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iPhoneアプリ成功の法則 みんなのレビュー
- 日経BP社出版局 (編), 和田 純平 (ほか著), 片瀬 京子 (構成)
- 税込価格:1,980円(18pt)
- 出版社:日経BP社
- 発売日:2009/12/01
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紙の本
スマートフォン向けアプリ開発の秘訣
2010/08/21 16:17
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MtVictory - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯には「サンデープログラマーで4000万円以上、2人の会社で3億円を売り上げる」と景気のいい文句が躍る。甘い言葉で本を売ろう、開発者を釣ろうとするが、世の中そんなに甘くない。
iPhoneやiPadの人気で、iPhoneアプリにソフトウエア開発者の注目が集まっている。一攫千金を狙う者も大勢、世界中からアプリ市場に参入してきている。 App Storeには既に20万種類以上のアプリが登録されているというから凄い。 App Storeという仕組みの魅力が開発者を惹き付けた理由の一つでもある。
iPhoneの登場で、スマートフォンが世界を変える、ライフスタイルを変えると直感した人は多いだろう。単純に面白いことが出来そう、と考えることができた人、フットワークの軽い開発者は既にアプリを作成して、世に問うている。しかしそこには確実に収益を出している者もいれば、利用者の少ない作者もいる。
本書は、そんなiPhoneアプリ事情を作成者側からの視点で描いている。第1部では8人の人気アプリ開発者たちが自ら、アイデア発想法や、開発のコツ、アピール術などを紹介している。第2部では市場動向や販売戦略について解説。
しかし、アプリ市場も既にデフレ?と思える状況だ。「一発芸的なアプリは出尽くした」(第6章、8章)という開発者もいる。本書に登場する人の中には既にアプリ開発で起業し、収益を上げている方もおられる。出遅れたが、これから参入しようという人にも参考にはなるだろう。
ビジネスとしては難しいという開発者の声もある。第2章の深津氏は「本当に欲しい人がある程度いるようなアプリなら、コンスタントに売れ続けるのでは」とも言う。第3章の廣瀬氏は「皆が買うアプリではありませんが、必要としている人はいる」というし、第4章の柳澤氏は「まだ大企業が本気で「いける」と思えていないから、僕たちにも入り込める場所がある」。一方で、第6章の宮田氏は「iPhoneアプリ開発のためだけに起業するという行為はまだ止めたほうがよい」と言っている。第7章の森氏はアプリ開発のコンサルティング、法人向け専用ツールの開発で収益を出している。
今後、iPhoneアプリ市場はより短命になるだろうと、第2部では書かれている。売上はApp Storeのランキングに依存するらしい。浮き沈みが激しいようだ。アプリ単価の主流は115円だそうだが、世界のユーザを相手にできるから、広く受け入れてもらえれば、単価は安くても数が出れば、凄い儲けになる。第2部でも指摘されているが、マイク、ビデオ機能、コンパスを使ったアプリが少ないようだ。依然としてチャンスはあると考える。
Apple社の成功に追随して、GoogleはAndroid搭載スマートフォンと、「App Store」に似た仕組みでアプリ開発者やユーザを引き込もうとしている。 MicrosoftやNokiaも同様。こうなると開発者としては、どの端末にアプリを提供すべきか迷うところだ。数が出るところに向けて作るという戦略もあれば、その端末ならではの特定ユーザ向けに作る、開発者自身が使って使い心地のいい端末向けに作るという戦略もある。一番いいのはどの端末でも動くような仕組みを構築することだが。また、クラウドと連携したアプリにもチャンスがあるだろう。各企業の開発者の囲い込みが熾烈になってきた。
iPhone以外の端末向けにアプリ開発を検討している者にも本書はヒントを与えてくれるだろう。
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