます。
レビューは下巻から。
自殺した斎藤の変わりにクラスでいじめの標的にされていた路彦。
いじめは日増しにエスカレートし、遂には集団リンチを受ける始末になった。
夜の公園で裸に剥かれていた路彦を助けたのは、何故か斎藤の死についてかぎまわっていた下っ端ヤクザの山田信二だった。
弱っちょろい路彦に苛立った信二は、喧嘩の仕方を教え始める。
「勝ったら報告する」
そう言って2人はメアドを交換しあった。
未成年なのに煙草や酒を勧めてくる。
無修正のAVを見たり、青姦するカップルを覗き見たり、マックを奢ってくれた次の日にマックを奢らせたり。
めちゃくちゃな信二に振り回される路彦だったが、不思議と嫌では無かった。
むしろ連絡が来ることを心待ちにしていた。
「しょうがないよ。そんな信二さんが好きなんだから」
そのうちに、信二はヤクザとして成り上がっていく。
路彦は少年から大人になる。
「いつまで俺らと遊んでくれるんすかね」
悪の回りには磁石のように悪が集まってくる。
しかし路彦だけはいつまでも変わらないような気がしていた。
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【あらすじ】
路彦は、深夜の教室である事件を目撃してしまう。それ以来、事件のことを探りにチンピラ信二が学校周辺をうろつき始めた。ひ弱な優等生と小さな組のヤクザ―年齢も環境も大きく違う二人なのに、知り合ってみるとなぜか奇妙な友情関係が芽生え、路彦の未成熟な心と体に、信二の存在は唯一の安らぎとなっていくのだが…。二人の出会いから九年の歳月を描く超長編。大量書き下ろしを加え上下巻同時発売。
【感想】
上下巻。
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初木原さん。
この人の作品は痛い系ばかりだけど、今回は甘いということを
きいたので(笑)
最初が衝撃的?なはじまり方で、どうなっていくんだ?と思いつつ…。
信二さん、信二さん言ってる路彦が可愛い。
上のほうは展開遅め…かな?
中学生から大学生にはなるんだけども。
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上下二巻完結。
足かけ9年、構成が取れた内容のある話だった。
常々、物語とは縦糸と横糸で作られていると思う。
縦糸は物語の構成やストーリー。横糸はその時々の登場人物の関係や感情。
描き手はやはり得手不得手があって、どちらかだけが突出している場合が多い。
もちろんそれはそれで面白いんだが、どちらかの糸が抜けていると、全体の形は脆くなってしまう。
BLに限らず、女性が描く恋愛ものって感情面は凄く丁寧に描かれているのに、構成やストーリー性がないものが多いと思う。
その点、木原さんの作品は縦糸・横糸のバランスが非常に上手い。
恋愛だけではなく、ストーリーを楽しめる作家は非常に貴重。
上巻は割とゆっくり、下巻は疾走するような展開で一気に読んでしまった。
面白かったです。それほど痛くないし、ハッピーエンドなので、初心者にもいいんじゃないでしょうか。
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泣いてしまった。いじめられっ子な路彦、ヤクザの信二の9年間の話。穏やかに進みながらも、読んでいて切なく心を打つものがある。
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上巻。まだ物語は(下巻ほどの)急展開を見せないので、安心して読んでられる。
二人共、お互いが親友のように大切なんだなと少し微笑ましかったり。
私がヤクザ物がやや苦手なので★4なのですが、この本は最後まで読むべき。
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早く続き読みたいwと思いつつ。ここまでは作家さんの割りに禿しくないwwけど好き。先行き微妙に心配がたつけどww 不思議なほど付かず離れずにいる二人にいい意味で、もややんとした。
チンピラだった信二と成績優秀ないじめられっ子中坊の路彦との出会い。縋れる人はどこにもいない所にあったもの。が、めちゃくちゃなのに手放せない感じ。
お互いに恋人のカテゴライズを考えないようにしたままの近しい関係。カタギではやっていけないと言いつつ、居場所のない信二の孤独ジワジワ伝わってくる。路彦も同じだったろうし、それとなく分かってるようで…。違う世界にいるようで同類。
他の人には出来ない甘えを許してくれる相手。特別な相手だと、読んでいて流れ込むように感じる。そういうとこの表現が好き。
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面白かったです!濡れ場が多いわけでもなく、お互いがお互いに恋だとか愛だと、そういった感情がまだあまりない。
それでも引き込まれる。少し、路彦が信二に依存しすぎかなあっと思ったのだけど、けれど悪くない。早く下巻が読みたい。
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この作家さんの本がいいとネットで見たので、図書館にあったこの本を借りてみました。
ヤクザものは苦手です。そうとは知らずに読み始めたのですが、文章がとても読みやすいのでさらさらと読めました。
内容は暗いです。
やたらと下ネタを言うキャラなのがちょっと抵抗感が。。
読みやすいけど、特に惹かれることもなく(キャラクターも内容も)終わった上巻でした。
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いじめられっ子の中学生・路彦が夜の学校で目撃したのは、同級生の飛び降り自殺だった。 いじめっ子の長尾とその取り巻きにリンチにあっていた路彦は、そのことに探りを入れていた金髪ヤクザの信二に助けられる。 そこから10年間に及ぶ二人の長い物語は始まる。
何故か解け合う二人。 おそらく、初めから互いに『磁石のように』惹かれていたのだろう。 信二は「ヤクザにはヤクザが寄ってくる。 磁石みたいなもんだ。 こいつも、そのうち悪くなっちまうのかな」・・・と感じる。 事実、路彦が高校で友達になった森の父親も同業者だった。
だが、それは違う。 何故なら信二は筋金入りの悪者ではないからだ。 彼の境遇が、彼をその道へと歩ませただけなのだ。 信二の本質は、ヤクザには向いていなかった。 これは下巻で痛いほどわかる。
この信二の本質的な弱さが、二人の関係が曖昧なまま年月が経過していく要因だろう。 お互いを思い遣りすぎるあまり、関係がギクシャクすることもよくある。 しかし、路彦には迷いは無い。 下巻での立場逆転は全然急展開ではなく、二人の生まれながらの本質が露になったのだ。 こういった描写が非常に上手い。
続きは下巻のレビューで。
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上下巻とボリュームたっぷりで、上巻読み終わったら下巻がめちゃくちゃ
気になって、結局やっぱり一気読みをしてしまいそうです。
何が素敵って、この本の装丁、上下巻をぴったりひっつけると、1枚の絵に
なるようになってます。それも、出会いから9年間の歳月をえがく壮大な
ストーリーになるそうなので、上巻は出会った年、そして下巻では9年後
の年が描かれてるんですかね。『美しいこと』みたいでドキドキしました。
ヤクザものなので、その手の残虐描写も結構多いので、読んでていろいろと痛いんですが、上巻は下巻での布石的展開で、導入部分という感じ。
二人の間はまだ微妙な関係であって、決定的なものはない。
下巻に期待します。あー…どきどきするなー。読むのがこわい。
どうか恐ろしいエンディングがきませんように…。
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木原さんの濡れ場はいつも読んでて、過激な行為の中、この受けの子は本当に生理的現象だけでなくえっちの快楽を楽しんでいるのかなぁ…ってたまに思う、反面、情緒なくていいのか、突っ込まれてるだけでいいのか、って思う時もあり…と言う所が意外に個人的に凄くエロい…痛いくらいでいいのかよ…もっと優しいえっちもあるぜ、それはいいのかい?って心の中で尋ねてしまう。関連作の「惣一編」は特に顕著だ。
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木原さんの小説を読むとBLはファンタジーだなんて幻想じゃないかと思ってしまう。それ程痛くてリアル。でもしっかりした人間ドラマがベースにあるからこそ、それが男同士であろうとなかろうと心に響く。
今回はいじめられっ子とチンピラ…相変わらず社会の弱者とも言える人達を描くのがお上手です。まだ恋愛感情にも気付かないまま欲望だけを吐き出す二人。やたらと下ネタ連発しているのは照れ隠しの幼い証拠^_^
暗い雰囲気の中にも滑稽なほど人間くさくて笑える描写があるところが好き。月に笑う間抜けな龍の顔が見てみたい!
後半に続きます。
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いじめられっ子の路彦とヤクザの信二の話。
路彦が14歳、信二が18歳で出会うところから始まり、路彦が大学生になるまでの2人の模様が上巻では描かれる。東京の組についた信二と、真っ当に大学に通う路彦。
終着点が見えない…。